昆布の種類と選び方|真昆布・利尻・羅臼・日高のだしの違いと使い分け
昆布だしの取り方|水出しと煮出し
水出しの手順
いちばん手軽で失敗しにくいのが、水に浸けておくだけの「水出し」です。火を使わないので、ぬめりや雑味が出にくく、澄んだだしになります。

- 昆布の表面を固く絞った布で軽くふきます。
- 水1リットルに対して、昆布10〜20グラムほどを目安に用意します。
- 昆布を数か所切り込みを入れるか、使いやすい大きさに切ります。
- ふた付きの容器に水と昆布を入れ、冷蔵庫で一晩(8〜10時間ほど)置きます。
- 昆布を取り出し、だしは冷蔵庫で保存して早めに使います。
切り込みを入れると断面からうま味が出やすくなりますが、細かく切りすぎるとぬめりが出やすくなります。冷蔵庫で浸けるのは、だしが傷みにくいようにするためです。
煮出しの手順
すぐにだしが必要なときや、かつお節と合わせだしを取るときは、火にかける「煮出し」を使います。
- 鍋に水と昆布を入れ、30分ほど置いて昆布をやわらかくします。
- 弱めの中火にかけ、ゆっくりと温度を上げます。
- 鍋の底から小さな泡が出てきたら、沸騰する前に昆布を取り出します。
- かつお節を合わせる場合は、ここでかつお節を入れて火を止めます。
昆布は煮立てると、ぬめりや磯の香りが強く出やすくなります。澄んだだしにしたいときは、沸騰させないことがいちばんのこつです。より時間をかけて取りたい場合は、60度前後の低い温度を保って1時間ほど温める方法もあり、うま味をじっくり引き出せます。温度計がない場合は、沸騰前に取り出すことだけを守れば十分においしいだしになります。
| 方法 | 時間の目安 | 仕上がりの特徴 | 向いている場面 |
|---|---|---|---|
| 水出し | 冷蔵庫で一晩 | 澄んで雑味が少ない | 前の晩に準備できるとき |
| 煮出し | 30分浸けてから加熱 | 香りがやや立つ | すぐに使いたいとき |
| 低温でじっくり | 60度前後で1時間ほど | うま味が濃く出る | だしを主役にする料理 |
よくある失敗と直し方
だしがぬめって濁るときは、煮立てたか、昆布を細かく切りすぎたことが多い原因です。次からは沸騰前に取り出し、切り込みは数か所にとどめましょう。だしが薄いと感じるときは、昆布の量を増やすか、浸ける時間を長くします。厚い真昆布や利尻昆布は、だしが出るまでに時間がかかるため、とくに浸け時間を長めにとるとよくなります。
反対に、磯の香りが強すぎると感じるときは、羅臼昆布の量を減らすか、香りの穏やかな利尻昆布に替えてみます。だしの使い道は、毎日の味噌汁の作り方とコツから始めると、昆布ごとの違いを感じ取りやすくなります。
とろろ昆布や塩昆布など、加工品の違い
削る昆布と刻む昆布
昆布は、だし用のほかにもさまざまな形に加工されています。「とろろ昆布」は、酢に浸してやわらかくした昆布を重ねて固め、その断面を細く削ったもので、ふわふわとした糸のような見た目です。「おぼろ昆布」は、同じく酢でやわらかくした昆布の表面を、手作業などで薄く帯のように削ったものです。
「刻み昆布」は、昆布を細く切って乾かしたもので、煮物や炒め物にそのまま使えます。「切り昆布」とも呼ばれ、水で戻して油揚げなどと一緒に煮ると、昆布ごと食べる家庭のおかずになります。
味の付いた昆布
「塩昆布」は、昆布をしょうゆなどで煮て味を付け、乾かしたものです。ご飯のおともにするほか、和え物や浅漬けの味付けにも使えます。「酢昆布」は、酢で味を付けたおやつとして親しまれています。
このほか、魚の切り身を昆布ではさんで寝かせる「昆布締め」や、身欠きにしんなどを昆布で巻いて煮る「昆布巻き」、するめと昆布をしょうゆで漬ける「松前漬け」など、昆布を使った料理は地域ごとに多くあります。
| 加工品 | 作り方の特徴 | 主な使い方 |
|---|---|---|
| とろろ昆布 | 重ねて固めた断面を細く削る | 汁物、おにぎり、うどん |
| おぼろ昆布 | 表面を薄く帯状に削る | おにぎり、吸い物 |
| 刻み昆布 | 細く切って乾かす | 煮物、炒め物 |
| 塩昆布 | 味を付けて乾かす | ご飯のおとも、和え物 |










