ウクレレの始め方|サイズの選び方とチューニング、最初に覚える4つのコード
チューニングとリエントラントの仕組み
ウクレレの基本のチューニングは、4弦から順にG・C・E・A(ソ・ド・ミ・ラ)です。ここで多くの初心者が驚くのが、いちばん上にある4弦のGが、隣の3弦のCより高い音になっていることです。
ふつう弦楽器は、上の弦ほど低く、下の弦ほど高い音に並んでいます。ところがウクレレの標準的な調弦では、4弦だけが1オクターブ高いGになっています。このように、音の高さの並びが途中で折り返す調弦をリエントラント(re-entrant)と呼びます。4本の弦の音が狭い音域に集まるため、コードを鳴らしたときに、ウクレレ特有の明るくまとまった響きになります。
4弦を低いGにした調弦はローGと呼ばれ、低音が加わって音域が広がるので、ソロ演奏などで好まれます。ローGにする場合は、太いローG用の弦に張り替えます。初めての1本は、標準的な高いG(ハイG)のままで問題ありません。
チューナーを使った合わせ方
クリップ式チューナーは、楽器の振動を拾って音の高さを表示してくれる道具です。周りの音を拾いにくいので、静かでない場所でも合わせやすいのが利点です。

ペグを回すときは、目的の音よりいったん少し低くしてから、上げながら合わせると、弦がペグにしっかりなじんで狂いにくくなります。逆に、高い状態から下げて合わせると、弾いているうちに弦が緩んで音が下がりやすくなります。
また、1本の弦を合わせると、ネックにかかる力が変わって他の弦が少しずれることがあります。4本を一通り合わせたら、もう一度4弦から確かめるのが確実です。
新しい弦はしばらく伸び続ける
ウクレレの弦は、ナイロンやフロロカーボンなどの素材でできていて、張ってからしばらくは伸び続けます。新品の楽器や弦を張り替えた直後は、少し弾いただけで音が下がっていきますが、これは故障ではありません。数日から1週間ほど、弾く前に毎回チューニングを合わせていくと、だんだん落ち着いてきます。
構え方と押さえ方の基本
正しい構え方は、音のよさだけでなく、長く弾いても疲れにくいことにつながります。ここでは右利きの人を例に説明します(左利きの人は左右を逆にします)。
構え方
- 椅子に浅めに座り、ウクレレのボディを胸からおなかのあたりに当てます。
- 右の前腕を、ボディの上側のふちに軽くのせ、腕と体でボディを挟むようにして支えます。
- ネックは床と平行か、ヘッドが少し上がる角度にします。
- 左手はネックを強く握らず、親指をネックの裏側の中ほどに添えます。
ウクレレは小さくて軽いので、右腕と体で挟んで支えれば、左手はネックを握らなくても楽器が安定します。左手で楽器を支えてしまうと、指が自由に動かず、押さえる力も余計にかかります。立って弾く場合は、ストラップを使うと安定します。
弦の押さえ方
左手の指は、指の腹ではなく、指先を立てるようにして弦を押さえます。爪が長いと指先が立てにくいので、左手の爪は短く整えておきます。
押さえる位置は、フレットとフレットの真ん中ではなく、音を高くしたい側のフレットのすぐ手前です。たとえば3フレットを押さえるなら、2フレットと3フレットの間の、3フレット寄りを押さえます。フレットのすぐ近くを押さえると、弱い力でもきれいに音が出ます。

音がビリビリとこもる場合は、押さえる位置がフレットから遠い、力が足りない、指の腹が隣の弦に触れている、のどれかであることがほとんどです。1本ずつ弦を鳴らして、どの弦がつまっているのかを確かめると原因が見つかります。
最初に覚える4つのコード
ウクレレの楽しみの中心は、コードを鳴らして歌の伴奏をすることです。まずは、C・Am・F・G7の4つを覚えると、多くの曲で使われる組み合わせがそろいます。この4つは、同じハ長調(Cメジャー)の曲の中でよく使われる関係にあり、つなげて弾くだけでも曲らしい流れになります。
コードダイアグラムとタブ譜の読み方
教本や楽譜では、コードの押さえ方をコードダイアグラムという図で示します。ウクレレのネックを正面から見て、ヘッドを上に立てた形で描いたもので、縦の線が弦、横の線がフレットを表します。ふつう、左端の縦線が4弦、右端が1弦です。黒い丸のある場所を押さえ、丸の中や近くに書かれた数字が、使う指(1が人差し指、2が中指、3が薬指、4が小指)を表している場合があります。
メロディやソロを弾くときは、タブ譜(TAB譜)がよく使われます。4本の横線が弦を表し、いちばん上の線が1弦、いちばん下が4弦です。線の上に書かれた数字は押さえるフレットの番号で、0は開放弦を意味します。五線譜と違って音の高さを読む必要がないので、初心者でも取り組みやすい書き方です。ただし、リズムが書かれていないタブ譜もあるので、お手本の音源と合わせて使うと分かりやすくなります。
押さえ方は、4弦から1弦の順に、何フレットを押さえるかを数字で書く方法もよく使われます。0は押さえずに鳴らす開放弦という意味です。
| コード | 4弦・3弦・2弦・1弦 | 押さえ方 |
|---|---|---|
| C | 0・0・0・3 | 1弦の3フレットを薬指で押さえる |
| Am | 2・0・0・0 | 4弦の2フレットを中指で押さえる |
| F | 2・0・1・0 | 4弦の2フレットを中指、2弦の1フレットを人差し指 |
| G7 | 0・2・1・2 | 3弦の2フレットを中指、2弦の1フレットを人差し指、1弦の2フレットを薬指 |
指の割り当ては一般的な例で、教本によって少し異なることがあります。大切なのは、次のコードに移りやすい指を選ぶことです。たとえばAmからFへは、4弦の2フレットを押さえる中指をそのまま残し、人差し指を2弦の1フレットに足すだけで移れます。このように、共通する指を動かさないことを意識すると、コードチェンジがぐっと速くなります。
コードチェンジの練習のしかた
初めのうちは、コードを押さえることより、次のコードに移るのに時間がかかります。次の順に練習すると、無理なく慣れていけます。
- 1つのコードを押さえ、1本ずつ弦を鳴らして、すべての音がきれいに出るか確かめます。
- 押さえた指をいったん弦から離し、もう一度同じ形を作ります。これを数回繰り返して、形を手に覚えさせます。
- 2つのコードを決めて(たとえばCとAm)、4回ずつ交互に鳴らします。
- 慣れたら、C→Am→F→G7の順にまわします。この並びは多くの曲で使われる進行です。
G7は指を3本使うので、最初は少し難しく感じるかもしれません。G7がうまくいかない間は、C・Am・Fの3つで弾ける曲から始めてもかまいません。










