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歴史・文化

クリスマスの由来|12月25日になった理由、聖ニコラウスとサンタクロース、ツリーとリースの始まり

聖ニコラウスからサンタクロースへ

贈り物の聖人、ミュラの司教

サンタクロースのもとになった人物は、聖ニコラウスです。4世紀ごろ、小アジアのミュラ(今のトルコ南部)で司教を務めたと伝えられています。生涯について確かな記録は多くありませんが、困っている人をひそかに助けた聖人として、多くの伝説が語り継がれてきました。

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よく知られているのは、貧しさのために嫁ぐことができない三人の娘の家に、夜中にこっそり金貨を投げ入れたという話です。金貨が暖炉のそばに干してあった靴下に入った、という形で語られることもあり、これがクリスマスに靴下をつるす習慣の由来の一つとされています。

聖ニコラウスの祝日は12月6日です。オランダやベルギー、ドイツの一部などでは、今でもこの日の前後に子どもたちが贈り物を受け取ります。オランダ語では「シンタクラース」と呼ばれ、司教の服を着て白い馬に乗る姿で表されます。

アメリカで生まれた今の姿

17世紀、オランダからの移民が北アメリカのニューアムステルダム(のちのニューヨーク)に住みました。シンタクラースの呼び名は英語の中で少しずつ変わり、「サンタクロース」になったと考えられています。

今のサンタクロースの姿を形づくったのは、19世紀のアメリカの文学と挿絵です。1823年に新聞に載った詩「聖ニコラスの訪問」では、小柄で陽気な老人が8頭のトナカイの引くそりに乗り、煙突から入って靴下にプレゼントを詰める様子が描かれました。その後、雑誌の挿絵画家が、北極に住み、一年かけて子どもの様子を見守る、太った白ひげの老人の姿をくり返し描きました。

赤い服のサンタは20世紀の飲料の広告で作られた、という話を耳にすることがあります。しかし、赤い服の姿はそれ以前から絵本や雑誌に描かれていました。広告は、すでにあった姿を広く定着させる役割を果たした、と見るほうが正確です。

国によって違う贈り物の届け手

贈り物を届ける人物は、国によって違います。

地域 呼び名 特徴
イギリス ファーザー・クリスマス もとは冬の陽気な祝祭を擬人化した姿。今はサンタとほぼ同じに描かれる
フランス ペール・ノエル 「クリスマスおじさん」の意味
ドイツ語圏の一部 クリストキント 幼子キリストを表す天使のような姿。宗教改革の時代に広まったとされる
オランダ・ベルギー シンタクラース 12月6日前後に訪れる司教の姿
スペイン・中南米の一部 東方の三博士 1月6日に贈り物を届ける

「サンタクロース」は世界共通の人物というより、各地の伝承の一つがアメリカで形を整え、20世紀に世界へ広まったもの、と考えると全体像がつかみやすくなります。

聖ニコラウスがサンタになるまで(1. 4世紀ごろ、2. 中世以降、3. 17世紀、4. 19世紀、5. 20世紀)
伝説・移民・詩と挿絵が少しずつ姿を変えました。
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クリスマスツリーの始まり

中世の「楽園の木」

クリスマスツリーの起源としてよく挙げられるのが、中世ヨーロッパの宗教劇です。12月24日は、教会の暦ではアダムとイブを記念する日でもありました。この日に演じられた劇では、エデンの園の知恵の木を表すために、常緑樹にりんごをつるした「楽園の木」が舞台に置かれたといわれています。

小さなもみの木にりんごをつるす手元
ツリーの赤い玉は、もとはりんごだったとされます

今でもツリーに赤い玉の飾りをつるすのは、このりんごの名残だという説明があります。のちに、キリストを表すとされる丸い薄焼きの菓子(ウエハース)なども一緒に飾られるようになりました。

ドイツの町から広がる

家の中に木を立てて飾る習慣は、16〜17世紀のドイツ南西部やアルザス地方(今のフランス東部)の記録に見られます。もみの木にりんごや紙の花、菓子を飾った様子が書き残されています。

