切手収集の始め方|目打ち・消印・状態の見方と、ストックブックでの保管
切手収集は、手元に届いた郵便物から気軽に始められる趣味です。未使用と使用済みの違い、目打ちや消印、透かしなどの用語、封筒から切手をきれいにはがす手順、ピンセットとストックブックを使った保管、テーマの決め方まで、切手を集め始めた人が最初に知っておきたい基本をまとめました。

郵便受けに届いた封筒に、季節の花や動物、遠い国の風景を描いた切手が貼られていると、そのまま捨てるのが惜しく感じることがあります。切手収集は、そうした小さな一枚を集めて並べ、図柄や印刷、消印の違いを楽しむ趣味です。特別な道具がなくても始められ、集め方の幅がとても広いのが魅力です。
一方で、切手には独特の用語が多く、扱い方を知らないまま集めると、せっかくの切手を傷めてしまうこともあります。ここでは、切手収集を始めるときに知っておきたい用語、切手をきれいにはがす手順、道具と保管のしかた、テーマの決め方、楽しみを広げる工夫を順番に紹介します。
切手収集の楽しみ方は一つではない
切手収集というと、古くて珍しい切手を高いお金で集める趣味を思い浮かべる人もいるかもしれません。けれども実際には、手元に届いた郵便物から一枚ずつ集めていく楽しみ方が大半で、何を集めるかは人によってまったく違います。
集め方は、大きく分けると、国や時代で集める方法と、図柄のテーマで集める方法があります。国や時代で集める方法は、たとえば日本の切手を発行順に並べていくような集め方で、歴史の流れや印刷技術の変化がよくわかります。テーマで集める方法は、鳥、花、鉄道、宇宙など、好きな図柄を国を問わず集めていく方法で、トピカル収集とも呼ばれます。
さらに、切手そのものではなく、押された消印を中心に集める人もいます。旅先の郵便局で押してもらった風景入りの消印や、記念日の特別な消印を集めると、旅の記録や日記のような楽しみ方になります。

最初からどれか一つに決める必要はありません。はじめのうちは手に入った切手をなんでも集め、たまってきたら、自分が特に好きな図柄や国が見えてくる、という流れで十分です。
まず覚えたい切手の用語
切手の世界には、ふだんの生活では聞き慣れない言葉がいくつかあります。用語を知っておくと、図鑑や専門店の説明が読みやすくなり、自分の切手をどう分類すればよいかもわかってきます。
未使用と使用済み
郵便局で買ったまま、郵便に使っていない切手を未使用切手、郵便物に貼られて消印が押された切手を使用済み切手と呼びます。未使用切手は裏に糊が付いたままの状態で、図柄がすべて見えるのが魅力です。使用済み切手は消印によって図柄の一部が隠れますが、いつ、どこで使われたかという情報が残ります。
目打ち
切手のまわりにあるぎざぎざを、目打ち(めうち)と呼びます。切手をシートから切り離しやすくするために、紙に小さな穴を一列にあけたもので、穴と穴のあいだに残った部分を「歯」と呼ぶこともあります。目打ちの細かさは切手によって違い、決まった長さの中にいくつ穴があるかで表します。この細かさを測る道具が目打ちゲージで、見た目がそっくりな切手を見分けるときの手がかりになります。
目打ちのない切手は無目打ちと呼ばれます。近年は、台紙からはがして貼るシール式の切手も増えていて、まわりが波形に切られているものもあります。
消印
使用済みであることを示すために、郵便局で押される印が消印です。日付や局名が入った丸い印、機械で押される波線入りの印、局ごとに地域の名所などをデザインした風景入りの印など、さまざまな種類があります。消印が切手の中央にきれいに収まり、日付や局名が読み取れるものは、使用済み切手の中でも見栄えがよいとされます。
透かし・糊・刷色
切手の紙に、光に透かすと見える模様が入っていることがあります。これを透かしと呼び、古い切手では偽造を防ぐ目的で使われていました。また、同じ図柄でも、印刷の色の濃さ(刷色)や紙質、裏の糊の種類が違う切手が発行されていることがあり、細かく集める人はこうした違いも区別します。
| 用語 | 意味 | 見るときのポイント |
|---|---|---|
| 未使用 | 郵便に使っていない切手 | 糊や紙の状態、図柄の欠けの有無 |
| 使用済み | 消印が押された切手 | 消印の位置と読みやすさ |
| 目打ち | 切り離し用の穴の列 | 歯の欠け、細かさの違い |
| 消印 | 使用済みを示す郵便局の印 | 局名、日付、印の種類 |
| 透かし | 紙に入った模様 | 古い切手の見分けの手がかり |
| 銘版 | シートの余白の文字部分 | 付いたまま保存する人もいる |










