玉ねぎの皮で草木染め|ミョウバン媒染で布やハンカチを黄色に染める手順
皮と水を量り、染液を作る
小さな布で試す配合例
最初は、乾いた綿布20グラム程度を一回の対象にすると扱いやすくなります。次の表は、小さな布で条件を記録するための配合例です。必ずこの色になるという保証ではありません。布を増やす前に、用意した鍋で布が広がるかを確認し、必要なら一度に染める量を減らします。
| 材料・液 | 今回の試行の目安 | 量るタイミング・補足 |
|---|---|---|
| 綿布 | 乾燥状態で20グラム | 洗う前に量って控える |
| 茶色い乾燥外皮 | 10グラム | 湿った内皮とは分ける |
| 染液用の水 | 1リットル | 煮出す前に量る |
| 焼きミョウバン | 2グラム | 少量を量れるはかりを使う |
| 媒染液用の水 | 1リットル | 染液とは別の容器に用意する |
玉ねぎ外皮10グラムに水1リットルは、家庭で試しやすい量の一例です。ここでは媒染液を別に作り、布の出し入れをしやすくしています。資料ごとに布量、媒染濃度、加熱の条件は違うため、一部分だけを強い条件へ置き換えないようにします。
清潔な乾燥外皮を集める
集めるのは、茶色く乾いた薄い外皮です。食べる部分に近い厚く湿った皮や土、根のくずなどは分けます。カビや腐敗のある皮は染色にも使いません。保存するときは十分に乾かし、湿ったまま袋に密閉せず、使用前に状態を確認します。
乾燥皮は軽くかさばるので、見た目のひとつかみでは量が安定しません。必要な重さを量り、軽くすすいでほこりを落とします。細かな破片は後で布に付くと点状の色むらになりやすいため、染液をこす工程も用意しておきます。
煮出した後は皮を取り除く
- 鍋に皮と量った水を入れ、皮をぬらします。加熱に使える染色用の袋に入れると回収しやすくなります。
- 換気をしながら加熱し、沸き始めたら火を止めます。この試行では、長時間ぐらぐら煮続ける方法にしません。
- 安定した場所で冷まし、扱える温度になったら、ざるとこし布で皮や細かな破片を除きます。
- 液量を確認します。蒸発で減っていれば、元の1リットルになるよう水を足し、よく混ぜます。
- 布を入れる前に温度を確かめ、染液の量と煮出し方を記録します。
沸き始めで止める方法と、一定時間煮出す方法は、別の条件です。初回から煮る時間を延ばし続けると、濃度と色味のどちらが変わったのか分かりにくくなります。鍋の中の液が茶色いから失敗とも、濃い茶色になるほどよいとも判断せず、試し布の仕上がりで確かめます。
先媒染は染める前にミョウバンへ浸す
媒染液と染液を混ぜずに用意する
先媒染は、布を先に媒染液へ入れ、その後で染液に浸す方法です。染める前の布に媒染の条件をそろえやすく、染液へ入れた後の変化を観察できます。ここでは豆乳処理して乾かした綿布を使い、焼きミョウバン2グラムと水1リットルで一回分の媒染液を作ります。
焼きミョウバンは、別の耐熱容器で少量の温水によく溶かしてから、残りの水を加えます。最終量が1リットルになるようにし、容器の底に粒が残っていないか確かめます。溶け残った粒を布へ直接付けたり、粉を染液の上から振り入れたりしないでください。
温水は手で温度を見ず、温度計で確認します。媒染液は40度程度を目安に整え、布を入れた後に加熱し続ける必要はありません。素材や薬剤の指定がある場合はその手順を優先し、同じ「ミョウバン」という呼び名だけで違う製品の配合へ置き換えないようにします。
布全体を同じように液へ触れさせる
- 下処理して乾かした布を水で均一に湿らせ、余分な水を軽く切ります。長く洗い直して下地を落とす操作はしません。
- 粒が残っていない媒染液へ布を広げて入れます。
- 約20〜30分を目安に浸し、ときどき位置を替えます。布を練るようにかき混ぜません。
- 布を引き上げ、軽く水洗いします。温度差を大きくしないようにし、湿ったまま次の染液へ進めます。
- 染液を40〜60度程度の範囲に整え、布を広げて約20分浸します。火を使う場合は温度を見ながら調整し、沸騰させません。
- 途中で折り重なりを替え、火を止めて冷まします。扱える温度になったら取り出し、水洗いと陰干しで仕上げます。
時間と温度は、この小さな試行の出発点です。布の厚さや鍋によって染まり方が変わるため、経過時間だけで完成を決めず、同時に入れた試し布も確認します。熱い液の中で色を見ようと布を高く持ち上げるより、火を止めて落ち着いて確認する方が作業しやすくなります。
先媒染の後で色が薄かったとしても、その場でミョウバンを追加して直すことは避けます。下処理、染液、媒染液のどの条件が影響したのか分からなくなるからです。一回目は最後まで洗って乾かし、次の小片で変更する条件を一つに絞ります。

後媒染は染めた後の色の変化を確かめる
後媒染は、布を染液で染め、水洗いしてから媒染液へ入れる方法です。順番が逆になるため、先媒染と同じ布へ続けて行う手順ではありません。違いを見たい場合は同じ布から二枚の試験片を作り、一枚ずつ別の方法で仕上げます。
染めてから媒染液へ移す手順
- 下処理済みの布を水で均一に湿らせ、水を軽く切ります。
- 40〜60度程度に整えた染液へ広げて入れ、約20分を目安に浸します。途中で位置を替えます。
- 加熱していたら火を止め、布と液を扱える温度まで冷まします。布を取り出し、余分な染液を軽く水洗いします。
- 別に作った40度程度のミョウバン媒染液へ入れ、約20〜30分を目安に浸します。
- 布の位置をときどき替え、媒染が終わったら水洗いして、広げて陰干しします。
媒染液に移すと、色の見え方が変わる場合があります。ただし、変化が大きいほどよく定着したと断定できません。布を乾かした後、洗った後、光に当てた後でも変化するため、媒染直後の発色だけで評価しないようにします。
後媒染の後にもう一度染液へ戻す方法もありますが、初回は一巡で止めて仕上がりを残す方が、順番の効果を確かめやすくなります。染め直す場合も、薬剤を足し続けるのではなく、小片で色と手触りを確認します。時間を長くすれば際限なく色が入るわけではありません。

比較するときは一枚の鍋へ順番に入れない
同じ染液に先媒染の布を入れ、その残り液へ後媒染用の布を入れると、二枚目では染液の濃さも変わっています。それでは媒染の順番だけを比較できません。比較用には、十分に混ぜた同じ染液を等量ずつ取り分け、同じ大きさの布を別々に染めます。
媒染液も、使い終わったものを次の比較へ流用すると、持ち込まれた色や減った液量が影響します。小さな比較ほど新しく同じ条件で作る方が結果を読みやすくなります。鍋や容器を二組用意できなければ、まず一つの方法で一枚を仕上げ、比較は次の機会に回してかまいません。
どちらが優れているかを一回で決めるより、自分の布と道具で扱いやすい順番を見つけます。色が好みで、洗った後の変化が受け入れられ、無理なく出し入れできる手順なら、次回も同じ記録を使って試せます。










