加湿器の掃除と手入れ|タンク・フィルター・トレーの水あかとぬめりを、汚れの種類で落とし分ける
毎日の手入れは「水を替えて、乾かす」
毎日の手入れでいちばん大事なのは、前日の水を残さないことです。水が減った分だけ継ぎ足していると、古い水が底に残り続け、そこから微生物が増えていきます。
毎日の手順
- 電源を切り、電源プラグを抜きます。スチーム式は本体と水が十分に冷めてから作業します。
- タンクを外し、残っている水をすべて捨てます。
- タンクに水道水を少し入れ、ふたをして振り、すすぎます。これを2回ほど繰り返します。
- トレーや水槽に水がたまる機種は、説明書の方法でその水も捨てます。
- 新しい水道水を入れて、本体に戻します。
水は、説明書で指定がない限り水道水を使います。水道水には消毒のための塩素がわずかに含まれていて、これが微生物の増え方を抑える役目もしています。浄水器を通した水やミネラルウォーターは、この塩素が除かれていたり、ミネラルが多かったりするため、かえって汚れやすくなることがあります。
使わない日は空にして乾かす
外出や旅行で一日以上使わないときは、水を入れたまま置かず、タンクを空にしてふたを外し、逆さにして乾かしておきます。微生物は水があるところで増えるので、乾いた状態を作る時間を持つことが、いちばん手軽な予防になります。

ぬめりとピンクの汚れを落とす
週1回程度の洗浄では、ぬめりを中心に落とします。使うのは、台所用の中性洗剤と、やわらかいスポンジです。ぬめりは膜なので、こすってはがすことが主役で、洗剤はその手助けです。

タンクの洗い方
- タンクを空にし、キャップやパッキンなど外せる部品を説明書の範囲で外します。
- スポンジに中性洗剤をつけ、内側をこすります。手が届かないタンクは、柄つきのボトル用ブラシを使います。
- キャップのねじ山、パッキンの溝、給水口のふちは汚れが残りやすいので、古い歯ブラシなどで細かくこすります。
- 洗剤が残らないよう、流水で十分にすすぎます。
- 水を切り、ふたを外したまま乾かしてから組み立てます。
研磨剤入りのスポンジや金属たわしは、表面に細かい傷をつけます。傷の中には汚れが入り込みやすく、次からぬめりが付きやすくなるので使いません。
トレーと水槽の洗い方
トレーは水が常にたまっている場所なので、ぬめりがいちばん育ちやすい部分です。浮きやセンサーが付いている機種では、その周辺も見落とさないようにします。外せない部品や電気部品の近くは、無理に水をかけず、固く絞った布でふき取ります。
ピンクや黒の汚れが出たとき
ピンクの汚れは、こすれば比較的よく落ちます。一度落としても数日で戻ってくるなら、水を入れ替える間隔や乾かす時間が足りていないサインです。黒い点がこすっても落ちない場合は、素材の内部まで入り込んでいることがあります。塩素系漂白剤を使いたくなりますが、使えるかどうかは部品と機種によります。説明書で認められていなければ使わず、落ちない部品は交換部品の購入やメーカーへの相談を考えます。
塩素系の漂白剤と、クエン酸などの酸性のものが混ざると、有害なガスが出るおそれがあります。同じ日に両方を使う場合は、一方を十分にすすぎ流してからにし、同じ容器で続けてつけ置きしないでください。
浴室のピンク汚れや黒カビも、水が残る場所で育つという点で仕組みは同じです。加湿器でも「使い終わったら乾かす」が、いちばん効く予防になります。
水あかはクエン酸で溶かす前に確かめること
白く固い水あかは、こすっても落ちにくく、力を入れると部品を傷めます。酸性のクエン酸の液につけ置きして、汚れをやわらかくしてから落とすのが一般的です。ただし、どの部品をクエン酸につけてよいか、濃度や時間はどのくらいかは、機種によって指定が違います。
始める前の確認
- 説明書に、クエン酸洗浄ができる部品とできない部品が書かれているか
- 液の濃度、温度、つけ置き時間の指定があるか
- 専用の洗浄剤が指定されていないか
- 金属部分やコーティングがある部品が含まれていないか
説明書にクエン酸の記載がない場合は、自己判断で使わず、メーカーの案内を確かめます。酸は金属を傷めることがあり、指定以上の濃さや長いつけ置きは、部品の劣化や変色の原因になります。
つけ置きの手順

- 部品が入る大きさの容器を用意します。洗面器やバケツで構いません。
- 説明書で指定された量のクエン酸を、水かぬるま湯に溶かします。熱湯は部品が変形するおそれがあるので、温度の指定にも従います。
- 部品を液に沈め、指定の時間置きます。浮いてくる部品は、皿などを重しにして沈めます。
- 取り出して、やわらかいブラシで軽くこすります。落ちきらなければ、もう一度つけ置きしてからこすります。
- 流水で十分にすすぎます。酸が残ると、次の運転でにおいや部品の傷みにつながります。
- 水を切り、乾かしてから本体に戻します。
中性洗剤とクエン酸の使い分け

順番は「ぬめりを中性洗剤で落とす → すすぐ → 水あかをクエン酸で落とす → すすぐ」です。ぬめりの膜が上に残っていると、クエン酸が下の水あかに届きにくくなります。










