スペイン語の発音と読み方の基本|つづりどおりに読むための文字のルールとアクセントの位置
r と rr の読み分け
日本語を話す人にとって、いちばん練習が必要になるのが r の音です。スペイン語の r には、舌先を一回だけはじく音と、舌先を何回も震わせる巻き舌の音の二種類があります。
一回はじく r
母音の間や、単語の途中・最後に来る r は、舌先で上の歯ぐきの裏を一回だけ軽くはじく音です。これは日本語の「ラ行」の音にかなり近く、pero(しかし)は「ペロ」、caro(高い)は「カロ」と、日本語のラ行のつもりで読むとほぼ通じます。
巻き舌の rr
rr とつづる場合と、単語の最初に r が来る場合、l・n・s の後に r が来る場合は、舌先を何回も震わせる巻き舌の音になります。perro(犬)、carro(車)、rojo(赤い)、Enrique(人名)などがその例です。
pero(しかし)と perro(犬)、caro(高い)と carro(車)のように、r と rr の違いで意味が変わる単語の組み合わせがあります。会話の流れで分かることも多いですが、区別できると誤解が減ります。
巻き舌の練習
巻き舌は、すぐにできるようになる人もいれば、しばらく時間がかかる人もいます。次のような順で練習してみてください。
- 舌先を上の歯ぐきの裏に軽く当て、力を抜きます。
- 「トゥ」「ドゥ」と言うときの舌の位置を確かめます。
- 舌の力を抜いたまま、強めに息を吐き、舌先が息で震えるのを待ちます。
- 最初は「トゥルルル」「ドゥルルル」のように、t や d の後に続けると震えやすくなります。
- 震えるようになったら、rojo や perro など短い単語で練習します。
力を入れすぎると、かえって舌が震えにくくなります。うまくいかない日があっても、毎日少しずつ続けることが大切です。

文字と音の対応表
ここまでの内容を表にまとめます。カタカナはあくまで目安で、実際の音は音声つきの教材で確かめてください。
| つづり | 読み方の目安 | 例 |
|---|---|---|
| ca・co・cu | カ・コ・ク | casa(家)カサ |
| ce・ci | th に近い音(スペイン)/セ・シ(中南米) | cena(夕食)セナ |
| za・zo・zu | th に近い音(スペイン)/サ・ソ・ス(中南米) | zapato(靴)サパト |
| que・qui | ケ・キ(u は読まない) | queso(チーズ)ケソ |
| ga・go・gu | ガ・ゴ・グ | gato(猫)ガト |
| gue・gui | ゲ・ギ(u は読まない) | guitarra(ギター)ギターラ |
| ge・gi・j | 喉から出す「ハ」行に近い音 | Japón(日本)ハポン |
| h | 読まない | hola(こんにちは)オラ |
| ch | チャ行 | chocolate チョコラテ |
| ll・y | ジャ行・ヤ行に近い音 | llave(鍵)ジャベ |
| ñ | ニャ行 | mañana(明日)マニャーナ |
| b・v | バ行 | vino(ワイン)ビノ |
| r(母音の間) | ラ行に近い | pero(しかし)ペロ |
| rr・語頭の r | 巻き舌 | perro(犬)ペロ(巻き舌) |
カタカナで書くと、r と rr のように区別が消えてしまう音もあります。カタカナは最初の手がかりにとどめ、慣れてきたら文字と音を直接結びつけていくのが上達の近道です。
アクセントの位置が決まるルール
スペイン語の単語には、強く読む音節が一つあります。この位置を間違えると、通じにくくなったり、別の単語に聞こえたりすることがあります。うれしいことに、アクセントの位置にはルールがあり、多くの単語はつづりを見るだけで分かります。
基本のルール
- 母音、または n・s で終わる単語:後ろから二番目の音節を強く読みます。例:casa(カサ)、hablan(アブラン)、zapatos(サパトス)。
- n・s 以外の子音で終わる単語:最後の音節を強く読みます。例:ciudad(シウダ)、papel(パペル)、hablar(アブラル)。
- このルールに当てはまらない単語:強く読む母音にアクセント記号(´)を付けて示します。例:café(カフェ)、canción(カンシオン)、música(ムシカ)。
つまり、アクセント記号が付いていればその母音を強く読み、付いていなければ1と2のルールで判断します。この順番で考えれば、ほとんどの単語のアクセントの位置が分かります。

記号で意味が変わる単語
アクセント記号には、同じつづりの単語を区別する役目もあります。
- papa(じゃがいも)と papá(お父さん)
- si(もし)と sí(はい)
- tu(君の)と tú(君は)
- el(その、定冠詞)と él(彼は)
疑問詞にもアクセント記号が付きます。qué(何)、cómo(どのように)、dónde(どこ)などは、疑問文の中では記号付きで書きます。読むときの強さに大きな違いはなくても、書くときには区別が必要です。










