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歴史・文化

寄席の楽しみ方|定席の番組の見方、色物の楽しみ、入退場と飲食のマナー

寄席に初めて行く人に向けて、定席の興行が上席・中席・下席に分かれるしくみ、番組表の出演順と前座・トリ・ひざの役割、紙切りや太神楽などの色物の見どころ、めくりや出囃子、入退場のタイミングと飲食のマナー、正月の初席や余一会までをまとめました。

寄席の客席から高座を眺める観客の後ろ姿

寄席は、落語を中心に漫才や奇術、紙切りなどの演芸を、昼から夜まで続けて楽しめる場所です。ふらりと入って、ふらりと出られる気軽さがある一方で、初めてだと「どこから見ればいいのか」「途中で入って迷惑にならないか」と迷う人も多いでしょう。

ここでは、毎日興行を続ける「定席(じょうせき)」を中心に、興行が十日ごとに替わるしくみ、番組表の読み方と出演順の意味、色物の見どころ、高座まわりの道具や言葉、入退場と飲食のマナー、正月の特別な興行までを順に紹介します。落語そのものの聴き方は、落語の楽しみ方入門にまとめているので、あわせて読むと寄席の時間がいっそう楽しくなります。

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寄席とはどんな場所か

寄席は、演芸を見せるための小さな劇場です。江戸時代の後期には、町のあちこちに寄席があったといわれ、仕事帰りや休みの日に気軽に立ち寄る娯楽でした。いまは数が減りましたが、ほぼ毎日、昼と夜に興行を続ける寄席が残っており、これを定席と呼びます。

東京では、上野・新宿・浅草・池袋の四か所が定席としてよく知られています。上方(関西)にも、落語を中心に毎日興行を行う寄席が大阪と神戸にあります。ほかに、ホールや地域の会場で開かれる落語会、一人の演者が中心となる独演会など、落語を聴ける場はいくつもあります。

落語会や独演会との違い

定席と落語会のいちばんの違いは、番組の組み方です。落語会や独演会は、特定の演者やテーマを目当てに来る人が多く、一人あたりの持ち時間も長めです。これに対して定席の興行は、十人以上の演者が入れ替わりに高座へ上がり、一人あたりの時間は短めです。前座から真打まで、さまざまな芸歴の演者を一度に聴けます。

項目 定席の寄席 落語会・独演会
出演者 多くの演者が順に出る 特定の演者が中心
一人の持ち時間 短めのことが多い 長めで大きな噺も多い
色物 番組に組み込まれている 入らないことも多い
入場 当日の入場が中心 前売りや予約が中心
途中の出入り 比較的しやすい 休憩時が基本

まだ好きな演者が決まっていない人ほど、定席が向いています。一日のうちに語り口の違う人をたくさん聴けるので、自分の好みが見えてきます。

定席と落語会の違い(定席の寄席と落語会・独演会の比較)
まずは定席で好みを見つけるのも一つの方法。

寄席の一日の空気

寄席の客席には、開演から通して聴く常連らしい人もいれば、仕事の合間に一時間だけ寄る人、観光の途中に立ち寄った人もいます。笑い声の大きさや拍手の間合いは、その日の客席によって変わり、演者もそれを感じ取りながら噺を選びます。同じ番組でも昼と夜、平日と休日で雰囲気が違うのは、客席も寄席の一部だからです。

初めてのうちは、周りの人が笑うところで一緒に笑い、拍手の流れに合わせるだけで十分です。何度か通ううちに、その寄席ならではの空気が少しずつわかってきます。

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定席の興行のしくみ

定席の興行は、一か月を十日ずつに区切って組まれます。一日から十日までを上席(かみせき)、十一日から二十日までを中席(なかせき)、二十一日から三十日までを下席(しもせき)と呼びます。十日ごとに出演者の顔ぶれが替わり、とくにトリを務める演者がその十日間の看板になります。

さらに一日の中も、昼の部(昼席)と夜の部(夜席)に分かれているのが一般的です。昼席と夜席では出演者が別で、それぞれにトリがいます。昼から夜まで通して見られる寄席もあれば、昼と夜で客を入れ替える寄席もあります。どちらの形かは寄席によって違うので、通しで楽しみたい人は事前に確かめておきましょう。

出演する団体が替わる

東京の定席には、主に落語家の団体が出演します。寄席によって、一つの団体だけが出る場合と、複数の団体が旬(十日ごとの区切り)ごとに交代で出る場合があります。団体ごとに所属する演者が違うので、同じ寄席でも上席と中席でがらりと雰囲気が変わることがあります。

好きな演者が見つかったら、その人がどの寄席のどの旬に出るのかを調べるのが寄席通いの第一歩です。番組は各寄席の公式サイトや、場内・入口の看板で案内されています。出演者は変更されることもあるため、最新の情報は公式サイトで確認してください。

定席の一か月(1. 上席、2. 中席、3. 下席、4. 余一会)
十日ごとに出演者が替わる。
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  1. 秋の戸口に並ぶかぼちゃの明かりとかぶ、麦束
  2. 資料を手に落ち着いて話し合う二人
  3. ノートパソコンと資料、外付け記憶装置がある机
  4. 冬の木で越冬する卵のうやミノムシ、テントウムシ
  5. 青い折り鶴と三角に折った紙、無地の折り紙