囲碁のルール入門|石の取り方と陣地の数え方、9路盤で始める最初の一局
着手禁止点とコウは別の理由で制限される
自分の呼吸点をなくす手は原則として打てません
日本ルールでは、自分の石が盤上に残れない場所へは打てません。周囲を相手の石にふさがれた空点へ置き、相手の石も取れず、自分の一団の呼吸点がゼロになるなら、そこは着手禁止点です。「相手の石が近いから禁止」と覚えるより、着手を完了した後の状態で判断すると整理できます。
例えば、中央の空点の上下左右がすべて白石なら、黒は一見打てそうにありません。ただし、その一手で周囲の白石の呼吸点がなくなり、白を取れる場合は事情が変わります。白を取り上げた跡に黒の呼吸点ができるので、その黒石は残れます。
つまり「四方が相手なら絶対に打てない」という覚え方には例外があります。置く前の見た目だけでなく、相手を取り上げた後まで見る必要があります。練習盤では、まず取る対象の一団を確認し、その白石を除いた状態で黒の空きを数え直してください。
コウは一手の取り返しを待つ約束です
コウは、互いに一個の石を取り返すことで、同じ形へ直ちに戻ってしまう状況です。取られた側は、すぐ次の手でそのコウを取り返せません。ほかの場所に一手打つなどしてから、再び取り返す機会を考えます。相手もその間に別の場所へ応じたり、コウをつないで解消したりできます。
最初の理解には、黒が一個取る、白は別の場所へ打つ、黒も応じる、そこで白が取り返せる、という順が使いやすいでしょう。別の場所の一手で相手に対応を迫る手を「コウダテ」と呼びます。ただし、別の場所へ打てば相手が必ず応じるわけではなく、相手はコウを解消する方を選べます。
練習でコウの形ができたら、取った直後に一度手を止め、「今すぐ取り返せないのはどちらか」を声に出します。次に別の場所の手を並べ、手番が二回進んだ後の盤面を見ます。コウの場所だけを見ると同じ形でも、別の場所に石が増えており、一手ごとの経過を区別できます。
コウを解消する手を選んだ場合は、その後に相手が元の点へ打てるかも数え直します。自分の石をつないで穴をなくすと、相手は以前と同じようには一個を取れません。一方、別の場所で相手の要求を受けなかった結果、そこに損が生じることはあります。コウの争いでは、盤面の二か所を比べる必要が出てきます。
入門のうちはコウダテの大きさを正確に比較できなくても構いません。禁止される取り返しを見分け、別の場所に一手使う意味と、相手が応じない選択を理解するのが先です。すぐ取り返してしまったら、練習相手と確認して直前の形へ戻し、正しい手順を一度並べ直します。
| 制限 | 確認すること | 打てるようになる例 |
|---|---|---|
| 着手禁止点 | 着手完了後に自分の呼吸点が残るか | 相手の石を取って空きができる |
| コウの即時取り返し | 直前に取られたコウをすぐ戻していないか | 別の場所で手が進んだ後に検討する |
長い循環形など、単純なコウだけでは説明できない場合もあります。初心者の一局では、判断のつかない反復が現れたら盤面を保存し、経験者へ確認すれば十分です。アプリでは採用ルールによって反復の扱いが異なるため、設定を混ぜずに練習します。
ルール確認のために石を動かすときは、対局中の盤面を写真やメモで残してから別の盤へ並べます。終局前に本来の石を取り除いたり、アゲハマを混ぜたりすると、勝敗を確認しにくくなります。
二眼がある石を取れない理由を確かめる
二つの独立した空きが一団を支えます
「眼」は、自分の一団で囲まれた内部の空きです。まず、同じ黒の一団が、互いに離れた一交点の眼を二つ持つ形を考えます。白が片方の眼へ打っても、黒にはもう片方の呼吸点が残ります。そのため黒を取れず、白自身の呼吸点がなければ、その白の着手が禁止されます。
白は一手で二か所へ同時に打てません。どちらから入っても黒を取れないので、独立した本物の二眼を確保した黒の一団は生きています。先ほどの「相手を取れる場合には囲まれた点にも打てる」という例外が、二眼では成立しないことが理由です。
一眼だけなら、外側の呼吸点がすべて埋まった後、相手が最後の眼へ打って一団全体を取れる場合があります。一方、内側に広い空間があるなら、途中の一手で空間を二つに分け、二眼にできることもあります。「眼の空間が広い」と「すでに二眼ある」は区別します。

欠け眼とセキは別に覚えます
眼のような空点があっても、その周りの石の一部が相手に取られると囲いが崩れる場合があります。こうした、眼として働かない形を「欠け眼」と呼びます。斜めの位置にある相手の石が関係することもあり、空点の上下左右だけを見て「眼が二つ」と数えるのは早計です。
初心者は欠け眼の複雑な判定式を丸暗記するより、簡単な問題で「相手がここへ打つと、周りのどの石が取られるか」を確かめる方が実感を持てます。二つの黒の集団がそれぞれ一眼を持っていても、互いにつながっていなければ、一団の二眼とは扱えません。
また、二眼のない石がすべて死ぬわけでもありません。互いに共有する呼吸点を先に詰めると自分が取られるため、双方が手を出せず共存する「セキ」があります。日本ルールではセキ石が囲む空点は地に数えない扱いなので、二眼の生きとセキの生きを、採点時にも区別します。
終局は境界と死活を確認してから合意する
パスを二回した後にも確認が残ります
どちらの地を増やす手も、有効に相手を減らす手もなくなったと思ったら、パスをして相手に手番を渡せます。日本囲碁規約では双方が続けて着手を放棄すると対局が停止し、その後、死活と地を確認して合意することで終局します。「二回パスした瞬間に、すべての判定が自動的に決まる」という意味ではありません。
盤を見るときは、自分と相手の石が接する境界を一周します。まだ空いているところから入って地を減らせないか、切られる部分がないか、最後に守りが必要な箇所はないかを調べます。地の境界付近で小さな得を積み重ねる段階を「ヨセ」と呼びます。
呼吸点を指す「ダメ」と、終局時にどちらの地でもない空点を指す「ダメ」は、文脈によって意味が異なります。後者を詰めても、日本ルールでは通常その空点が直接得点になるわけではありません。ただし詰めたことでアタリになる石があれば守りが必要になるため、無関係と決めつけないでください。
死に石は勝手に取り除きません
相手の地の中に残った石でも、双方が死んでいると合意できれば、終局後に取り上げてアゲハマへ加えます。対局中にすべて実際に取り切る必要はありません。ただし「囲まれているから死に石」と決めず、二眼を作れるか、逃げられるか、セキではないかを確認します。
分からない石が残ったときは、「この石は生きていますか」と場所を示して相談します。練習では経験者へ判定を頼むか、別の盤へ同じ形を作って確かめます。本来の対局を再開する場合には手番の扱いがあるため、説明なしに好きな側から打ち始めないようにします。

終局とセキの細かな定義、再開時の扱いは、日本棋院などが公開している日本囲碁規約で確認できます。大会やオンライン対局では運営側の規定も適用されるため、参加前に採用ルールと最新の案内を公式サイトで確認してください。










