天気図の読み方入門|等圧線・高気圧と低気圧・前線の記号から、明日の空を考える
高気圧と低気圧で天気が変わるしくみ
「高気圧なら晴れ、低気圧なら雨」とよくいわれます。大まかには正しいのですが、なぜそうなるのかを知っておくと、例外の場面にも気づきやすくなります。
低気圧では空気が上へのぼる
低気圧の中心には、周りから空気が吹き込んできます。集まった空気は行き場がなくなり、上へとのぼっていきます。空気はのぼると気圧が下がって膨らみ、温度が下がります。冷えた空気は含んでいられる水蒸気の量が減るため、余った水蒸気が細かな水滴や氷の粒になり、雲ができます。雲が発達すると、雨や雪が降ります。
高気圧では空気が下へ降りる
高気圧の中心付近では、上空から空気が降りてきて、地上で周りへ吹き出していきます。降りてくる空気は圧縮されて温度が上がり、水蒸気が水滴になりにくくなるため、雲ができにくくなります。高気圧に覆われると晴れやすいのはこのためです。

例外になりやすい場面
高気圧に覆われていても、縁のほうでは湿った空気が流れ込み、雲が広がることがあります。また、冬に大陸の高気圧から吹き出す冷たい風は、日本海を渡る間に海から湿気と熱を受け取り、日本海側に雪雲をつくります。高気圧から吹く風でも、どこを通ってきたかで天気が変わるのです。
低気圧も、中心から離れていたり、勢いが弱かったりすれば、雨が降らないことがあります。天気図を見るときは、記号だけで判断せず、自分のいる場所との位置関係や、等圧線の混み具合もあわせて見るのがこつです。
前線の種類と記号を覚える
前線は、温かい空気と冷たい空気がぶつかる境目を、地上で線として表したものです。前線の近くでは雲ができやすく、天気が崩れやすくなります。天気図で使われる前線には四種類あり、記号の形で見分けます。
四つの前線
寒冷前線は、冷たい空気が温かい空気の下に潜り込み、温かい空気を押し上げながら進む前線です。温かい空気が急にのぼるため、背の高い積乱雲ができやすく、短い時間に強い雨が降ったり、雷や突風を伴ったりします。前線が通り過ぎると、風向きが変わり、気温が下がるのが特徴です。記号は、進む方向に向けて三角を並べたもので、色付きの天気図では青で描かれます。
温暖前線は、温かい空気が冷たい空気の上をゆっくりはい上がるように進む前線です。広い範囲に層状の雲ができ、しとしととした雨が長く降りやすくなります。前線が近づくにつれて、高い空の薄い雲から、だんだん低く厚い雲へと変わっていきます。記号は半円を並べたもので、色付きでは赤です。
停滞前線は、温かい空気と冷たい空気の勢いがつり合い、ほとんど動かない前線です。初夏の梅雨前線や、秋の秋雨前線がこれにあたり、同じ地域で雨の日が続く原因になります。記号は三角と半円を互い違いに並べたもので、色付きでは赤と青が交互になります。
閉塞前線は、進むのが速い寒冷前線が温暖前線に追いついてできる前線です。低気圧が発達のピークを過ぎるころに現れることが多く、記号は三角と半円を同じ側に交互に並べたもので、色付きでは紫で描かれます。

温帯低気圧と前線のセット
日本付近を西から東へ通る低気圧の多くは、温帯低気圧と呼ばれ、南東側に温暖前線、南西側に寒冷前線を伴っています。低気圧が近づくと、まず温暖前線の雲が広がって雨が降り出し、前線の間の暖かい空気に入るといったん雨が弱まり、続いて寒冷前線が通ると短く強い雨のあと、冷たい北寄りの風に変わる、という流れになりやすくなります。
天気図で、自分のいる場所に向かって低気圧と前線が近づいてくる様子がわかれば、この順番を思い浮かべながら空の変化を待つことができます。










