古い写真とアルバムの保存|色あせの原因、台紙からのはがし方、スキャンして残す手順
ネガフィルムとポジフィルムの扱い
写真の入った袋や箱から、写真といっしょにネガフィルムが出てくることがあります。ネガフィルムは、写真を焼き付けるもとになったフィルムで、明るいところが暗く、色が反転して写っています。プリントした写真が色あせていても、ネガの状態がよければ、そこから画像を取り込み直すことで、より元に近い色で残せる場合があります。
ネガフィルムは、写真と同じく光、熱、湿気に弱いので、写真と同じ条件の場所に保存します。触るときは、画像の部分に指紋がつかないよう、フィルムのふちを持つか手袋を使います。フィルムが入っている袋(ネガ袋)にはプリントのときの日付が書かれていることもあるので、袋ごと保存しておくと、写真の時期を推定する手がかりになります。
古いフィルムの中には、劣化が進むと酢のようなにおいを出すものがあります。このにおいがする場合、フィルムの劣化が進んでいる合図で、ほかのフィルムにも影響を与えるおそれがあるため、別の場所に分けておき、早めに画像を取り込むことを考えましょう。
ネガやスライド用のポジフィルムを取り込むには、フィルムを読み取れるスキャナーや、フィルムのデジタル化を扱う業者を利用します。量が多い場合や、機器を持っていない場合は、業者に頼むほうが手間も仕上がりも安定することがあります。
家族で分けて、残し続ける
写真の整理が一段落したら、家族とどう分けて残すかを考えます。写真は、一冊のアルバムを誰か一人が持つと、ほかの家族が見る機会がなくなりがちです。デジタル化しておけば、同じ画像を家族それぞれが持てるので、元の写真を誰が保管するかで悩みにくくなります。
元の写真をすべて残すのが難しいときは、何を残すかを家族で相談して決めます。たとえば、写っている人がはっきりわかる写真、行事や節目の写真、二度と撮れない人や場所が写った写真は、元の写真も残す。似た写真が何枚もあるものや、ピントが合っていない写真は、画像だけにして元の写真を手放す、といった考え方です。手放すかどうか迷う写真は、無理に決めず、箱を一つ決めて保留にしておくのも一つの方法です。
| 残し方 | 向いている写真 | 気をつけること |
|---|---|---|
| 元の写真と画像の両方 | 節目の写真、一枚しかない写真 | 保存条件のよい場所に |
| 画像だけ | 似たものが多い写真 | 複数の場所に保存してから |
| 保留の箱へ | 判断に迷う写真 | 時期を決めて見直す |
デジタル化した画像は、一度保存すれば終わりではありません。保存したドライブやクラウドのサービスは、何年かすると使えなくなったり、新しいものに移す必要が出てきたりします。年に一度、たとえば年末の片づけのときなどに、画像が開けるか、保存先が使えているかを確かめる習慣をつけておくと安心です。家の書類と同じように、写真も「保管する場所と見直す時期」を決めておくと、整理の状態が長く保てます。書類の整理の考え方は家の書類の整理術|保管する期間の目安と迷わないファイルの分け方も参考になります。
まとめ
紙の写真は、光、温度、湿度、そして写真に触れている素材によって、少しずつ傷んでいきます。のりの付いた台紙のアルバムは、写真が貼りついたり変色したりしやすいので、はがれる写真は取り出し、はがれない写真は無理をせず台紙ごとスキャンして画像を確保します。取り出した写真は、写真の保存に向いた袋や箱に入れ、温度と湿度の変化が少ない暗い場所に置きます。
写真の価値を保つうえでは、写っている人や時期の情報を残すことも大切です。知っている人に話を聞けるうちに、鉛筆での裏書きやファイル名、メモで記録しておきましょう。スキャンした画像は複数の場所に保存し、ときどき開けるかを確かめる習慣をつけておくと、長く残せます。
最初の一歩として、まずは手元のアルバムを一冊だけ選び、フィルムをめくって、写真が台紙から浮くかどうかを確かめてみてください。貼りついている写真が多ければ、その一冊を最初にスキャンする候補にします。一冊ずつ進めれば、量の多い写真の整理も、少しずつ確実に前に進みます。
よくある質問
台紙に貼りついた写真がはがれません。無理にはがしてもよいですか?
無理にはがすと、写真が折れたり、表面の画像が台紙側に残ったりするおそれがあります。はがれにくい写真は、まず台紙ごとスキャンして画像を確保し、そのうえで少しずつ試すのが安全です。大切な写真で不安がある場合は、写真の修復を扱う専門の業者に相談してください。
写真を保存する場所はどこがよいですか?
温度の変化が少なく、湿気がこもらず、光の当たらない場所が向いています。屋根裏や外壁に面した押し入れの下段、窓際は、暑さや湿気、日光の影響を受けやすいので避けたい場所です。家の中で人が過ごす部屋のクローゼットの中段などが、比較的条件を整えやすい場所です。
スキャンはどれくらいの解像度で取り込めばよいですか?
L判やはがき大の写真なら、600dpiを目安にすると、画面で見るのにも、少し拡大して印刷するのにも使いやすい画像になります。小さな写真や、あとで大きく引き伸ばしたい写真は、それより高めにしておくと安心です。解像度を上げるほどファイルが大きくなるので、保存先の容量とあわせて決めましょう。
スキャンしたら、元の写真は捨ててもよいですか?
スキャンした画像は、保存したファイルが失われると取り戻せません。複数の場所に保存できたことを確かめるまでは、元の写真は手元に残しておくのが安全です。すべてを残すのが難しい場合も、家族と相談して、特に大切な写真やネガは残しておくとよいでしょう。
写真の裏に名前や日付を書いても大丈夫ですか?
書くなら、写真の裏の端に、柔らかめの鉛筆で軽く書くのが無難です。ボールペンや油性ペンは、インクが表にしみたり、重ねた写真に移ったりすることがあります。書き込むのが心配な写真は、写真を入れる袋や台紙のほうに書くか、スキャンした画像のファイル名やメモに残しておきましょう。











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