ハングルの読み方入門|母音・子音の組み立て、パッチムと音読練習
平音・激音・濃音は、息と声の出だしを聞き比べる
同じ「カ」に近くても、韓国語では別の音です
ㄱ・ㅋ・ㄲ、ㄷ・ㅌ・ㄸ、ㅂ・ㅍ・ㅃ、ㅈ・ㅊ・ㅉは、それぞれ平音、激音、濃音の組です。ㅅとㅆには平音と濃音の区別がありますが、同じ三つ組になる激音はありません。すべての子音に機械的に三種類を作るのではなく、ある組をまとめて覚えます。

激音は息を伴って出る音、濃音は子音を緊張させて出す音として練習します。平音を単に「弱い音」、激音を「大きい声」、濃音を「長い音」と覚えると、音量や長さだけを変えてしまいます。例えば가、카、까は、同じくらいの声量で教材の音を比べる方が違いに気づきやすくなります。

声の出だしの高さなども聞き分けの手がかりになるため、息の量一つですべてを説明することはできません。最初は同じ教材、同じ話者の組を使い、慣れてから別の話者でも確認します。話す速さや声質が変わる音源を次々替えると、何を比べる練習か分からなくなりがちです。
薄い紙は、息を観察する補助に使います
口の前に薄い紙を手で持ち、카や파を発音して息の動きを見る方法があります。紙は口に入れず、近づけすぎないようにします。ただし、距離や紙の厚さ、母音の息でも揺れ方が変わるため、「揺れたら激音、揺れなければ濃音」という採点には使えません。
濃音を出そうとして息を長く止める、喉を強く締める、首に力を入れる練習は避けます。声がかすれる、喉が痛む場合は中断してください。発音が分からないときは、強い力で解決しようとせず、講師などに音を聞いてもらい、どこを直すか一つずつ確認します。
聞く、選ぶ、言うの順にすると違いを確かめられます
- 가、카、까を文字を見ながら一つずつ聞きます。
- 三つのうち二つを選び、交互に聞き比べます。
- 文字を隠して音を聞き、どちらかを選びます。
- 音声の後に一度だけまねし、自分の声を録音します。
- 聞き直して分からなければ、同じ組を次回も使います。
全部の系列を一日に練習する必要はありません。ㄱの組で違いを確かめてからㅂの組へ進むなど、練習対象を絞ります。文字では区別できるのに音で選べないなら聞き取り、音は分かるのに口が動かないなら短い模倣、というように次の作業を選べます。
パッチムは、母音を足さずに終える練習から始める
書かれる子音の種類と、終わりの音の種類は違います
パッチムには多くの子音字が使われますが、音節末の基本の音はㄱ、ㄴ、ㄷ、ㄹ、ㅁ、ㅂ、ㅇの七つに整理されます。語末で読む場合などの基礎を、まずこの七つで学びます。後ろに母音や別の子音が続く場合は、つながりによって読み方が変わるため、代表音だけですべての単語を読めるわけではありません。
国立国語院の標準発音法は、七つの終声と、語末・子音の前での代表音を定めています。下の表は、単独の語を読む練習で使いやすい例です。二重パッチムやㅎの複雑な扱いは、ここへ無理にまとめず後で確認します。
| 代表音 | 発音するときの目安 | 単独で読む練習例 |
|---|---|---|
| ㄱ | 舌の奥で閉じ、クと母音を付けない | 국(スープ) |
| ㄴ | 舌先を上の歯茎に付けて鼻へ響かせる | 산(山) |
| ㄷ | 舌先で閉じ、トと母音を付けない | 옷(服。語末は代表音ㄷ) |
| ㄹ | 舌先を上の歯茎に付ける | 물(水) |
| ㅁ | 唇を閉じて鼻へ響かせる | 밤(夜) |
| ㅂ | 唇を閉じ、プと母音を付けない | 밥(ご飯) |
| ㅇ | 舌の奥で閉じ、鼻へ響かせる | 방(部屋) |
