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料理・食

日本酒のラベルの読み方|特定名称酒の8種類と精米歩合、生酒・原酒などの表示の意味

精米歩合の意味――数字が小さいほどよく削っている

精米歩合は、玄米をどのくらい削って、どれだけ残したかを割合で表した数字です。精米歩合60%なら、玄米の外側を40%削り、内側の60%を残したお米を使っているという意味です。数字が小さいほど、たくさん削っていることになります。

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精米歩合と味の傾向(数字が小さいと数字が大きいの比較)
数字は味の方向を想像する手がかり。

米を削るのは、米の外側に多く含まれるたんぱく質や脂質が、雑味の原因になりやすいからです。中心部分に近いほどでんぷんの割合が高く、よく削った米で低温でゆっくり発酵させると、果物を思わせる華やかな香り(吟醸香)が出やすくなります。

ただし、精米歩合が小さいほどおいしい、というわけではありません。あまり削らずに造ったお酒には、米のうま味やコクがしっかり感じられるものも多く、食事と合わせやすいと好む人もいます。精米歩合は、「香りが華やかで軽やかな方向か、米の風味が豊かでふくらみのある方向か」を想像する手がかりとして使うのがおすすめです。

なお、精米歩合は「どれだけ残したか」を表すので、普段の食事でいう「白米」とは考え方が少し違います。食べるお米は、一般に玄米の重さの九割前後が残るように精米されていることが多く、お酒造りに使うお米は、それよりもかなり多く削られていることがわかります。

酒米の名前

ラベルには、使っているお米の品種が書かれていることもあります。お酒造りに向いた米は酒造好適米(酒米)と呼ばれ、粒が大きく、中心に「心白」と呼ばれる白く不透明な部分があるのが特徴です。心白はでんぷんがすき間を持って詰まった部分で、こうじ菌の菌糸が入り込みやすく、お酒造りに向くとされています。

山田錦、五百万石、雄町、美山錦などがよく知られた酒米ですが、食べるためのお米や、各地で開発された酒米を使ったお酒もたくさんあります。同じ蔵の、米の品種だけが違うお酒を飲み比べると、米による味の違いを感じやすくなります。

製法や状態を表す言葉

特定名称のほかにも、ラベルにはお酒の製法や状態を表すさまざまな言葉が書かれています。ここでは、よく見かけるものを紹介します。

火入れに関する言葉――生酒・生貯蔵酒・生詰酒

日本酒は、一般に、貯蔵の前と瓶詰めの前の二回、火入れと呼ばれる加熱処理をして、酵素の働きを止めたり、品質を安定させたりします。この火入れをしているかどうか、いつしたかで、呼び方が変わります。

呼び名 貯蔵前の火入れ 瓶詰め前の火入れ 味の傾向の例
生酒(生) しない しない フレッシュで若々しい
生貯蔵酒 しない する 生の爽やかさを残す
生詰酒 する しない 落ち着きと爽やかさ
一般的な火入れ酒 する する 味わいが安定しやすい

火入れをしていないお酒は、フレッシュな香りや味わいが楽しめる一方、品質が変わりやすい性質があります。生酒には「要冷蔵」と書かれていることが多いので、表示に従って保存しましょう。秋に出回る「ひやおろし」は、冬から春に造ったお酒を夏の間貯蔵し、瓶詰め前の火入れをせずに出荷するもので、生詰酒の一種として紹介されることが多いお酒です。

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原酒・無濾過・にごり

原酒は、搾ったあとに水を加えて(加水して)アルコール分を調整していないお酒です。アルコール分が高めで、味わいも濃いものが多いので、少しずつ味わったり、氷を入れたりして楽しむ人もいます。

無濾過は、搾ったあとに、色や味を整えるための濾過をしていないことを表します。お米由来のうま味や、ほのかな色が残りやすいといわれます。「無濾過生原酒」のように、いくつかの言葉が組み合わされていることもあります。

にごり酒は、搾るときに目の粗い布などを使い、おりと呼ばれる白い成分を残したお酒です。おりが少しだけ混じったものは「おりがらみ」と呼ばれることもあります。発泡性のあるにごり酒もあり、開けるときに中身が噴き出すことがあるので、ラベルの注意書きをよく読んでから開けてください。

酒母の造り方――生酛・山廃・速醸

酒母(しゅぼ)は、お酒の発酵を進める酵母を健全に増やすためのもとになるもので、その造り方によっても呼び名があります。生酛(きもと)や山廃(やまはい)は、自然の乳酸菌の働きを利用して時間をかけて造る方法で、酸がしっかりした、奥行きのある味わいになりやすいといわれます。現在多く使われている速醸は、乳酸を加えて短期間で安定した酒母を造る方法です。

ラベルで確かめたい言葉(特定名称は何か、精米歩合はいくつか、生・生詰などの火入れの表示、原酒・無濾過などの表示、保存方法の注意)
いくつか組み合わさっていることも多い。

季節を表す言葉――しぼりたてからひやおろしまで

日本酒は、昔から冬に仕込むことが多く、季節によって出回るお酒の性格が変わります。ラベルや店頭の札に書かれた季節の言葉を知っておくと、その時期ならではのお酒を選びやすくなります。

言葉 出回りやすい時期の目安 特徴の例
新酒・しぼりたて 冬から春 搾って間もない、若々しい味
夏酒 初夏から夏 冷やして飲みやすい軽やかな味
ひやおろし・秋上がり 秋 夏を越して角が取れた味
熟成酒・古酒 時期を問わない 長く寝かせた深い色と香り

新酒やしぼりたては、その年に搾ったばかりのお酒で、フレッシュな香りや、ときにはわずかなガスの刺激を感じるものもあります。生酒として出荷されることも多いので、保存の表示に気をつけましょう。

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夏酒は、暑い季節に冷やしておいしく飲めるよう、軽やかでさっぱりとした味わいに仕上げたお酒に付けられることが多い呼び名です。決まった定義があるわけではなく、蔵ごとに考え方が違います。

ひやおろしや秋上がりは、冬から春に造ったお酒を夏の間寝かせ、秋に出荷するものです。貯蔵の間に味がなじみ、まろやかになったと感じられることが多く、秋の味覚と合わせて楽しむ人もいます。

熟成酒や古酒は、数年以上など長い期間寝かせたお酒で、色が琥珀色に近づき、カラメルやナッツを思わせる香りが出ることもあります。こちらも呼び方や期間の考え方は蔵によって異なるので、ラベルの説明を参考にしてください。

季節の言葉は、法律で細かく決められているものばかりではありません。同じ言葉でも、蔵によって意味する内容が少しずつ違うことがあるため、気になったときは裏ラベルの説明や、店の人の話を聞いて確かめるのが確実です。

次のページへ味の目安になる数値――日本酒度・酸度・アミノ酸度
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  1. 秋の戸口に並ぶかぼちゃの明かりとかぶ、麦束
  2. 資料を手に落ち着いて話し合う二人
  3. ノートパソコンと資料、外付け記憶装置がある机
  4. 冬の木で越冬する卵のうやミノムシ、テントウムシ
  5. 青い折り鶴と三角に折った紙、無地の折り紙