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歴史・文化

春節の由来と過ごし方|2027年は2月6日、年夜飯・紅包・爆竹と各地の呼び名

正月の十五日間の流れ

春節は1日で終わる行事ではなく、旧暦1月15日の元宵節まで続きます。公的な連休は数日から1週間余りですが、行事の流れとしてはおよそ半月です。地域によって日と内容に違いがあります。

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  • 1月1日(初一): 年長者や親族を訪ねて新年のあいさつをする「拝年」の日です。
  • 1月2日(初二): 嫁いだ娘が夫と子どもを連れて実家へ帰る地域が多くあります。
  • 1月5日(破五): 正月のいくつかの禁忌がここで解ける日です。商売の神を迎えて店を開ける地域もあります。
  • 1月7日(人日): 人の誕生日とされる日です。
  • 1月9日: 台湾や福建などでは、天の最高神である玉皇上帝(天公)の誕生日として、夜中から盛大に祝います。
  • 1月15日(元宵節): 提灯を飾り、団子を食べて正月を締めくくります。

元日には親族や近所の人を訪ねて「恭喜発財(財運がありますように)」などと声をかけ合います。元日に刃物や掃除を避ける、割れ物を割ったら縁起の良い言葉で打ち消す、といった習慣もあります。

1月7日の人日は、日本の七草がゆの日のもとになった節句です。一つの暦の日が、海を越えて別の形で続いているところが興味深い点です。

正月に避けること

春節の期間には、新年の運を損なわないための禁忌もあります。地域や家によって差がありますが、よく挙げられるのは次のようなものです。

  • 元日に掃除をする、ごみを出す(福を掃き出すとされる)
  • 刃物を使う、髪を切る
  • 泣く、口げんかをする、縁起の悪い言葉を言う
  • お金を貸す、借りる(一年中お金が出ていくとされる)

うっかり器を割ってしまったときは、「砕砕平安」と唱える習慣があります。「砕(割れる)」が「歳」と同じ音なので、「歳歳平安(毎年平穏に)」と言い換えて打ち消すのです。今の都市の暮らしでは気にしない人も多く、どこまで守るかは家ごとに違います。現地の家庭に招かれたら、その家のやり方に合わせるのがいちばんです。

元宵節で締めくくる

元宵節は、新年最初の満月の日です。夜に提灯を飾って眺め、提灯に書かれた謎を解く「灯謎」で遊びます。餅米の粉の団子を食べる習慣があり、北方では粉をまぶして作る元宵、南方では皮で包む湯円が知られます。丸い形は家族の円満に重ねられます。

2027年の元宵節は2月20日です。この日を過ぎると、正月の行事が一区切りになります。龍や獅子の舞がこの時期まで続く地域もあります。

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テト、ソルラルなど各地の呼び名

旧暦の新年を祝うのは、中国だけではありません。同じ根を持ちながら、各地で独自の形になっています。

地域 呼び名 特徴的な習慣
中国本土 春節 年夜飯、春聯、春晩
台湾 春節、過年 除夕の囲炉、初二の里帰り
香港 農暦新年 花市、利是(紅包)、獅子舞
シンガポール・マレーシア 華人新年 ローヘイ(魚の生サラダを混ぜる)
ベトナム テト バインチュン、桃や金柑の飾り
韓国 ソルラル トックク、歳拝
モンゴル ツァガーンサル 白い食べ物、年長者へのあいさつ
チベット ロサル 独自の暦による新年

ベトナムのテト

テトは、ベトナムで一年最大の行事です。もち米、緑豆、豚肉を葉で包んだ「バインチュン」を作って供えます。北部では桃の花、南部では黄色い花の梅(マイ)を飾り、金柑の鉢も人気があります。

十二支が少し違うのも面白い点で、ベトナムでは卯年が猫の年です。未年もヤギの年として説明されることが多くあります。

韓国のソルラル

韓国では旧暦の新年をソルラルと呼びます。朝に祖先へ供え物をする「茶礼」を行い、餅の入ったスープ「トックク」を食べます。トッククを食べると一つ年を取るという言い方があります。子どもが年長者に深くお辞儀をする「歳拝」をすると、お年玉がもらえます。

韓国では旧暦の新年が公休日として扱われない時期がありましたが、1980年代に「民俗の日」として復活し、1989年にソルラルの名が戻りました。

香港の年宵花市

香港では、新年の前の数日間、公園などに「年宵花市」と呼ばれる花の市が立ちます。桃の枝、水仙、金柑の鉢、胡蝶蘭など、新年に飾る花や縁起物が並び、除夕の夜には深夜まで人が集まります。紅包は香港や広東では「利是(ライシー)」と呼ばれ、職場で上司が部下に渡す、結婚した人が未婚の人に渡す、といった習慣もあります。

