のし袋と水引の基本|結び方の意味、色と本数、表書きと中袋の書き方
包み方と渡し方
中袋を上包みで包むときは、裏側の折り返しの重ね方に気をつけます。ここを間違えやすいので、包む前に確かめましょう。

裏の折り返しは、慶事は「上向き」
お祝いでは、下側の折り返しを上に重ねます。喜びを受け止める、幸せが上を向くという意味が込められています。弔事では反対に、上側の折り返しを下に重ね、悲しみで頭を下げる様子を表すとされます。
覚え方としては「お祝いは下から上へ」「お悔やみは上から下へ」とすると、混乱しにくいでしょう。

袱紗に包んで持っていく
のし袋は、そのままかばんに入れると角が折れたり水引がつぶれたりします。袱紗(ふくさ)に包んで持っていくのが丁寧です。袱紗の色は、慶事には赤や朱、えんじなどの暖色、弔事には紺や緑、グレーなどの寒色を選びます。紫は慶弔のどちらにも使えるので、一枚持つなら紫が便利です。
最近は、布を折って包む形のほかに、袋状になった「金封袱紗」も多く使われています。包み方を覚えなくても使えるので、初めての人に向いています。
受付での渡し方
- 受付の前で袱紗を開き、のし袋を取り出す
- 袱紗を軽くたたみ、その上にのし袋を載せる
- 表書きが相手から読める向きに回す
- 「本日はおめでとうございます」「このたびはご愁傷様でございます」など一言添えて、両手で差し出す
袱紗ごと渡すのではなく、のし袋だけを渡す点に注意します。
贈り物にかける「のし紙」
お金を包む袋のほかに、品物を贈るときには「のし紙」(掛け紙)をかけます。のしと水引が印刷された紙で、考え方はのし袋と同じです。
外のしと内のし
のし紙のかけ方には、品物を包装した上からかける「外のし」と、品物に直接のし紙をかけてから包装する「内のし」があります。
外のしは、贈り物の目的や贈り主がひと目で分かるので、手渡しする場合や、結婚祝いなどお祝いの気持ちをはっきり示したいときに向いています。内のしは控えめな印象になり、内祝いや、配送で贈るときにのし紙が汚れたり破れたりするのを防ぎたい場合によく選ばれます。どちらが正しいということではないので、場面と渡し方で選びます。
短冊のし
小さな品物には、のし紙の代わりに、細長い短冊状の紙を右上に貼る「短冊のし」を使うことがあります。簡易な形なので、改まった贈り物には通常ののし紙を選びます。
迷ったときの考え方
のし袋や水引のしきたりは、すべてを覚えようとすると大変です。迷ったときは、次の順番で考えると判断しやすくなります。

まず、お祝いかお悔やみかで、色とのしの有無が決まります。次に、繰り返してよいことかどうかで、蝶結びか結び切りかが決まります。最後に金額と地域の習慣を考えれば、大きく外れることはありません。
それでも判断がつかない場合は、店頭で用途を伝えて相談するか、贈る相手の地域に詳しい人に聞くのが確実です。結婚式場や葬儀社、寺院などでは、その場の習慣についてよく知っていることが多く、尋ねても失礼にはあたりません。
しきたりの由来を知っておくと、見慣れない袋に出会ったときにも、意味から推測できるようになります。家紋や着物の紋と同じように、のし袋の飾りも、言葉にしにくい気持ちを形にする「しるし」の一つです。家紋の見方については家紋の見方入門、紋付の格については着物の紋の数と格の見方でも紹介しています。子どもの成長を祝う行事の流れは、七五三の基本でも紹介しています。
まとめ
のし袋は、のしの有無、水引の結び方・色・本数、表書きの組み合わせで、贈る気持ちを表しています。お祝いには紅白とのし、繰り返してよいことには蝶結び、一度きりがよいことには結び切り、お悔やみには黒白か双銀でのしなし、という基本を押さえれば、多くの場面に対応できます。
最初の一歩として、次にお祝いやお悔やみの予定があるときに、袋を買う前に「お祝いかお悔やみか」「繰り返してよいことか」の二つを紙に書き出してみてください。その答えを持って店頭に行けば、並んでいる袋の中から、自分の場面に合うものを落ち着いて選べるはずです。慶事用と弔事用の筆ペンを一本ずつ用意しておくと、急なときにも慌てずに済みます。
よくある質問
蝶結びと結び切りは、どう使い分けますか?
蝶結びはほどいて何度でも結び直せるため、出産や入学など何度あってもうれしいお祝いに使います。結び切りはほどけない結び方なので、結婚やお見舞い、弔事など一度きりであってほしい場面に使います。
お見舞いののし袋に「のし」は付けますか?
一般的には付けません。のしはお祝いの贈り物に添えるしるしなので、お見舞いは、のしのない紅白結び切りの袋か、白い封筒を使うことが多いです。
表書きの名前は、どこに書きますか?
水引の結び目の下、中央にフルネームを書きます。表書きの文字よりやや小さめに書くと全体のバランスが整います。
中袋の金額は旧字体で書かないといけませんか?
「壱」「参」「萬」のような旧字体(大字)で書くのが丁寧とされますが、中袋に記入欄があり算用数字の書式なら、それに従って構いません。大切なのは読み間違えられないことです。
地域によって違いはありますか?
あります。水引の色やあわじ結びの扱い、香典の表書きなどは地域や宗教・宗派で違いがあります。迷ったときは、その土地に詳しい家族や、式場・寺院などに確かめるのが確実です。










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