ロープワークの基本の結び方|もやい結び・巻き結び・自在結び・8の字結びと、ロープの選び方
8の字結びとふた結び
ここでは、端の抜け止めに使う8の字結びと、木や杭にロープを留めるときに使うふた結びを紹介します。どちらも単純な結びですが、ほかの結びと組み合わせることで、使い道が広がります。
8の字結び
8の字結びは、ロープの端に結び目を作り、穴や金具から抜けないようにするための結びです。結び目が数字の8の形に見えることから、この名前があります。
手順は次のとおりです。
- 端の近くで、元の上に端を重ねて、輪を作ります。
- 端を、元の後ろに回します。
- 回した端を、最初に作った輪に、手前から通します。
- 端と元を引いて締めます。
ひと結び(端を輪に一回通すだけの結び)よりも結び目が大きく、強く引いたあとでもほどきやすいのが特徴です。
ふた結び
ふた結びは、木や杭、柱などにロープを留める結びです。ひと結びを二回、同じ向きに繰り返して作ります。
- 端を、木や杭に回します。
- 回した端を、元に巻きつけて、ひと結びにします。
- 同じ向きに、もう一回ひと結びを加えます。
- 元を引いて締めます。
二回のひと結びを、同じ向きに巻きつけることがポイントです。向きを逆にすると、形が崩れてほどけやすくなります。

ロープの選び方と末端の処理
結び方と同じくらい大切なのが、用途に合ったロープを選ぶことです。

素材の違い
ロープの素材には、綿や麻などの天然繊維と、ナイロンやポリエステル、ポリプロピレンなどの合成繊維があります。
| 素材 | 特徴 | 向く用途 |
|---|---|---|
| 綿 | 手ざわりがやわらかく、結びやすい | 室内での練習、軽い荷物 |
| 麻 | 摩擦が大きく、結び目が締まりやすい | 庭仕事、園芸の支柱留め |
| ナイロン | 伸びがあり、しなやかで丈夫 | 衝撃のかかる用途 |
| ポリエステル | 伸びが少なく、日光や水に比較的強い | テントやタープの張り綱 |
| ポリプロピレン | 軽く水に浮くが、日光でいたみやすい | 水辺での用途 |
撚りロープと編みロープ
ロープの作りには、繊維の束をねじり合わせた撚りロープと、繊維を編み込んだ編みロープがあります。撚りロープは昔ながらの作りで、結び目が締まりやすい特徴があります。編みロープは、しなやかで扱いやすく、キャンプ用の張り綱などに多く使われます。
太さの選び方
ロープの太さは、用途と結びやすさのバランスで選びます。細すぎると、結び目が固く締まってほどきにくくなり、手にも食い込みます。太すぎると、結びにくくなります。練習用には、指で扱いやすい中くらいの太さのロープが向いています。
末端の処理
ロープの端は、そのままにしておくと、ほつれて使いにくくなります。ビニールテープを巻く、細い糸を巻いて止めるといった方法があります。
ナイロンやポリエステルのロープは、端を熱で溶かして固める方法もあります。この方法を使う場合は、燃えやすい物のない屋外の安全な場所で行い、溶けた部分には触れないでください。やけどの危険があるので、子どもだけでは行わないようにしましょう。
練習のしかたと、使う場面での考え方
ロープワークは、知識として知っているだけでは、いざというときに役立ちません。手が覚えるまで、繰り返し練習することが大切です。
練習の進め方
- 一本のロープを用意し、手元に置いておきます。
- 一つの結び方を選び、手順を見ながら、ゆっくり結んでみます。
- 手順を見ずに結べるまで、何度も繰り返します。
- 慣れてきたら、目をつぶって結んだり、片手で結んだりしてみます。
- 実際に使う場面を想定して、木や棒、柱などに結んでみます。
テレビを見ながら、ロープを手でいじるだけでも、結び方は少しずつ体に入っていきます。
使う場面を考える
キャンプでは、タープやテントの張り綱、物干しロープ、ランタンを吊るすロープなど、さまざまな場面で結びを使います。荷造りでは、荷物を固定するために、結び方を組み合わせて使うこともあります。山歩きの計画を立てるときは、初めての山歩きの準備や、地形図の読み方とあわせて、持っていくロープの長さや用途を考えておくと安心です。
命を預ける用途との違い
この記事で紹介した結び方は、キャンプや荷造り、庭仕事など、日常の用途を想定しています。登山の確保や、高所での作業など、人の体重を預ける用途には、専用の道具と、正しい技術が必要です。そうした用途で結びを使う場合は、講習を受け、経験者の指導のもとで学んでください。
まとめ
ロープワークは、元と端、輪とバイトといった部分の呼び方を覚え、いくつかの基本の結びを身につけるだけで、キャンプや荷造り、庭仕事など、さまざまな場面で役立ちます。結び方ごとに得意な用途があるので、場面に合わせて使い分けることが大切です。
最初の一歩として、中くらいの太さのロープを1本用意し、もやい結びと巻き結びを、それぞれ10回ずつ結んでみてください。手順を見ずに結べるようになったら、次は家の中の椅子の脚やベランダの手すりで、自在結びを使って長さを調整する練習をしてみましょう。
よくある質問
最初にどの結び方から覚えればよいですか?
使う場面が多いのは、もやい結びと巻き結び、自在結びの三つです。まずはこの三つを、手元を見ずに結べるくらいまで練習すると、キャンプや荷造りの多くの場面に対応できます。
本結びと縦結びはどう見分けますか?
本結びは、結び目の両側で、ロープの端と元が同じ側にそろって平らに並びます。縦結びは、結び目がねじれて、端が結び目から縦方向に飛び出すような形になります。結んだあとに形を見比べると違いがわかります。
ロープを結ぶと強さは変わりますか?
結び目のところでロープが急に曲がるため、結ばないときよりも強さが下がるとされています。どのくらい下がるかは結び方やロープによって違うので、重い物を支える用途では余裕のあるロープを選んでください。
登山の確保やぶら下がる用途にも使えますか?
この記事の結び方は、キャンプや荷造りなど、日常の用途を想定しています。人の体重を預ける確保や高所での作業には、専用の道具と正しい技術が必要です。講習を受け、経験者の指導のもとで学んでください。
ロープの端がほつれてきたらどうすればよいですか?
ビニールテープを巻く、細い糸で巻いて止めるといった方法があります。ナイロンやポリエステルのロープは、端を熱で溶かして固める方法もありますが、やけどや火の扱いに十分注意し、屋外の安全な場所で行ってください。










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