調味料のさしすせそ|入れる順番の理由と煮物で生かすコツ
料理の基本として知られる調味料の「さしすせそ」の意味と、入れる順番に理由がある仕組みを解説します。砂糖を塩より先に入れる理由、酢やしょうゆ、みそを後から加える理由、煮物での実践のしかた、順番にこだわらなくてよい料理まで。味付けがぶれにくくなるコツを紹介します。

料理の本やテレビで、「調味料はさしすせその順番で入れる」という言葉を聞いたことがある人は多いでしょう。でも、なぜその順番なのか、どの料理でも守らなければいけないのかまでは、知らない人もいるかもしれません。
さしすせその順番には、調味料それぞれの性質に基づいた理由があります。理由を知っておくと、レシピがない料理でも、味付けで迷いにくくなります。ここでは、さしすせその意味から、順番の理由、煮物での実践、順番にこだわらなくてよい場面までを紹介します。
さしすせそとは
さしすせそは、和食の基本となる五つの調味料の頭文字を、味付けで加える順番に並べた言葉です。

「せ」がしょうゆを指すのは、しょうゆが昔「せうゆ」と書かれていたことに由来するといわれています。
砂糖を塩より先に入れる理由
さしすせそで特に大切なのが、砂糖を塩より先に入れることです。砂糖は塩に比べて粒が大きく、素材の中にしみ込むのに時間がかかるといわれています。
一方、塩には、素材から水分を引き出して、身を引き締める働きがあります。先に塩を入れてしまうと、素材の表面が締まり、後から入れた砂糖がしみ込みにくくなります。そのため、甘みをしっかり含ませたい煮物などでは、先に砂糖を入れて味をなじませ、その後に塩を加えるのがよいとされています。
酢やしょうゆ、みそを後から入れる理由
酢、しょうゆ、みそは、いずれも香りや風味を大切にしたい調味料です。早い段階で入れて長く加熱すると、香りが飛んだり、風味が落ちたりしてしまいます。
みそは煮立てると香りが失われやすいので、火を弱めるか止めてから溶き入れるのが基本です。
しょうゆは、味付けのために前半に一部を入れ、仕上げに少し加えて香りを立たせる方法もあります。酢は、加熱すると酸味がやわらぐ性質もあるので、酸味を残したいか、まろやかにしたいかで、入れるタイミングを調整しましょう。
煮物での実践
さしすせその順番がもっとも生きるのは、煮物のように、時間をかけて味をしみ込ませる料理です。


調味料を一度に全部入れるのではなく、少しずつ加えて、途中で味見をしながら調整すると、味が濃くなりすぎるのを防げます。煮物は、火を止めて冷めていく間にも味がしみ込むので、少し薄いと感じるくらいで火を止め、しばらく置くのもよい方法です。
順番にこだわらなくてよい場面
さしすせその順番は、すべての料理で必ず守らなければならないものではありません。短い時間で仕上げる炒め物や、あらかじめ調味料を混ぜておく合わせ調味料を使う料理では、順番を気にする必要はあまりありません。

大切なのは、順番そのものより、なぜその順番なのかという理由を知っておくことです。理由が分かれば、料理に合わせて柔軟に判断できるようになります。
まとめ
調味料のさしすせそは、砂糖、塩、酢、しょうゆ、みその順に加えるという、味付けの基本です。粒の大きい砂糖を先にしみ込ませ、塩で引き締め、香りを大切にしたい酢やしょうゆ、みそは後から加えるという理由があります。
特に煮物では、この順番を意識すると、味がぶれにくくなります。次に煮物を作るときは、砂糖を塩より先に入れることを試してみてください。
よくある質問
さしすせその「せ」と「そ」は何ですか?
「せ」はしょうゆ、「そ」はみそを指します。しょうゆは昔「せうゆ」と書かれていたことから「せ」に当てはめられたといわれています。みそは「み」ではなく、言葉の最後の「そ」が使われています。
みりんや酒はいつ入れればよいですか?
酒は、肉や魚の臭みを消したり、素材をやわらかくしたりする役割があり、調理の早い段階で入れることが多いです。みりんは、甘みや照りを加えるために使われ、料理によって入れるタイミングが異なります。レシピの指示に従うのが基本です。
合わせ調味料を使う場合も順番を気にするべきですか?
あらかじめ調味料を混ぜておく合わせ調味料は、一度に加えて手早く仕上げる炒め物などに向いています。この場合は、順番を気にする必要はあまりありません。料理の種類によって使い分けましょう。






