ふたご座流星群の見方|2026年の見頃、放射点が昇る時間帯と防寒の準備
放射点の探し方と空の眺め方
流星を見るのに放射点を見つける必要はありません。ただ、場所が分かると、流れた流星がふたご座流星群のものかどうかを判断でき、観察がおもしろくなります。
探し方は簡単です。
- 南から東の空に、オリオン座の三つ星を見つけます
- 明るいオレンジの星ベテルギウスを見つけます
- その左上(北東)に、明るい星が二つ並んでいるところを探します
- それがふたご座のカストルとポルックスで、放射点はカストルの近くです
オリオン座からの星のたどり方は、冬の星座の見つけ方にまとめています。星座早見盤の使い方を覚えると、時刻ごとの星の位置も確かめられます。
どこを見るか
放射点そのものを見つめ続ける必要はありません。放射点の近くでは流星の経路が短く見え、離れた場所ほど長い流星が見られます。空の広い範囲を視界に入れて、一点を見つめず、ぼんやりと全体を眺めるのがこつです。
流れた流星の軌跡を逆向きに伸ばしてみて、カストルの近くに届けばふたご座流星群の流星です。別の方向から来たものは、散在流星や別の流星群の流星です。
人工衛星は一定の速さでゆっくり動き続け、飛行機は点滅するので、一瞬で消える流星とは区別できます。
目を暗さに慣らす
暗さに目が慣れるには15分以上かかります。スマートフォンの画面を一度見ると、この慣れが失われます。
- 到着したら画面を見ない時間を作る
- 足元を照らすライトは、赤い光のものや、明るさを絞れるものを使う
- どうしても画面を見るときは輝度を一番下げる
12月の深夜に備える防寒
ふたご座流星群でいちばん大事なのは、この準備かもしれません。じっと動かない時間が長いので、歩くときの服装では足りません。

体の熱は、三つの方向から奪われます。風で冷やされる、地面に触れて奪われる、そして空に向かって放射で失う、というものです。よく晴れた冬の夜は放射冷却が進むので、昼の気温からは想像できないほど冷え込みます。

