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歴史・文化

俳句の始め方|五七五の音の数え方、季語と歳時記の引き方、切れ字と推敲のコツ

推敲のコツ

句ができたら、すぐに完成とせず、言葉を見直す推敲をします。短い詩ほど、一語の選び方で印象が大きく変わります。

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説明しない

初心者の句で最も多いのが、情景を説明しすぎることです。「寂しい」「美しい」「うれしい」といった気持ちを表す言葉をそのまま書くと、読み手が想像する余地がなくなります。気持ちは書かず、その気持ちになった理由の「もの」や「こと」を書くと、読み手が自分で気持ちを感じ取れます。

季語に任せる

季語にはすでに季節の情景や雰囲気が含まれています。「春の暖かい日差し」と書くより、季語の力を信じて言葉を減らした方が、句が引き締まることがよくあります。季語が表していることを、ほかの言葉で重ねて言っていないかを見直します。

具体的な言葉を選ぶ

「花」より「たんぽぽ」、「鳥」より「ひよどり」のように、具体的な名前を使うと、読み手の頭に浮かぶ情景がはっきりします。ただし、季語として働いてしまう名前もあるので、季重なりにならないかを確かめます。

声に出して読む

できた句を声に出して読むと、言葉の流れや音の響きの引っかかりに気づけます。同じ音が続きすぎていないか、助詞の「の」が重なっていないかなども、声に出すと分かりやすくなります。

推敲のチェック(五七五の音数に収まっているか、季語は一つだけか、気持ちを表す言葉で説明していないか、季語の内容を言い重ねていないか、切れ字を二つ使っていないか)
一句ずつ、声に出しながら確かめる。

時間を置いて読み直す

作った直後は、自分の頭の中の情景で句を補って読んでしまいがちです。一晩おいてから読み直すと、言葉だけで情景が伝わるかどうかを冷静に判断できます。作った句はノートにためておき、何日か後にまとめて見直す習慣にすると、推敲が楽になります。言葉を集めて書き留める習慣は、読書メモの書き方|要約で終わらせず仕事や日常に使うための記録術の考え方とも通じるところがあります。

句会の流れと楽しみ方

句会は、何人かで俳句を持ち寄り、互いの句を読み合う会です。形式は会によってさまざまですが、よく見られる流れを紹介します。

  1. 投句:参加者が決められた数の句を、名前を書かずに短冊などに書いて出す。
  2. 清記:集まった句を、誰の句か分からないように別の人が書き写し、一覧にする。
  3. 選句:参加者は一覧を読み、よいと思った句を決められた数だけ選ぶ。自分の句は選ばない。
  4. 披講:選ばれた句を読み上げ、句の作者が名乗る。
  5. 合評:選んだ理由や、句の読み方について意見を交わす。
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名前を伏せる意味

句会で作者の名前を伏せて選ぶのは、誰が作ったかではなく、句そのものの出来で選ぶためです。経験の長い人の句が選ばれず、始めたばかりの人の句が多く選ばれることもあり、それが句会の面白さでもあります。

選ぶ力も育つ

句会では、作る力だけでなく、他の人の句を読んで選ぶ力も育ちます。なぜその句を選んだのかを言葉にすることで、自分がよいと感じる句の特徴が見えてきます。対面の句会のほか、郵送やインターネットで投句する会もあります。参加の方法や決まりは、会ごとに確かめてください。

句会には、題(兼題・席題)を出して作る形式や、季語を自由に選ぶ形式などがあります。初めて参加するときは、事前に主催者へ形式を確認しておくと安心です。

毎日の作句を続ける工夫

俳句は、続けるうちに季節の見え方が変わっていく趣味です。無理なく続けるための工夫をいくつか紹介します。

一日一句から

毎日一句だけ作ると決めると、季節の小さな変化に目が向くようになります。完成度を気にせず、まずは数を作ることを優先します。

季語を一つ決めて歩く

散歩の前に、歳時記からその季節の季語を一つ選んでおき、その季語に関係するものを探しながら歩くと、題材が見つかりやすくなります。

暦と組み合わせる

二十四節気や年中行事の時期に合わせて季語を選ぶと、暦の言葉と季節の移り変わりを同時に楽しめます。干支や和暦など、暦の数え方に興味が広がったら、干支と和暦のしくみ|十干十二支の組み合わせ、時刻と方角、元号と西暦の換算も合わせて読んでみてください。

まとめ

俳句は、五七五の定型、季語、切れという三つの約束ごとを土台にした短い詩です。音は拗音を一音、促音・撥音・長音をそれぞれ一音として数えます。季語は立春・立夏・立秋・立冬を境に分けられているので、七夕や朝顔が秋になるといった季節のずれがあり、歳時記で確かめる習慣が大切です。

作るときは、取り合わせの型で季語と別の事柄を並べてみるのが始めやすい方法です。推敲では、気持ちを説明する言葉を減らし、季語に任せ、具体的な名前を選び、声に出して読みます。

最初の一歩として、今の季節の季語を一つ選び、今日見たものを十二音で書き添えて、一句作ってみてください。一晩おいて声に出して読み直し、言葉を一つだけ替えてみると、推敲の手応えが分かるはずです。

よくある質問

季語がない俳句は間違いですか?

季語を入れるのが一般的な約束ですが、季語を持たない無季俳句や、五七五にこだわらない自由律俳句も作られてきました。初めのうちは、季語を一つ入れた五七五の形で作ると、俳句の働き方がつかみやすくなります。

季語が二つ入ってしまったら、どうすればよいですか?

一句に季語が二つ以上入ることを季重なりといい、主役がぼやけやすいため避けるよう教わることが多いです。どちらの季語を主役にしたいかを決めて、もう一方を別の言葉に言い換えられないか考えてみます。

旧仮名遣いと文語で書かないといけませんか?

決まりはありません。現代仮名遣いと口語で作る人も多くいます。切れ字の「けり」など文語の言葉を使うときは、句全体の言葉づかいがちぐはぐにならないように気をつけると読みやすくなります。

歳時記は一冊持っておいた方がよいですか?

季語を確かめるために、手元に一冊あると便利です。季語の季節や意味、例句が載っているので、作るときだけでなく読むときにも役立ちます。持ち歩き用の小さなものや、季節ごとに分かれたものもあります。

句会に参加するのは、ある程度上達してからの方がよいですか?

始めたばかりでも参加できる句会は多くあります。他の人の句を選ぶ経験や、自分の句がどう読まれたかを知ることは、早い段階ほど学びが大きいと感じる人もいます。参加の方法は主催する会に確かめてください。

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