ㄱ、ㄷ、ㅂで終わるときは、閉じた後に日本語の「ク」「ト」「プ」を足さないようにします。밥を「バプ」と二つの母音で発音すると、最後に余分なㅜを入れたような音になります。先に바を出し、最後に唇を閉じるところまでを一続きに練習します。
ㄴ、ㅁ、ㅇを、同じ「ン」で済ませません
日本語のカタカナでは三つとも「ン」に近く書かれますが、口の中で閉じる場所が違います。ㄴは舌先、ㅁは唇、ㅇは舌の奥です。안、암、앙を文字と一緒に聞き、どこを閉じたまま音を終えるかを確かめます。
ㅇのパッチムにgの破裂音を足す必要はありません。ngというローマ字を見て「ング」と読み切らないようにします。また、ㄹのパッチムも、最後に日本語の「ル」を加えず、舌先が付いた状態で終える音を教材で確かめます。
二重パッチムは、右だけ・左だけと決めません
읽、앉、없などの下には、二つの子音字が並びます。これを二重パッチムと呼び、常に両方を順番に発音するわけではありません。例えば앉다は[안따]、읽다は[익따]と発音され、どちら側を読むかという一つの決まりでは処理できません。
初めは、二重パッチムがあることに気づいて辞書を引ければ十分です。まず単純なパッチムを聞き分け、よく使う語について、単独形と語尾が付いた形を一緒に覚えます。難しい語だけ読みを別にメモし、毎回全種類の規則へ戻って調べすぎないようにします。
単語では、隣の音とつながって読み方が変わる
連音化は、パッチムを次の母音につなげます
母音で始まる助詞や語尾などが続くと、前のパッチムが次の音節の初声のように発音される場合があります。밥에は[바베]、옷이は[오시]です。옷を単独で読むときの代表音ㄷを、そのまま機械的に移して[오디]としない点に注意します。
日本語で「バベ」と書いてから綴りを考えるより、밥+에と分けて、どの子音がつながったかを見ます。한국어も[한구거]と読みますが、実際の綴りは한국어のままです。この記事の角括弧は発音を示す目安で、語の正しい綴りを変更する指示ではありません。
「次がㅇなら必ず同じ手順」とは覚えないようにします。終声のㅇをㄱへ変えて移したり、ㅎを必ずハ行で残したりはしません。좋아요は[조아요]となります。複合語などでは語の構造による別の変化もあるので、初めての語は辞書の発音欄を確かめます。
有声音化は、カとガを別の字に書き換えることではありません
平音のㄱ、ㄷ、ㅂ、ㅈは、母音の間などで濁った響きになることがあります。고기では二つ目のㄱがgに近く聞こえます。ㄱを「最初はカ、二文字目はガ」と文字の順番だけで読むのでなく、前後の音によって響きが変わると考えます。
「二文字目だから必ず濁る」という決まりではありません。학교は[학꾜]となり、後ろのㄱは濃音で発音されます。どの子音でも語中で濁るわけではなく、ㅅを日本語のザ行へ変えることもしません。平音、激音、濃音の区別と、隣の音による変化を分けて学びます。
鼻音化などは、よく使う語から一つずつ増やします
국물は[궁물]となり、ㄱのパッチムが後ろのㅁの前で鼻音のㅇに変わります。これが鼻音化の例です。학교の濃音化、좋다が[조타]になる激音化などもあり、文字の部品の音を一つずつ足すだけでは、実際の発音と合わない語が出てきます。
東京外国語大学の発音モジュールでは、連音に当たる終声の初声化や、有声音化、鼻音化、濃音化などを分けて練習できます。最初から規則名をすべて暗唱するより、知っている一語を例にして、変わる場所を指で示せるようにします。
音変化で迷ったら、文字の読み違いか、隣の音とのつながりかを先に分けます。母音ㅓとㅗを取り違えているのに鼻音化の規則を読み返しても、問題は解決しません。自分の間違いを一か所へ絞り、必要な部分だけ練習し直します。










