切手収集の始め方|目打ち・消印・状態の見方と、ストックブックでの保管
切手をきれいにはがす手順
使用済み切手を集めるときに、最初に身につけたいのが、封筒から切手をきれいにはがす方法です。無理に指ではがすと、切手の裏の紙がはがれて薄くなったり、目打ちが欠けたりします。多くの切手は、水を使うと傷めずにはがせます。
水に浮かべる方法
裏に水で溶ける糊が付いた、昔ながらの切手は、次の順番ではがします。
- 封筒の切手のまわりを、余白を数ミリ残してはさみで切り取ります。切手のぎりぎりを切ると、目打ちを傷めるおそれがあります。
- 浅い容器にぬるま湯か常温の水を張り、切り取った紙を、切手の面を上にして浮かべます。
- しばらく待つと、紙に水がしみて糊がゆるみます。無理に引っ張らず、自然に切手が紙から離れるまで待ちます。
- 離れた切手をピンセットで取り出し、別の容器のきれいな水で、裏に残った糊を軽くすすぎます。
- 吸水性のよい紙の上に、切手の面を下にして並べ、上からも紙をかぶせて、水気を取ります。
- 半乾きになったら、厚い本などで軽く重しをして、平らになるまでしっかり乾かします。
乾かすときに重しをしないと、切手が反ったり丸まったりします。完全に乾く前にストックブックに入れると、貼り付いたりカビの原因になったりするので、急がず乾かしきることが大切です。

水に浸けないほうがよい場合
すべての切手が水ではがせるわけではありません。台紙からはがして貼るシール式の切手は、糊が水に溶けにくいため、水に浸けてもなかなか離れず、無理にはがすと破れることがあります。シール式の切手は、封筒の紙ごと切り取って保存するのが手軽で確実です。
また、色の付いた封筒や、インクのにじみやすい紙に貼られた切手は、水に浸けると封筒の色や文字のインクが移って、切手を汚してしまうことがあります。こうした場合も、無理にはがさず、紙ごと保存しておきましょう。
封筒ごと残したほうがよい場合
消印がはっきり読める封筒、珍しい郵便の扱いを示す印が押された封筒、記念の消印が押された封筒などは、切手だけをはがすと、その面白さが失われてしまいます。切手と消印、封筒がそろった状態のものは、収集の世界ではカバーやエンタイアと呼ばれ、それ自体が一つの集める対象になっています。
迷ったときは、はがさずに残しておくのが安全です。はがした切手を元に戻すことはできませんが、封筒のまま残したものは、あとからでもはがすかどうか決められます。
そろえたい道具と選び方
切手収集は、少ない道具で始められる趣味です。ただし、切手を傷めずに扱うために、いくつかの道具はそろえておくと安心です。

ピンセット
切手を扱うときの基本の道具です。切手用のピンセットは、先が平らで丸く、内側にぎざぎざがないつくりになっています。医療用や工作用の先のとがったピンセットは、切手に穴をあけたり傷を付けたりするおそれがあるので、切手用のものを選びます。持ち方に慣れるまでは、いらない切手で練習すると、大切な切手を落としたり折ったりしにくくなります。
ストックブック
ストックブックは、台紙に透明なフィルムの帯が何段も付いたファイルで、帯のすき間に切手を差し込んで保存します。切手に何も貼らずに出し入れできるので、並べ替えが自由で、初心者でも扱いやすい保管方法です。台紙の色は白と黒があり、黒い台紙は切手の色が引き立ち、白い台紙は目打ちの欠けなどの状態が見やすい、という違いがあります。
ルーペと目打ちゲージ
ルーペがあると、印刷の細かな線や、消印の文字、紙の傷などがよく見えます。倍率が高すぎると視野が狭くなって全体が見にくいので、最初は低めの倍率のものが使いやすいでしょう。目打ちゲージは、目打ちの細かさを測るための定規で、そっくりな切手を見分けたくなったときに役立ちます。
| 道具 | 役割 | 選ぶときのポイント |
|---|---|---|
| ピンセット | 切手を傷めずにつまむ | 先が平らで丸い切手用 |
| ストックブック | 差し込んで保存する | 台紙の色、ページ数 |
| ルーペ | 印刷や状態を確かめる | 最初は低めの倍率 |
| 目打ちゲージ | 目打ちの細かさを測る | 透明なものは重ねて測りやすい |
| 吸水紙 | はがした切手を乾かす | にじみのない無地の紙 |











