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学び・仕事術

スペイン語の発音と読み方の基本|つづりどおりに読むための文字のルールとアクセントの位置

スペイン語を始めたい人に向けて、日本語に近い五つの母音、c・g・j・h・ll・ñ など読み方に注意したい文字、巻き舌の r と rr、アクセントの位置が決まるルールとアクセント記号の意味、スペインと中南米の発音の違い、練習のしかたまでをまとめました。

白紙の本とヘッドホンを置いた学習机

スペイン語は、日本語を話す人にとって発音が取り組みやすい言語の一つといわれます。母音が日本語と同じ五つで、しかも単語はおおむねつづりどおりに読めるからです。英語のように、同じ文字が単語によってまったく違う音になることは多くありません。

とはいえ、ローマ字とは読み方が違う文字や、日本語にない巻き舌の音、単語のどこを強く読むかというアクセントのルールなど、最初に押さえておきたい点はいくつかあります。この記事では、文字と音の対応、注意したい子音、アクセントの位置が決まるしくみ、地域による発音の違い、練習のしかたまでを順に紹介します。ここを押さえておくと、初めて見る単語でも、だいたいの読み方が分かるようになります。

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スペイン語の文字と発音の特徴

スペイン語のアルファベットは、英語と同じ26文字に、ñ(エニェ)を加えた27文字が基本です。以前は ch や ll も独立した文字として数えられていましたが、現在は二つの文字の組み合わせとして扱われています。辞書を引くときにも、ch は c の項目、ll は l の項目の中に並んでいます。

スペイン語の大きな特徴は、つづりと発音の対応がはっきりしていることです。いくつかのルールさえ覚えれば、知らない単語でも、文字を見ただけでほぼ正しく読めます。反対に、耳で聞いた単語を、かなりの確率で正しく書くこともできます。この「読める」「書ける」の感覚を早めにつかめるのが、スペイン語を学ぶ楽しさの一つです。

特殊な記号

スペイン語の文章には、英語では見かけない記号がいくつか登場します。

  • アクセント記号(´):á、é、í、ó、ú のように母音の上に付き、強く読む位置を示します。
  • ñ:n の上に波線が付いた文字で、「ニャ」行に近い音を表します。
  • ü:u の上に点が二つ付いたもので、gue・gui の u を読むことを示します。
  • ¿ と ¡:疑問文や感嘆文の始まりに、逆さまの記号を付けます。¿Cómo estás?(元気?)のように使います。
スペイン語の発音の特徴(母音、つづり、アクセント、注意する音)
日本語を話す人には取り組みやすい点が多い。

五つの母音

スペイン語の母音は、a・e・i・o・u の五つです。それぞれ、日本語の「ア・エ・イ・オ・ウ」に近い音で読みます。英語のように、a が「エイ」になったり、i が「アイ」になったりすることはありません。

ただし、日本語より少しはっきり発音するのがコツです。とくに u は、日本語の「ウ」よりも唇を丸めて前に突き出すように発音します。日本語の「ウ」は唇をあまり丸めないので、意識しないとあいまいな音になりがちです。

母音はいつも同じ音

スペイン語では、母音はアクセントがあってもなくても、同じ音で読みます。英語では、アクセントのない母音があいまいな音に変わることがよくありますが、スペイン語ではそれがありません。たとえば casa(家)は「カサ」、mesa(机)は「メサ」と、どの母音もはっきり読みます。

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二重母音

母音が二つ並ぶとき、組み合わせによって一続きに読む場合と、別々に読む場合があります。スペイン語では、a・e・o を「強い母音」、i・u を「弱い母音」と呼びます。

  • 強い母音と弱い母音、または弱い母音どうしの組み合わせは、一続きの音(二重母音)として読みます。例:aire(空気)の ai、ciudad(町)の iu。
  • 強い母音どうしの組み合わせは、別々の音として読みます。例:museo(博物館)の eo は「エ・オ」。