宗教改革を進めたマルティン・ルターが、夜空の星の美しさを家族に見せようとして木にろうそくを立てた、という話も有名です。ただしこれは後の時代に語られた伝説で、記録で確かめられるものではありません。

ツリーがイギリスやアメリカで一般の家庭に広まったのは19世紀です。1840年代、ドイツ出身の王族を夫に持つイギリスの女王一家がツリーを囲む挿絵が新聞に載り、上流から中流の家庭へと流行しました。ドイツのガラス職人の町で作られた吹きガラスの飾りが人気になったのもこの時代です。

もみの木が選ばれた理由

ツリーにはもみの木や、日本ではよく似たトウヒなどが使われます。冬でも葉を落とさない常緑樹であること、枝が水平に出て飾りをつるしやすいこと、形が三角に整っていて先端に星を飾れることが理由とされます。

先端の星は、聖書でキリストの誕生を知らせたとされる「ベツレヘムの星」を表します。国によっては天使の飾りを置くこともあります。

リース・ポインセチア・柊などの飾り

輪の形と常緑の葉

クリスマスリースは、常緑樹の枝を輪にした飾りです。終わりのない輪の形は永遠の命、常緑の葉は冬でも絶えない命を表すと説明されます。クリスマス前の4週間に、4本のろうそくを立てたリースを使う地域もあります。この習慣の成り立ちはアドベントの由来と楽しみ方|カレンダーとリース、4本のろうそくの意味で紹介しています。

玄関の扉に掛けるリースは、もともとは装飾としての意味合いが強く、19世紀以降に広く見られるようになりました。日本のしめ飾りと同じく、家の入口を整えて季節の客を迎える飾りと考えると、身近に感じられるかもしれません。

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柊・やどりぎ・ポインセチア

植物 結びつけられた意味 主な地域
セイヨウヒイラギ とげのある葉をいばらの冠、赤い実を血にたとえる説明がある イギリスなど
やどりぎ 冬も緑を保つ植物として古くから大切にされた。下で口づけをする習慣が知られる イギリス・北欧
ポインセチア 赤い葉の形をベツレヘムの星に見立てる メキシコから世界へ

ポインセチアはメキシコ原産の植物で、19世紀前半にメキシコに赴任したアメリカの外交官が持ち帰ったことから、その人の名前で呼ばれるようになりました。赤く色づいて花のように見える部分は、実は葉(苞)で、中心の小さな粒が本当の花です。メキシコでは「聖夜の花」を意味する名前で呼ばれます。

日本の柊(ヒイラギ)と西洋のセイヨウヒイラギは、どちらもとげのある葉を持ちますが、別の仲間の植物です。節分に飾る柊とクリスマスの柊が別物だと知っておくと、花屋で見かけたときに見分けるのも楽しくなります。

なお、ポインセチアややどりぎ、セイヨウヒイラギの実は、ペットや小さな子どもが口に入れると体調を崩すおそれがあるとされます。飾る場所は手の届かない高さにし、気になる症状があれば獣医師や医師に相談してください。

カードとろうそく

クリスマスカードは、1840年代のイギリスで始まったとされます。郵便制度が整い、安い料金で手紙を送れるようになったことが、カードを送り合う習慣を後押ししました。日本の年賀状と同じく、制度の変化が季節の便りを広めた例です。

ろうそくは「世の光」としてのキリストを表すとされ、教会のミサや家庭の飾りに使われてきました。家庭で火を使うときは、ツリーやリースの枝、カーテンから十分に離し、その場を離れるときは必ず消してください。

ツリーとリースの違い(ツリーとリースの比較)
どちらも常緑樹を使いますが、成り立ちが異なります。
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  1. 秋の戸口に並ぶかぼちゃの明かりとかぶ、麦束
  2. 資料を手に落ち着いて話し合う二人
  3. ノートパソコンと資料、外付け記憶装置がある机
  4. 冬の木で越冬する卵のうやミノムシ、テントウムシ
  5. 青い折り鶴と三角に折った紙、無地の折り紙