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刺繍の始め方|25番糸の扱い方と最初に覚えたい基本ステッチ

手刺繍を始めたい人に向けて、刺繍枠や針、25番刺繍糸などの道具、糸を何本取りで使うかの考え方、図案の写し方、ランニング・バック・アウトライン・サテン・フレンチノットなど最初に覚えたい基本ステッチ、刺し始めと刺し終わりの始末、よくある失敗の直し方をまとめました。

花の刺繍を張った丸枠と刺繍糸やはさみ

ハンカチの隅に小さな花を一輪刺したり、トートバッグに名前を入れたり。手刺繍は、針と糸と布があれば机の上で始められる手芸です。一方で、いざ始めようとすると「糸は何本で使うのか」「どのステッチから覚えればいいのか」で手が止まりがちです。

刺繍は、いくつかの基本ステッチの組み合わせでできています。線を描くステッチと、面を埋めるステッチ、点を置くステッチを少しずつ覚えれば、簡単な図案は刺せるようになります。ここでは、道具の選び方から糸の扱い、基本ステッチ、始末のしかた、よくある失敗までを順に紹介します。

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そろえたい道具

最初にそろえたいのは、刺繍枠、刺繍針、刺繍糸、布の四つです。刺繍枠は、内側と外側の二重の輪で布をはさんで張る道具です。直径10センチ前後の小さめの丸枠が、手に持ちやすく扱いやすいでしょう。

刺繍針は、ふつうの縫い針より針穴が細長く、複数本の糸を通しやすくなっています。太さに番号がついているので、使う糸の本数に合わせて選びます。布は、目が詰まりすぎていない綿や麻の平織りが刺しやすく、伸びる素材は初めのうちは避けたほうが無難です。

最初にそろえる道具(刺繍枠、刺繍針、25番刺繍糸、布)
この四つと、はさみがあれば始められる。

図案を布に写すには、布用の複写紙(チャコペーパー)や、水で消えるタイプの印つけペンを使います。明るい色の薄い布なら、窓ガラスに図案と布を重ねて貼り、透かして線をなぞる方法もあります。

25番刺繍糸の扱い方

刺繍でいちばんよく使われるのが25番刺繍糸です。1本に見える糸は、実は細い糸が6本より合わされたものです。これを1本ずつ引き抜き、必要な本数を引きそろえて針に通します。2本使うことを「2本取り」、3本なら「3本取り」と呼びます。

6本のまま使わずに分けるのは、糸の太さを図案に合わせて変えられるからです。細い線は1〜2本取り、はっきりした線や面を埋めるところは3本取り以上、というように使い分けます。一度ばらしてから引きそろえると、よりがほどけて糸がふっくらし、ツヤも出やすくなります。

糸の長さは、50センチ前後を目安に切ると扱いやすくなります。長すぎると、刺しているうちに糸がこすれて毛羽立ったり、からまったりしやすくなります。

最初に覚えたい基本ステッチ

基本ステッチは、線を描くもの、面を埋めるもの、点や形を置くものに分けると覚えやすくなります。

花と葉を刺した刺繍枠を両手で持つ様子
茎の線、葉の面、花芯の点を組み合わせる

線を描くステッチでは、まずランニングステッチ(なみ縫いと同じ点線)とバックステッチ(一針ずつ戻りながら進む、すき間のない線)を覚えます。アウトラインステッチは、半目ずつ重ねながら進むことで縄のような線になり、花の茎や文字の輪郭によく使われます。チェーンステッチは、輪をくさりのようにつなげる太めの線です。

線を描くステッチの違い(バックステッチとアウトラインステッチとチェーンステッチの比較)
図案の線の太さや雰囲気で選ぶ。

面を埋めるサテンステッチは、図案の端から端まで糸を平行に渡して、すき間なく並べていくステッチです。小さな葉や花びらから練習すると、ツヤのある面が作れます。点を置くフレンチノットは、針に糸を巻きつけて小さな玉を作るステッチで、花の芯や実を表すときに便利です。花びらの形を一針で作るレゼーデージーステッチも、覚えておくと図案の幅が広がります。

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刺し始めと刺し終わりの始末

刺繍では、縫い物のような大きな玉結びを作らないことがよくあります。表から触ったときに玉がごろつき、裏の結び目が表に響くことがあるためです。

よく使われるのは、刺し始めは糸端を裏に少し残しておき、刺し進めた針目で押さえていく方法です。刺し終わりは、裏に渡っている糸に何度かくぐらせてから切ります。2本取りの場合は、1本の糸を二つ折りにして針に通し、刺し始めの輪に針をくぐらせて留める方法もあります。

一つの図案を刺す流れ(1. 図案を写す、2. 枠に張る、3. 線を刺す、4. 面と点を刺す、5. 裏で始末する)
線から先に刺すと形が崩れにくい。

裏側で、離れた場所へ糸を長く渡すと、薄い布では表から透けて見えることがあります。数センチ以上離れる場合は、いったん始末して刺し直すほうがきれいに仕上がります。

よくある失敗と直し方

最も多い失敗は、糸を引きすぎて布がつれてしまうことです。糸は、布の上にふっくら乗るくらいの力で引くのが目安です。刺繍枠で布がしっかり張れているかも確認します。

刺しているうちに糸がよじれてくることもあります。数針ごとに針を指先で少し回すか、針を下にして糸をぶら下げ、自然によりが戻るのを待つと解消しやすくなります。サテンステッチの面がでこぼこになるときは、一度に広い面を埋めようとせず、面を二つに分けて刺したり、下地として輪郭をバックステッチで刺してから埋めたりする方法があります。

刺す前と刺した後の確認(布が枠でぴんと張れているか、糸の本数は図案に合っているか、糸が50cm前後に切ってあるか、糸を引きすぎていないか、裏の渡り糸が長すぎないか)
仕上がりの差はここに出やすい。

刺繍針は先がとがっているので、使い終わったら針山やケースに戻し、床やソファに置いたままにしないようにしましょう。小さな子どもやペットがいる家では、糸くずや針の置き場所に特に気をつけてください。

まとめ

刺繍は、刺繍枠と刺繍針、25番刺繍糸、布があれば始められます。25番糸は細い糸をばらしてから必要な本数で使い、線はバックやアウトライン、面はサテン、点はフレンチノットというように、基本ステッチを組み合わせて図案を刺していきます。

まずは、はぎれを小さな枠に張り、2本取りのバックステッチで自分のイニシャルを一文字刺してみてください。一文字の中に直線と曲線があるので、針目のそろえ方と糸の引き加減を練習するのにちょうどよい題材です。

よくある質問

刺繍枠は必ず使わないといけませんか?

必須ではありませんが、初めのうちは使うのがおすすめです。布がぴんと張られることで針目がそろいやすく、糸を引きすぎて布がつれる失敗も減ります。小さめの丸枠が一つあれば始められます。

25番刺繍糸は何本取りで刺せばよいですか?

図案や好みによりますが、線を刺すなら2本取り、少し太くはっきり見せたいなら3本取りがよく使われます。迷ったら2本取りから始め、仕上がりを見て本数を変えてみてください。

図案の線が消えずに残ってしまいました。

水で消えるタイプのペンなら、霧吹きや水で湿らせると消えることが多いです。ただし、線が残ったままアイロンをかけると熱で消えにくくなる場合があるので、アイロンは線を消してからにしましょう。

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