この区別は、あとで説明するアクセントの位置を考えるときにも関わってきます。

読み方に注意したい子音

子音の多くは、ローマ字の読み方に近い音で読めます。ここでは、ローマ字読みとずれやすく、とくに注意したいものを取り上げます。

c と z

c は、後ろに来る母音によって読み方が変わります。ca・co・cu のときは「カ・コ・ク」と読み、ce・ci のときは、スペインの多くの地域では舌先を上下の歯の間に軽くはさむ音(英語の think の th に近い音)、中南米では「セ・シ」に近い s の音になります。

z も、スペインの多くの地域では th に近い音、中南米では s の音で読みます。za・zo・zu という組み合わせで使われるのが基本で、ze・zi の組み合わせはごく一部の単語にしか出てきません。

qu と k の音

「ケ」「キ」の音は、que・qui とつづります。このときの u は読まないので、queso(チーズ)は「ケソ」、quince(15)は「キンセ」です。英語のように「クエ」「クイ」とは読みません。k の文字は、外来語などに限られます。

g と j

g も、後ろの母音で読み方が変わります。ga・go・gu は「ガ・ゴ・グ」です。ge・gi のときは、喉の奥から息を強く出す、日本語の「ヘ・ヒ」に近い音になります。この音は j と同じで、ja・je・ji・jo・ju は「ハ・ヘ・ヒ・ホ・フ」に近い音です。Japón(日本)は「ハポン」と読みます。

「ゲ」「ギ」の音は、gue・gui とつづります。このときの u は読みません。guitarra(ギター)は「ギターラ」です。u を読んで「グエ」「グイ」としたいときは、ü を使って güe・güi と書きます。pingüino(ペンギン)は「ピングイノ」です。

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h は読まない

h は、スペイン語では基本的に読みません。hola(こんにちは)は「オラ」、hotel(ホテル)は「オテル」です。ただし、ch は「チャ」行の音になり、chocolate は「チョコラテ」と読みます。

ll と y、ñ

ll は、多くの地域で「ジャ」行または「ヤ」行に近い音で読みます。llamar(呼ぶ)は「ジャマル」や「ヤマル」のように聞こえます。y も、母音の前では ll とほぼ同じ音で読む地域が多いです。アルゼンチンなど一部の地域では、「シャ」行に近い音になることもあります。

ñ は「ニャ」行の音です。España(スペイン)は「エスパーニャ」、mañana(明日)は「マニャーナ」と読みます。

b と v

スペイン語では、b と v は同じ音で読みます。英語のように、v を下唇をかんで発音する必要はありません。単語の最初や m・n の後では「バ」行に近い音、母音の間では唇を軽く近づけるだけのやわらかい音になります。vino(ワイン)も「ビノ」と読みます。

d と x

d は、単語の最初や n・l の後では、日本語の「ダ」行に近い音です。母音の間では、舌先を歯に軽く当てるだけのやわらかい音になり、英語の this の th に近く聞こえます。単語の最後の d はとても弱く、ほとんど聞こえないこともあります。ciudad(町)の最後の d が聞き取りにくいのはこのためです。

x は、多くの単語で「クス」に近い音です。taxi(タクシー)は「タクシ」と読みます。ただし、México(メキシコ)は古い書き方が残ったもので、「メヒコ」と j と同じ喉の音で読みます。地名や人名には、こうした例外がときどきあります。

s の前に e が付く単語

スペイン語には、s の後に子音が続く形で始まる単語がありません。そのため、英語で sp・st・sc で始まる単語に対応する言葉は、前に e が付いた形になっています。español(スペイン語)、estudiante(学生)、escuela(学校)などがその例です。日本語を話す人は、英語の sport を「スポーツ」と読むように s の後に母音を入れがちですが、スペイン語では「エスパニョール」のように、e から読み始めることを意識すると自然な発音に近づきます。

次のページへr と rr の読み分け
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