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自然・サイエンス

鉄がさびるしくみ|赤さびと黒さびの違い、塩や湿気で進む理由と防ぎ方

赤さびと黒さびの違い

鉄のさびには、大きく分けて赤さびと黒さびがあります。どちらも鉄と酸素が結びついたものですが、性質は大きく違います。

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種類 色と見た目 主な成分の例 性質
赤さび 赤茶色で、ぼろぼろと崩れやすい 水を含んだ酸化鉄や水酸化鉄 すき間が多く、内側へさびが進みやすい
黒さび 黒っぽく、表面に薄く密着する 四酸化三鉄(磁鉄鉱と同じ成分) 緻密で、さびの進み方を遅くする

赤さびは、ふつう「さび」と呼ばれるもので、水分の多い環境でゆっくりできます。すき間が多いため、水や酸素を通してしまい、表面がさびても内側の鉄がどんどんさびていきます。また、もとの鉄より体積が大きくなるので、ふくらんではがれ落ち、新しい鉄の面がまたさびる、という繰り返しで、鉄がやせていきます。

黒さびは、高温で鉄を処理したときなどにできる、緻密な酸化鉄の膜です。鉄の表面に薄く密着して、内側に水や酸素が届きにくくなるため、かえって鉄を守る働きをします。鉄瓶の内側や、黒い色の工具、鉄のフライパンの表面などに見られる黒い膜には、この性質を利用したものがあります。

赤さびと黒さび(赤さびと黒さびの比較)
同じ酸化鉄でも、鉄への影響は逆になる。

なお、黒い色をしていても、すべてが黒さびというわけではありません。焦げや油汚れが黒く見えている場合もあり、その下で赤さびが進んでいることもあります。表面をこすって赤茶色の粉が出てくるようなら、赤さびが混じっていると考えられます。

さびの進み方の目安

鉄の道具にできたさびは、進み方によって、手入れのしかたが変わります。おおまかには、次のような段階で考えると判断しやすくなります。

  1. 点さび・うっすらとした変色: 表面に小さな茶色い点や、薄い色むらが出た状態です。まだ表面だけなので、軽くこすって落とし、油で保護すれば元の状態に近づけられることが多いです。
  2. 面に広がった赤さび: 茶色い粉が手につくほど広がった状態です。表面を落とすと、細かいくぼみが残っていることがあります。早めに落として保護します。
  3. ふくらみ・はがれ: さびがかさぶたのように盛り上がったり、はがれ落ちたりしている状態です。内側まで鉄がやせている可能性があり、道具としての強さが落ちていることもあります。

3の段階になったものは、無理に使い続けず、交換や専門の店への相談を考えるのが安全です。特に、力のかかる工具や、体重を預ける器具では注意が必要です。

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鉄以外の金属のさび

さびは鉄だけの現象ではありません。身の回りのほかの金属にも、それぞれ特徴のある「さび」ができます。

  • 銅の緑青(ろくしょう): 銅や真鍮が長く空気や雨にさらされると、表面に青緑色のさびができます。寺社の屋根や、古い銅像の色がこれです。緑青は表面を覆って、内側の銅を守る働きもあります。
  • アルミニウムの白い粉: アルミニウムは、表面にすぐ薄い酸化膜を作るため、ふだんはさびにくい金属です。ただ、塩分やアルカリ性のものに触れ続けると膜が傷み、白い粉のようなさびが出ることがあります。
  • 銀の黒ずみ: 銀のアクセサリーや食器が黒っぽくなるのは、酸素ではなく、空気中や温泉、ゴムなどに含まれる硫黄の成分と反応したものです。厳密には酸化とは別の変化ですが、表面が変わるという点では同じ仲間と考えられます。

このように、金属の種類によって、何と反応するか、できたさびが内側を守るのか、それとも内側へ進むのかが違います。鉄の赤さびは、表面を守らずに内側へ進んでいくという点で、特に手入れが必要なさびだといえます。

さびが早く進む条件

同じ鉄でも、置かれた場所によってさびの進み方は大きく変わります。さびを早める主な条件を知っておくと、道具の置き場所や手入れのタイミングを考えやすくなります。

湿気と結露

空気中の湿度が高いと、鉄の表面に薄い水の膜ができやすくなります。一般に、湿度がおおむね60%を超えるあたりから、さびが進みやすくなるといわれています。また、暖かい部屋から寒い場所へ持ち出したとき、反対に冷えた道具を暖かい部屋に持ち込んだときには、表面に結露ができることがあります。冬の窓と同じ現象が、鉄の道具の表面でも起きているのです。結露のしくみについては、窓の結露対策のやり方でも紹介しています。

塩分

海の近くや、冬に道路へ凍結防止剤がまかれる地域では、鉄がさびやすいことが知られています。塩に含まれる成分が水に溶けると、水が電気を通しやすくなり、さびの元になる小さな電池の反応が速く進みます。さらに、塩化物のイオンは、鉄やステンレスの表面を守っている膜を壊しやすい性質があります。

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塩分は、汗にも含まれています。素手で触った工具や刃物に、指の形のさびが出ることがあるのはこのためです。台所では、塩気の多い食材を切ったあとの包丁に、さびが出やすくなります。

酸性のもの

酢や果汁、酸性の洗剤なども、鉄を溶かしやすくし、さびを早めます。酸性・アルカリ性の性質の違いについては、中性・酸性・アルカリ性洗剤の違いで詳しく紹介しています。鉄の道具に酸性のものが付いたら、できるだけ早く洗い流して乾かすのが基本です。

違う金属どうしが触れている

種類の違う金属が触れ合い、そこに水があると、片方の金属が先に溶け出すことがあります。これを異種金属接触腐食(ガルバニック腐食)と呼びます。たとえば、鉄とステンレスや銅を直接つなぎ、雨にさらすと、鉄の側のさびが早く進むことがあります。

さびを早める4つの条件(湿気と結露、塩分、酸性のもの、異なる金属)
水と酸素に、何が加わるかで速さが変わる。
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  1. 秋の戸口に並ぶかぼちゃの明かりとかぶ、麦束
  2. 資料を手に落ち着いて話し合う二人
  3. ノートパソコンと資料、外付け記憶装置がある机
  4. 冬の木で越冬する卵のうやミノムシ、テントウムシ
  5. 青い折り鶴と三角に折った紙、無地の折り紙