防災ラジオの選び方と聞き方|AM・FM・ワイドFMの違い、電源の種類と受信のコツ
聞く局と周波数をふだんから控えておく
災害時にあわてて放送局を探すと、電池を無駄に使ってしまいます。ふだんから、自分の地域で聞ける放送局と周波数を調べて、控えておきましょう。
控えておきたい放送局
控えておきたいのは、次のような放送局です。
- 公共放送のラジオ: 全国や地域のニュース、気象の情報を伝えます。
- 地域の民放のAM局(ワイドFMの周波数も): 地域の被害や交通の情報を伝えます。
- 地域のFM局: 都道府県などの単位で、地域の情報を伝えます。
- 住んでいる市区町村のコミュニティFM: 避難所や給水など、生活の細かな情報を伝えます。
放送局によっては、同じ番組をAMとワイドFMの両方で放送していたり、地域によって周波数が違ったりします。住んでいる地域の周波数は、各放送局の公式サイトで確かめてください。
紙に書いて、ラジオと一緒に保管する
調べた放送局の名前と周波数は、紙に書いて、ラジオと一緒に保管しておくと便利です。ラジオの裏にテープで貼っておく、持ち出し袋の中の連絡先のメモと一緒にしておくなどの方法があります。スマートフォンにメモしておくだけでは、電池が切れたときに見られなくなるので、紙にも残しておくのが安心です。
旅行先や出張先で災害に遭うこともあります。よく行く場所の放送局の周波数も、あわせて控えておくとよいでしょう。
ふだんから聞く習慣をつける
災害時に初めてラジオを使うと、電源の入れ方や選局のしかたに戸惑うことがあります。ふだんからときどきラジオを聞いて、操作に慣れておきましょう。朝の支度の時間や、家事をしながらの時間に聞くと、自然に習慣になります。家族にも、ラジオの置き場所と使い方を伝えておきます。
災害時の聞き方と電池の節約
災害時には、ラジオから流れる情報を上手に受け取り、電池を長持ちさせる工夫が大切です。
情報はメモを取りながら聞く
災害時のラジオでは、避難所の場所、給水の時間、道路の通行止めなど、生活に関わる大切な情報が次々に流れます。聞き逃さないよう、紙とペンを用意して、大事な情報はメモを取りながら聞きます。同じ情報が繰り返し放送されることも多いので、一度で聞き取れなくても、次の放送を待って確かめます。
情報の出どころを確かめる
災害時には、うわさや不確かな情報が広まることがあります。ラジオで伝えられる情報でも、「〇〇市によると」など、情報の出どころを意識して聞きます。避難の情報は、自治体の防災無線や防災メール、広報なども合わせて確かめ、一つの情報だけで判断しないようにします。
電池を長持ちさせる聞き方
- 聞く時間を決める: 定時のニュースや、地域の情報の時間に合わせて聞き、それ以外は電源を切ります。
- 音量を上げすぎない: 音量が大きいほど、電池を多く使います。
- イヤホンを使う: 音量を下げられ、周りの人にも配慮できます。
- 聞きやすい場所で聞く: 雑音の少ない場所で聞くと、音量を上げずに済みます。

夜と昼で聞こえ方が変わることを知っておく
AMの電波は、夜になると上空の電離層ではね返されやすくなるため、昼間は聞こえなかった遠くの放送局が入ってくることがあります。その一方で、遠くの局の電波が、ふだん聞いている近くの局と混ざり合い、雑音やうなりのような音が増えることもあります。夜に聞きにくくなったときは、同じ局のワイドFMの周波数に切り替える、本体の向きを変えるなどして、聞きやすい方法を探します。
遠くの局の放送は、広い範囲の被害の様子を知るのには役立ちますが、自分の住む地域の細かな情報は含まれていないことが多いものです。避難や給水など、行動に関わる情報は、地元の放送局や自治体の情報で確かめるようにします。
停電が長引いたときの聞き方
停電が数日続くと、ラジオの電池だけでなく、明かりやスマートフォンの充電にも電池が必要になります。家族で一台のラジオを共有し、決まった時間に皆で聞くようにすると、電池の消費を抑えられます。聞いた内容を家族の誰かが紙にまとめておけば、聞き逃した人もあとで確かめられます。
