LEDに付ける抵抗の計算|オームの法則と順方向電圧、抵抗値の選び方とワット数の確かめ方
LEDを複数つなぐとき
LEDを何個か光らせたいときは、つなぎ方によって抵抗の考え方が変わります。直列と並列の違いを押さえておくと、部品の数と安定性のバランスを取りやすくなります。
直列につなぐ場合
LEDを一列につなぐ直列では、すべてのLEDに同じ電流が流れます。抵抗は一本で済み、計算では、LEDの順方向電圧を個数分足し合わせます。
抵抗値=(電源電圧-順方向電圧×個数)÷電流
たとえば12Vの電源で、白いLED(順方向電圧3.1V)を3個直列にして10mAを流す場合、3.1×3=9.3Vを引いた2.7Vを抵抗が受け持ちます。抵抗値は2.7÷0.01=270Ωで、E12系列にもある値です。抵抗の電力は2.7×0.01=27mWと小さく、LEDを1個だけ光らせるより、抵抗の発熱も電源の無駄も少なくなります。
抵抗の受け持つ電圧を残しておく
直列にするときに気をつけたいのが、抵抗に残す電圧です。LEDの個数を増やして、順方向電圧の合計が電源電圧に近づくと、抵抗が受け持つ電圧がわずかになります。すると、LEDの順方向電圧のばらつきや電源電圧の変化が、そのまま電流の大きな変化になってしまいます。
12Vで白いLEDを4個つなぐと、順方向電圧の合計は12.4Vになり、電源電圧を超えてしまうので、ほとんど光りません。目安として、抵抗には電源電圧のある程度の割合が残るように、個数を決めます。
並列につなぐ場合は一つずつ抵抗を付ける
LEDを横に並べる並列では、それぞれのLEDに同じ電圧が掛かります。このとき、抵抗を一本だけにして、その先に複数のLEDを並べるつなぎ方は避けます。
同じ種類のLEDでも、順方向電圧には少しずつ差があります。並列にすると、順方向電圧のいちばん低いLEDに電流が多く流れ、そのLEDが温まるとさらに順方向電圧が下がって、電流が集中していきます。明るさがそろわないだけでなく、一つだけ早く傷むことにもつながります。

並列にするときは、LEDごとに抵抗を一本ずつ付け、それぞれを1個のLEDとして計算します。電源から流れ出る電流は、すべてのLEDの電流を合計したものになるので、電源の容量も確かめます。
電源ごとの注意
同じ計算でも、どの電源から電気を取るかによって、気をつけるところが変わります。よく使う電源ごとに見ておきます。
3.3Vの電源と白・青のLED
3.3Vで動くマイコンなどから白や青のLEDを光らせると、順方向電圧が3V前後なので、抵抗に残る電圧は0.2〜0.5V程度しかありません。たとえば順方向電圧を3.0Vとして5mAを流すつもりで計算すると、抵抗値は60Ωで、E12系列なら68Ωになります。
ところが、実際の順方向電圧が3.2Vだったら、抵抗の電圧は0.1Vしかなく、電流は約1.5mAに減ります。逆に2.9Vなら約5.9mAです。同じ部品の組み合わせでも、個体差で明るさが大きく変わってしまいます。3.3Vの電源では、赤や黄色など順方向電圧の低いLEDを選ぶか、5Vの電源から光らせると安定します。
乾電池は使ううちに電圧が下がる
乾電池は、使っているうちに電圧が少しずつ下がっていきます。新しいうちは表示の電圧より少し高く、使い込むと低くなるので、LEDの電流も変わります。電池2本で白いLEDを光らせるような、電源電圧と順方向電圧が近い組み合わせでは、電池が減るとすぐに暗くなります。
電池で光らせる場合は、新しい電池の高めの電圧でも電流が大きくなりすぎないように計算し、電圧が下がってからの暗さは許容する、と考えると安全側になります。
マイコンのピンから光らせるとき
マイコンのピンからLEDを光らせる場合は、LEDと抵抗の電流が、ピン一本あたりに流してよい電流の範囲に収まっているかを確かめます。ピンの許容電流のほかに、マイコン全体やボード全体で流してよい電流の合計にも上限があります。LEDを何個もピンから直接光らせると、一つずつは範囲内でも、合計で上限を超えることがあります。
上限の値はマイコンやボードによって違うので、ボードの説明書やマイコンのデータシートで確かめます。上限いっぱいではなく、数mA程度で光らせる設計にしておくと、ほかの用途にピンを使う余裕も残ります。
明るさを変えたいとき
明るさを変えたいときに、抵抗を小さくして電流を増やす前に考えたいのが、PWMという方法です。マイコンのピンを高速でオンとオフに切り替え、オンの時間の割合で明るさを変えます。この場合も、オンのあいだに流れる電流は、ここまでの計算で決めた値なので、抵抗の計算はそのまま使えます。
なお、照明用の1W以上のパワーLEDは、抵抗ではなく、電流を一定に保つ専用の回路(定電流ドライバー)で光らせるのが一般的です。発熱も大きいので、この記事の計算の範囲とは分けて考えてください。