東南アジアの華人社会

シンガポールやマレーシアの華人社会には「ローヘイ」があります。魚の刺身と色とりどりの野菜を大皿に盛り、箸で高く持ち上げながら、声を掛けて混ぜる行事です。高く持ち上げるほど運が上がるといわれ、賑やかな食卓になります。比較的新しい習慣ですが、すっかり定着しています。

モンゴルのツァガーンサルやチベットのロサルは、それぞれの暦で計算するので、春節と同じ日になるとは限りません。

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日本から見る春節

日本にも、かつては旧暦の新年がありました。明治政府が太陽暦を採用し、明治5年12月3日を明治6年(1873年)1月1日としたことで、公式の正月は新暦に移りました。農村部ではしばらく旧暦の正月を続けた地域も多かったようです。

今でも、沖縄の糸満や奄美など、旧暦の正月を大切にしてきた地域があります。海の仕事や農作業の暦と結びついていたためです。

中華街の春節

長崎の新地中華街周辺で開かれるランタンフェスティバルは、華僑の人々の春節祭を、1994年に規模を広げて始まったものです。街中に飾られた提灯と、皇帝パレードや龍踊りがよく知られ、冬の長崎の大きな行事になっています。

神戸の南京町や横浜中華街でも、春節の時期に獅子舞などの行事が行われます。日程は年によって変わるので、公式の案内を確認してください。

訪ねるときの心得

春節の時期に出かける前に(公式の日程を確認した、現地の店の休業を調べた、混雑の時間帯を外した、獅子舞では通路をふさがない、撮影の可否を案内で確かめた、爆竹の規則を確かめた)
旅行でも中華街でも役立ちます。

中国語圏の知人に新年のあいさつをするなら、「新年快楽(シンニェンクアイラー)」が使いやすい表現です。メッセージを送るなら、除夕の夜か元日の朝が目安です。商売の相手なら「恭喜発財」もよく使われます。

春節の連休は、中国語圏から日本を訪れる旅行者が増える時期でもあります。人気の観光地や宿は、普段より混み合うことがあります。仕事で中国語圏の取引先とやり取りがある場合は、相手の会社や工場が連休の前後を含めて長く休むことがあるので、発注や問い合わせは早めに済ませ、休み明けの返事が遅れることも見込んでおくと慌てません。

贈り物では、地域によって避けるものがあります。「時計を贈る」が「最期を送る」に近い音になるので避ける、という話はよく知られています。職場などでの春節の時期には、相手の休暇も考えて連絡の時期を調整すると親切です。

まとめ

春節は旧暦の1月1日で、2027年の中国では2月6日、韓国のソルラルは2月7日です。農耕の一年の区切りに由来する古い行事が、20世紀に「春節」の名を得て、今の形になりました。飾りや料理には音の縁起が重なり、元宵節までの半月にわたって続きます。ベトナムのテトや韓国のソルラルも、同じ旧暦の新年から育った別の形です。

最初の一歩としては、来年の2月6日と2月20日をカレンダーに書き込んでみてください。その日の夜に魚か餃子を用意して、「年年有余」の言葉を思い出しながら食べるだけでも、遠い国の暦がぐっと身近になります。近くに中華街があるなら、元宵節の前に一度足を運んで、赤い提灯の下を歩いてみるのもよいでしょう。

よくある質問

2027年の春節はいつですか?

中国では2027年2月6日(土)です。新年の前夜にあたる除夕は2月5日で、元宵節は2月20日になります。韓国のソルラルは1日遅い2月7日です。休日の日程は国や地域の発表で変わるので、旅行や仕事の予定には最新の公式情報を確認してください。

春節の日付が毎年変わるのはなぜですか?

春節は旧暦(太陰太陽暦)の1月1日で、月の満ち欠けをもとに決まるからです。多くの年は冬至のあとの2回目の新月の日にあたります。そのため、新暦では1月下旬から2月中旬ごろの間を動きます。

春節と旧正月は同じものですか?

同じ日を指す言葉として使われることが多いです。旧正月は旧暦の新年一般を指す広い言い方で、春節は主に中国語圏の呼び名です。ベトナムではテト、韓国ではソルラルと呼び、行事や料理にはそれぞれの特徴があります。

紅包にはいくら入れるものですか?

金額は地域、間柄、年齢によって大きく違い、一律の決まりはありません。偶数を好む地域が多く、広東語圏や台湾などでも細かな感覚に差があります。中国語で「死」と音の近い4を避ける人もいます。迷うときは、身近な現地の人に尋ねるのが確実です。

日本でも春節の行事を見られますか?

長崎の新地中華街周辺で開かれるランタンフェスティバルや、神戸の南京町、横浜中華街の春節行事がよく知られています。開催の日程や内容は年によって変わるので、公式の案内を確認してください。沖縄や奄美には、旧暦の正月を大切にしてきた地域もあります。

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