星座早見盤の使い方|日付と時刻の合わせ方、東西が逆に見える理由と星座の探し方
北極星の見つけ方と、北の空の回り方
北の空の星座は、一年を通して地平線の下に沈まないものが多く、季節を問わず見つけやすいのが特徴です。中でも、方角の目安になる北極星は、早見盤を使ううえでも大切な星です。
北極星は、それほど明るい星ではないため、ほかの星を手がかりにして探すのが一般的です。代表的な方法は二つあります。

一つは、北斗七星のひしゃくの先にある二つの星を結び、その間隔をおよそ5倍に延ばす方法です。もう一つは、W字形のカシオペヤ座を使う方法で、Wの両端の線を延ばして交わる点と、Wの中央の星を結んだ線を延ばしていく方法がよく紹介されます。北斗七星とカシオペヤ座は北極星をはさんで反対側にあるため、どちらかが低くて見えにくいときも、もう一方が高い位置に見えていることが多く、組み合わせて使えます。
北極星の地平線からの高さは、観察している場所の緯度とほぼ同じ角度になります。たとえば北緯35度付近なら、北の地平線からおよそ35度の高さに見えます。握りこぶし三つ半ほどの高さが目安です。
北の空は反時計回りに回る
北の空を向いて見ていると、星は北極星を中心に、反時計回りにゆっくり回っていきます。早見盤の下の盤を、時刻が進む方向に回してみると、北の星座がこの向きに回る様子がわかります。北斗七星のひしゃくが、季節や時刻によって立ったり逆さまになったりして見えるのは、この回転のためです。
惑星や月が早見盤に載っていない理由
星座早見盤を使っていると、空にとても明るく光る星があるのに、盤のどこにも描かれていないことがあります。その多くは惑星です。
星座を作る星(恒星)は、とても遠くにあるため、人の一生程度の時間では、星どうしの並びはほとんど変わりません。そのため、星座の形は一枚の盤に描いておくことができます。一方、惑星は地球と同じように太陽のまわりを回っているため、星座の間を少しずつ移動していきます。月も同じように、一日ごとに位置を大きく変えます。こうした天体は、決まった位置に描いておけないため、多くの早見盤には載っていません。
惑星や月は、星座の中でも、太陽の通り道である黄道の近くを動いていきます。早見盤によっては、黄道が線で描かれているものがあり、明るい「載っていない星」がその線の近くにあれば、惑星の可能性が高いと考えられます。
| 天体 | 早見盤への記載 | 位置の調べ方 |
|---|---|---|
| 星座の星(恒星) | 載っている | 早見盤で調べられる |
| 惑星 | 多くは載っていない | 天文台などの星空情報 |
| 月 | 載っていない | 月齢や月の出入りの情報 |
惑星がその時期にどの星座の近くに見えるかは、天文台や科学館などが公開している星空の情報で確かめると確実です。月は明るいので、満月の前後は暗い星が見えにくくなります。暗い星座を探したいときは、月の満ち欠けを確かめて、月が明るくない時期を選ぶとよいでしょう。月の形と見える時間帯の関係は、月の満ち欠けのしくみ|月齢と見える時間帯、上弦・下弦の見分け方で紹介しています。
住む場所による時刻のずれと、緯度の違い
星座早見盤を正しく合わせても、実際の空と少しずれて見えることがあります。その主な原因は、盤が基準にしている場所と、自分が観察している場所の違いです。
経度による時刻の補正
日本の標準時は、東経135度の地点を基準にしています。太陽や星が南の空のいちばん高いところを通る時刻は、東に行くほど早く、西に行くほど遅くなります。地球は24時間で360度回るので、経度1度あたりおよそ4分の差になります。
多くの星座早見盤は東経135度付近を基準に作られているため、それより東の地域では、盤の時刻を実際の時刻より少し進めた位置に、西の地域では少し遅らせた位置に合わせると、空とのずれが小さくなります。
- 自分のいる場所のおおよその経度を調べます。
- 135度との差を求め、1度あたり4分をかけます。
- 東にいる場合はその分だけ盤の時刻を進め、西にいる場合は遅らせて合わせます。
たとえば東経140度の場所なら、差は5度なので、およそ20分です。夜9時に見るときは、盤を9時20分の位置に合わせます。ただし、盤によっては基準の経度が異なるものや、補正の方法が説明書に書かれているものもあるので、手持ちの盤の説明も確かめてください。
緯度による見え方の違い
星座早見盤は、特定の緯度で見える空に合わせて窓の形が作られています。日本向けのものは北緯35度前後を想定したものが多く、それより北や南の地域では、地平線近くの星の見え方が少し変わります。北に行くほど北の空の星が沈みにくくなり、南の空の低い星は見えにくくなります。南に行くほど、その逆になります。日本国内の旅行程度であれば大きな問題にはなりにくいですが、緯度の大きく違う地域に出かけるときは、その地域向けの早見盤や星空の情報を参考にすると安心です。

