冬の星座の見つけ方|オリオン座から冬の大三角、冬のダイヤモンドへたどる順番
双眼鏡で楽しむ星雲と星団
冬の星座の形を肉眼で覚えたら、双眼鏡を使うと、もう一歩深く楽しめます。冬の空には、双眼鏡でも見ごたえのある対象がいくつもあります。ここでは見つけやすいものを紹介します。

一つ目は、オリオン大星雲です。三つ星の下にある小三つ星の真ん中に双眼鏡を向けると、星のまわりにぼんやりと広がる淡い雲のような光が見えます。これは宇宙空間に広がるガスとちりの雲で、その中では新しい星が生まれていると考えられています。双眼鏡では、写真で見るような色はつかず、灰色がかった淡い光に見えることがほとんどですが、それでも肉眼では点にしか見えない場所に広がりがあることがわかります。
二つ目は、すばる(プレアデス星団)です。肉眼では6〜7個ほどに見える星の集まりが、双眼鏡では数十個の青白い星の群れになって見えます。視野の中にちょうど収まる大きさなので、低い倍率の双眼鏡がもっとも向いている対象といえます。
三つ目は、おうし座の顔にあたるヒアデス星団です。Vの字に並んだ星が双眼鏡の視野いっぱいに広がり、アルデバランのオレンジ色と周りの星の色の違いがよくわかります。

双眼鏡で星を見るときは、まず肉眼で目標の場所をしっかり見て、視線を外さないまま双眼鏡を目の前に持ってくるのがコツです。いきなり双眼鏡をのぞいて探そうとすると、視野が狭いため、自分が空のどこを見ているのかわからなくなりがちです。手が揺れて見づらいときは、柵や壁にひじを当てたり、寝ころぶことのできる椅子に体を預けたりすると、像が安定します。
双眼鏡の倍率や口径の選び方は双眼鏡の選び方|「8×42」の読み方と、用途別に見る倍率・口径を参考にしてください。星を見る目的なら、倍率は低めで、明るく視野の広いものが扱いやすいとされています。
一歩進んだ目標として、南の空の低いところに見えるカノープスがあります。りゅうこつ座の1等星で、本州の多くの地域からは、南の地平線すれすれにしか昇りません。シリウスの真下の方向、地平線近くに注目し、南の空が開けた場所で探します。見える時間も短く、地平線近くのもやや建物の影響を強く受けるので、見つけられたら幸運と考えるくらいの気持ちで挑戦するのがよいでしょう。
寒い夜に観察を続けるための準備
冬の星空観察でいちばんの敵は、寒さです。じっと空を見上げていると、歩いているときよりはるかに早く体が冷えます。屋外で30分ほど観察するつもりなら、日中の外出より一段階暖かい服装を用意しておくくらいがちょうどよいでしょう。
服装は、薄いものを重ねて調節できるようにします。肌に近いところに汗を吸って乾きやすい下着、その上に保温性のある中間着、いちばん外に風を通しにくい上着という組み合わせが基本です。重ね着の考え方は冬の旅行の服装|寒い地域でも冷えにくい重ね着と足元の備えも参考になります。首、手首、足首、頭からは熱が逃げやすいので、マフラー、手袋、厚手の靴下、帽子があると体感がかなり変わります。足元は地面から冷えるので、厚い靴底の靴を選ぶか、敷物の上に立つと楽になります。
目を暗さに慣らすことも大切です。明るい部屋から外に出てすぐは、暗い星がほとんど見えません。暗い場所にいると、目は時間をかけて少しずつ暗さに慣れていき、15分から30分ほどたつと見える星の数が増えていきます。その間にスマートフォンの画面や白い懐中電灯を見ると、慣れた状態が元に戻ってしまいます。手元を照らすときは、赤いセロハンをかぶせたライトなど暗めの赤い光を使い、スマートフォンの画面も暗くしておくと安心です。

見る場所は、南の空が開けていることを優先します。冬の星座は南の空を中心に広がるので、南側に高い建物や山が少ない場所なら、街中でも冬の大三角まではたどれることが多いです。公園や河川敷などに出かけるときは、昼間に一度歩いて、足元の状態や街灯の位置を確かめておきましょう。
観察した日の記録を残しておくのもおすすめです。日付、時刻、場所、見えた星や星座、空の状態(月の明るさや雲の量)を簡単にメモしておくと、翌年の同じ時期に見比べたり、見える時刻のずれを自分で確かめたりできます。メモは手袋をしたまま書けるよう、短い言葉で十分です。
まとめ
冬の星座探しは、オリオン座の三つ星から始まります。等間隔に並ぶ3つの星を見つけたら、周りの四角形でオリオン座の形をとらえ、三つ星を左下へ延ばしてシリウス、右上へ延ばしてアルデバランとすばるへたどります。そこからベテルギウス、シリウス、プロキオンを結べば冬の大三角、さらにリゲル、アルデバラン、カペラ、ポルックス、プロキオン、シリウスを結べば冬のダイヤモンドが浮かび上がります。
星の色の違いを見比べたり、双眼鏡でオリオン大星雲やすばるをのぞいたりすると、同じ星座でも見え方の楽しみが広がります。寒さ対策と目を暗さに慣らす時間をとることが、気持ちよく観察を続けるための土台です。
最初の一歩として、晴れた夜の9時ごろ、暖かい服装で外に出て、南東から南の空に三つ星を探してみてください。三つ星が見つかったら、その日は左下のシリウスまでたどるだけでも十分です。次の晴れた夜に、もう一つ星を増やしていけば、冬が終わるころには冬のダイヤモンドを自分でたどれるようになっているはずです。
よくある質問
冬の星座は何時ごろ、どの方角を見ればよいですか?
12月なら夜9時ごろの東から南東、1月から2月なら夜9時ごろの南の空が目安です。星は毎日少しずつ早い時刻に同じ位置へ来るため、月が進むほど早い時間に見やすくなります。まずオリオン座の三つ星を探すと、ほかの星座がたどりやすくなります。
冬の大三角と冬のダイヤモンドは何が違うのですか?
冬の大三角は、ベテルギウス、シリウス、プロキオンの3つの1等星を結んだ三角形です。冬のダイヤモンドは、シリウス、プロキオン、ポルックス、カペラ、アルデバラン、リゲルの6つを結んだ大きな六角形で、冬の大三角を内側に含むような形になります。
街中でも冬の星座は見えますか?
冬は明るい1等星が多いので、街明かりのある場所でもオリオン座や冬の大三角はたどれることが多いです。ただし暗い星までは見えにくいため、星座の形全体を見るには、街灯の少ない場所のほうが向いています。まずは家の近くで明るい星の並びを覚えるところから始めると続けやすくなります。
オリオン座の近くに、星座の本に載っていない明るい星があります。
惑星の可能性があります。オリオン座の北西にあるおうし座やふたご座のあたりは、惑星が通る道筋の上にあるため、時期によって明るい惑星が加わって見えることがあります。どの惑星がどこにあるかは、天文台や科学館などが出している星空情報で確かめると確実です。
双眼鏡で見るなら、どこから見るのがおすすめですか?
オリオン座の三つ星の下にある小三つ星の真ん中の、ぼんやりしたオリオン大星雲がわかりやすい対象です。おうし座のすばる(プレアデス星団)も、双眼鏡の視野に青白い星の群れがまとまって見えます。どちらも肉眼で場所の見当をつけてから双眼鏡を向けると探しやすくなります。











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