地層の見方入門|粒の大きさで読む堆積のしくみ、露頭の観察と化石探しのマナー
地層の上下を判断する堆積構造
地層は下ほど古いのが原則ですが、大地は長い時間のうちに大きな力を受けて曲がったり、ときには裏返しになったりします。そのため、本当にどちらが上だったのかを確かめる手がかりが必要になります。それが、層の中に残る堆積構造です。
級化層理(きゅうかそうり)
一枚の層の中で、下の方に粗い粒が、上に行くほど細かい粒が並んでいる構造です。水の中で一度に粒が巻き上げられて沈むとき、重い粒ほど先に沈むためにできます。この並び方が見られれば、粗い方が元の下、細かい方が元の上だと判断できます。
斜交層理(しゃこうそうり)
層の中に、斜めに傾いた細かい縞が見られる構造です。水や風の流れで砂が運ばれ、小さな砂の丘の斜面に積もっていくことでできます。縞の傾きから、当時の流れの向きを推理できます。また、斜めの縞が下の境界に向かって寝そべるように近づき、上の境界でぷつりと切られていれば、切られている側が元の上です。
波の跡や生き物の跡
層の表面に、水の流れや波でできた波模様(リップルマーク)が残っていることがあります。また、生き物がはった跡や巣穴の跡が残っていることもあり、これを生痕化石と呼びます。巣穴は上から下へ掘られるので、入り口の向きから上下を判断できる場合があります。

こうした構造は、遠くから眺めただけでは分かりにくいものです。安全な場所で露頭に近づき、ルーペで粒の並び方を一枚ずつ確かめていくと、教科書の図とそっくりな構造に出会えることがあります。
不整合・断層・しゅう曲を読む
地層は、いつも途切れずに積み重なってきたわけではありません。層と層の境目を注意深く見ると、大地の大きな動きの跡が見つかることがあります。
不整合
ある時期に地層が海の底から持ち上がって陸になり、表面が雨や川で削られたあと、再び沈んで上に新しい地層が積もることがあります。このとき、削られた面を境に、上と下の地層の間に長い時間の空白ができます。この境目を不整合と呼びます。
不整合の面は、凸凹していたり、下の層を斜めに切っていたりすることが多く、すぐ上に下の層のかけらを含んだ礫の層(基底礫岩)が見られることもあります。下の層が傾いていて、上の層が水平に重なっている場合は、傾いた後に削られ、また沈んだという長い物語を読み取れます。
断層としゅう曲
地層が切れて、境目の両側で層がずれているものを断層と呼びます。同じ色や粒の層をたどっていくと、ある線を境に上や下にずれているのが分かります。上側の地層がずり下がっていれば正断層で、引っ張る力が働いた跡、ずり上がっていれば逆断層で、押し縮める力が働いた跡と考えられます。
地層が切れずに、波のように曲がっているものはしゅう曲(褶曲)と呼びます。押し縮める力が長い時間かけて加わると、硬い岩石でも曲がることがあります。
| 見え方 | 呼び名 | 読み取れること |
|---|---|---|
| 層の境目が凸凹で時間の空白がある | 不整合 | 一度陸になり削られた |
| ある線を境に層がずれている | 断層 | 大地が割れてずれた |
| 層が波のように曲がっている | しゅう曲 | 押し縮める力が働いた |
断層やしゅう曲が見られる場所では、地層が傾いていたり、上下が入れ替わっていたりすることがあります。前の章で紹介した堆積構造を確かめるのは、こうした場所で特に役に立ちます。