寝転ぶのがいちばん楽な姿勢ですが、地面からの冷えは想像以上です。レジャーシートだけでは足りないので、キャンプ用の断熱マットを重ねます。リクライニングできるいすと寝袋やブランケットの組み合わせも快適です。
服装は、肌着、保温の中間着、風を止める上着の三層を基本にします。冬の旅行の服装の重ね着の考え方が、そのまま使えます。
| 持ち物 | 役割 | 用意するときの考え方 |
|---|---|---|
| 断熱マットと敷物 | 地面の冷えを止める | 薄いシート一枚にしない |
| 寝袋か厚手の毛布 | 動かない時間の保温 | 足元まで包めるものを選ぶ |
| 帽子、手袋、ネックウォーマー | 熱の逃げ道をふさぐ | 外しやすい手袋だと手元の作業が楽 |
| 保温ボトルの飲みもの | 内側から温める | お酒は体温の低下に気付きにくいので避ける |
| 弱い光のライト | 足元の確認 | 暗さへの慣れを守る |
| 予備の電池や充電器 | 連絡手段の確保 | 冷えると減りが早いので体の近くに入れる |
使い捨てカイロは便利ですが、低温やけどを防ぐため、肌に直接当てず、製品の注意書きを守ってください。温かい飲みものを保温ボトルで持っていくと、体だけでなく気持ちも休まります。
震えが止まらない、手足の感覚が鈍い、ろれつが回らないといった様子が出たら、観察をやめてすぐ暖かい場所に移動してください。子どもや高齢の人は自分で寒さを伝えにくいことがあるので、大人が様子を見ます。体調の異変が続くときは、迷わず医療機関や救急に相談してください。
よくある失敗と、写真に残したい人へ
はじめての流星観察で起きやすい失敗を、原因と合わせて挙げます。
- 5分で諦めてしまう: 目が慣れていないうえ、流星の波にも当たっていない
- 雲の予報を見ずに出かける: 薄い雲でも暗い流星は見えなくなる
- 放射点ばかり見つめる: 視野が狭くなり、長い流星を逃す
- 画面を見続ける: 暗さへの慣れが戻らない
- 寒さで長くいられない: 地面の冷えと風の対策が足りない
反対に、雲が多い予報でも、雲の切れ間で見られることがあります。天気予報の雲の情報を見ながら、極大の前後の夜も候補に入れておくと、チャンスを逃しにくくなります。
写真で撮る場合
写真に残したい場合は、マニュアル設定のできるカメラと三脚を使います。出発点としては、広角レンズの絞りを開放近くに、ISO感度を高めに、シャッター速度を15〜25秒ほどにして、連続で撮り続ける方法があります。焦点は無限遠に合わせ、レンズの結露に注意します。
流星がいつ流れるかは分からないので、数百枚撮って数枚写っていればよいくらいの気持ちで取り組みます。スマートフォンの夜景モードでは暗い流星は写りにくいので、はじめての年は目で見ることを優先してもよいでしょう。寒さで電池が早く減るので、予備を内ポケットで温めておきます。
雲が出たときの楽しみ方
極大の夜が曇ったら、翌夜にもう一度見るほかに、冬の星座の観察や、別の冬の流星群を待つという選択肢もあります。年明けのしぶんぎ座流星群も、三大流星群の一つです。
一緒に見る人に合わせた過ごし方
子どもと見るなら、極大の夜の21時から22時ごろに、30分だけと決めて出かけるのが無理のない形です。放射点はまだ高くありませんが、一つ見つけられれば十分な思い出になります。寒さで機嫌が悪くなる前に切り上げると、次の年もまた見ようという気持ちが残ります。外へ出られない年は、部屋の明かりを消したベランダから見る方法もあります。
一人で見るなら、人の少ない場所を深夜に選びすぎないようにします。行き先と帰る時間を家族や友人に伝え、携帯電話の電波が届く場所を選びます。友人と見るなら、それぞれ別の方向を向いて、流れたら声をかけ合うと見逃しが減り、数え上げも楽しくなります。
翌朝が早い人は、「見られる時間」を先に決めます。1時間の中で何本見えたかを楽しむくらいの気持ちなら、平日の夜でも無理がありません。宵の時間帯なら移動も短くすみ、体への負担も軽くなります。
まとめ
ふたご座流星群は、夜の早い時間から見え始め、ゆっくりした明るい流星が多く、活動の時間も長い、はじめての人に向く流星群です。2026年は12月14日の深夜から15日の未明が見頃で、月明かりの影響もほとんどありません。
ただし数の目安は暗い空での値で、街の中では数分の1になることがあります。流星の数を決めるのは、場所の暗さと空の広さ、そして見続けられる時間です。そしてその時間は、防寒で決まります。
最初の一歩として、この週末に、家の近くで街灯が目に入らず、空の広い場所を一つ探してみてください。当日は厚い敷物と防寒着を用意し、到着したらスマートフォンをしまって、少なくとも30分は空全体を眺めましょう。
よくある質問
2026年のふたご座流星群はいつ見ればよいですか?
国立天文台によると、極大は12月14日の23時ごろで、見頃は14日の深夜から15日の未明です。翌日が平日にあたる人は、前夜の13日の深夜や、14日の宵のうちに短く見るのも現実的です。
どの方角を見ればよいですか?
流星は空のどこにでも現れるので、方角を決める必要はありません。放射点が高くなる深夜は、空の暗い方向に体を向け、広い範囲をぼんやり眺めます。建物や街灯が視界に入らない方向を選んでください。
都会でも見えますか?
明るい流星なら見えることがあります。ただし国立天文台の目安の数は暗い空を前提としたもので、街明かりの中では数分の1になることがあります。街灯が直接目に入らない場所を選ぶだけでも見える数は変わります。
どのくらいの時間、外にいればよいですか?
少なくとも30分ほどは見ることをおすすめします。目が暗さに慣れるまでに時間がかかり、流星の出方にも波があるためです。寒さがつらいときは無理をせず、いったん暖かい場所に戻ってください。
双眼鏡や望遠鏡は必要ですか?
必要ありません。流星はいつどこに現れるか分からないので、広い範囲を見渡せる肉眼がいちばん向いています。道具に費用をかけるより、防寒具と敷物を用意するほうが見え方と過ごしやすさに直結します。










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