一歩進んだ早見盤の使い方
日付と時刻を合わせて星座を探せるようになったら、早見盤を使って、もう少し踏み込んだ楽しみ方もできます。
- 星の出入りの時刻を調べる: 見たい星を窓の東のふち(地平線)に合わせ、そのときの日付と時刻の目盛りを読むと、その星が昇ってくる時刻のおおよその目安がわかります。西のふちに合わせれば、沈む時刻の目安になります。
- 季節の先取りをする: 盤を明け方の時刻に合わせると、次の季節の星座が見えます。秋の明け方に冬の星座が、冬の明け方に春の星座が昇ってくる様子を確かめてみましょう。
- 観察記録をつける: 見た日付、時刻、場所、見つけた星座や明るい星を簡単に書き残しておくと、季節の移り変わりが記録として残ります。天気によって見え方も変わるので、雲の様子を一緒にメモしておくのもおすすめです。雲の種類の見分け方は、雲の種類の見分け方|十種雲形の基本と、空から天気の変化を読むコツが参考になります。
早見盤を選ぶときの目安
これから早見盤を用意する場合は、次の点を目安にすると、使いやすいものを選びやすくなります。
- 想定している地域: 日本で使うなら、日本の緯度に合わせたものを選びます。
- 大きさ: 大きいものは見やすく、小さいものは持ち運びやすくなります。最初は文字が読みやすい大きさのものが扱いやすいでしょう。
- 描かれている情報: 星座の線や名前、黄道、天の川などがどこまで描かれているかを確かめます。最初は情報が多すぎないもののほうが、空と見比べやすいこともあります。
まとめ
星座早見盤は、星の盤と窓の盤を重ね、日付と時刻の目盛りを合わせることで、その日時に見える星空を窓の中に表す道具です。東西が地図と逆になっているのは、空を見上げて使うためで、見たい方角を手前にして頭上にかざすと、盤と空の向きが一致します。季節ごとの目印の星や北極星の探し方を知っておくと、空の中で星座をたどりやすくなります。惑星や月は盤に載っていないこと、住む場所によって時刻を補正するとずれが小さくなることも覚えておくと、迷わずに使えます。
最初の一歩としては、今夜見る時刻に早見盤を合わせ、南の空でいちばん明るい星を一つ選んで、それが盤のどの星にあたるかを確かめてみてください。一つの星が決まれば、そこから周りの星座を少しずつたどっていけるようになります。
よくある質問
星座早見盤の東と西が逆になっているのは間違いですか?
間違いではありません。地図は上から見下ろすものですが、星座早見盤は頭の上にかざして見上げて使うため、南を下にして持つと東が左、西が右になります。実際に空にかざしてみると、星の並びと方角が合うようにできています。
惑星はどこに載っていますか?
惑星は星座の間を少しずつ移動していくため、多くの星座早見盤には描かれていません。明るく光っているのに盤にない星があれば、惑星の可能性があります。その時期にどこに見えるかは、天文台や科学館などが出している星空情報で確かめると確実です。
盤の時刻を合わせたのに、星の位置が少しずれて見えます。
星座早見盤は、特定の経度を基準に作られていることが多く、住んでいる場所の経度によっては実際の空と数十分ほどずれることがあります。また、盤が想定している緯度と大きく違う地域では、地平線近くの星の見え方も変わります。経度による補正をしてみると、ずれが小さくなることがあります。
スマートフォンの星空アプリがあれば早見盤は要りませんか?
アプリは便利ですが、画面の明るさで目が暗さに慣れにくくなることがあります。星座早見盤は電池が要らず、空全体の中でどの星座がどこにあるかを一度に見渡せるのが利点です。両方を使い分ける人も多く、まず早見盤で全体をつかみ、細かいところをアプリで確かめる方法もあります。
星座早見盤を暗い場所で見るにはどうすればよいですか?
白い明かりで照らすと目が暗さに慣れた状態が崩れるので、赤いセロハンをかぶせた懐中電灯など、暗めの赤い光で照らすのが一般的です。盤を照らすのは確認するときだけにし、空を見るときは明かりを消しておくと、暗い星まで見やすくなります。










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