避難所での聞き方
避難所では、多くの人が同じ空間で過ごしています。ラジオを聞くときは、イヤホンを使うか、周りの人と相談して音量や時間を決めるようにします。避難所でもラジオの情報は役立つので、聞いた大切な情報を周りの人と共有すると、助け合いにつながります。
保管と定期点検
防災用のラジオは、いざというときに動かなければ意味がありません。保管のしかたと、定期的な点検のしかたを紹介します。
保管場所の考え方
ラジオは、すぐに取り出せる場所に保管します。寝室の枕元や、居間の決まった場所、持ち出し袋の中などが考えられます。家族の誰もが場所を知っていることが大切です。高温や湿気の多い場所、直射日光の当たる場所は、電池や本体の劣化を早めるので避けます。
電池の扱い
長く使わないラジオに乾電池を入れたままにしておくと、電池の液漏れで本体を傷めることがあります。保管するときは、電池を外して本体と同じ袋にまとめておくか、入れておく場合も定期的に点検します。乾電池には使用推奨期限が書かれているので、期限の近いものはふだん使いに回し、新しい電池と入れ替えます。
内蔵の充電池で動くラジオは、長く使わないでいると、電池が放電して使えなくなっていることがあります。数か月に一度は充電し、動くことを確かめておきましょう。
定期点検のしかた
季節の変わり目や、防災の日など、日にちを決めて、次のことを点検します。
- 電源が入り、AMとFMの両方が聞けるか。
- 控えておいた周波数の局が聞こえるか。
- 乾電池の残りと、使用推奨期限。
- 手回しやソーラーの発電が動くか。
- ライトやイヤホンの端子など、付いている機能が使えるか。
点検のついでに、家族でラジオの使い方を確かめ合うと、いざというときに誰でも使えるようになります。
まとめ
ラジオは、停電や通信の混雑の中でも情報を受け取れる、防災の心強い道具です。AMとFMは電波の性質が違うため、両方を聞けて、ワイドFMにも対応したものを選ぶと安心です。電源は乾電池で動くものを基本にし、手回しやソーラーは予備と考えます。住んでいる地域で聞ける放送局と周波数を控え、置き場所と点検の日を決めておくと、いざというときに慌てずに済みます。
最初の一歩として、家にあるラジオを探し、FMの受信範囲が95MHz前後まであるかを確かめてみてください。ラジオがなければ、乾電池で動き、AMとFMの両方を聞けるものを一台用意し、住んでいる地域の放送局の周波数を紙に書いて、ラジオと一緒にしまっておくところから始めましょう。
よくある質問
スマートフォンがあればラジオはいりませんか?
スマートフォンのラジオアプリは、インターネット回線を使って放送を聞く仕組みのものが多く、基地局の停止や回線の混雑で使えなくなることがあります。電池も他の用途と共有になるので、放送の電波を直接受信できるラジオを別に用意しておくと安心です。
ワイドFMに対応しているかはどう確かめますか?
本体や取扱説明書に書かれているFMの受信範囲を確かめます。FMの上限が95MHz前後まで受信できるものはワイドFMに対応しており、上限が90MHzまでのものは聞けない局があります。
手回し発電だけのラジオで十分ですか?
手回しは電池がなくても使える点が心強いものの、長時間聞くには回し続ける必要があり、体力も使います。乾電池でも動くものを選び、手回しやソーラーは予備の電源と考えると使いやすくなります。
AMとFM、災害時はどちらを聞けばよいですか?
どちらにも長所があるので、両方を聞けるようにしておくのがおすすめです。広い範囲の情報は聞こえやすい局を、市町村単位の細かな情報は地域のコミュニティFMなどを、と使い分けると情報の抜けを減らせます。
ラジオに電池を入れたまま保管してもよいですか?
長く使わないと、電池の液漏れで本体を傷めることがあります。電池は外して同じ袋にまとめておくか、入れておく場合も定期的に点検し、使用推奨期限の近い電池は入れ替えるようにします。










コメント
まだコメントはありません。最初の感想をどうぞ。