お歳暮の由来と贈り方|贈る時期の地域差、のし紙の書き方、喪中や遅れたときの寒中見舞いまで
贈り方|持参と配送、送り状
お歳暮は、本来は相手の家を訪ねて手渡しするものでした。現在は配送で贈るのが一般的になっていますが、それぞれに気をつけたいことがあります。

持参するときの作法
持参する場合は、相手の都合を事前に聞いて訪ねます。朝早くや夜遅く、食事どきは避けるのが基本です。年末は忙しい家が多いので、玄関先で渡して失礼する心づもりでいると、相手も気が楽です。
品物は紙袋や風呂敷に入れて持っていき、渡すときには袋から出して、のし紙の正面が相手から読める向きにして両手で差し出します。紙袋は持ち運ぶためのものなので、基本的には持ち帰りますが、相手から「袋もどうぞ」と言われたら、そのまま渡して構いません。
配送で贈るときは送り状を出す
配送で贈るときは、品物だけが届くのではなく、あいさつの手紙を添えるのが丁寧です。この手紙を「送り状」と呼びます。品物よりも少し前に届くように郵送するのが本来の形ですが、品物に添え状として同封してもらう方法もあります。
送り状には、季節のあいさつ、一年間お世話になったお礼、お歳暮を贈ったこと、相手の健康を気づかう言葉、来年もよろしくという結びを入れます。長い文章である必要はなく、短くても自分の言葉で書いてあれば、品物だけが届くよりずっと気持ちが伝わります。

たとえば、次のような流れで書くと、形式張りすぎずに気持ちを伝えられます。
師走に入り、寒さが一段と厳しくなってまいりました。皆さまお元気でお過ごしでしょうか。今年も大変お世話になり、ありがとうございました。日ごろの感謝のしるしに、心ばかりの品をお送りしましたので、ご笑納いただければ幸いです。寒さに向かう折、どうぞお体を大切に、よい年をお迎えください。
届く日と受け取りへの配慮
配送で贈るときは、相手が受け取れる日に届くように手配します。年末は帰省や旅行で家を空ける人も多く、不在が続くと、生ものは傷んでしまうことがあります。親しい相手なら、「今年もお送りしました。○日ごろに届く予定です」とひとこと連絡しておくと、受け取る側も予定を立てやすくなります。
送り先の住所や名前の書き間違いにも気をつけます。毎年同じ相手に贈る場合は、送り先の一覧を作っておき、引っ越しや家族の変化があればその都度直しておくと、翌年の手配が楽になります。
喪中のとき・遅れたとき
お歳暮で判断に迷いやすいのが、自分や相手が喪中の年と、手配が遅れて年内に届かない場合です。ここでも、お歳暮が「お祝い」ではなく「お礼のあいさつ」だということが手がかりになります。
喪中でも贈ってよいとされる理由
お歳暮は、新年を祝う年賀状とは違い、一年のお礼を伝える贈り物です。そのため、贈る側が喪中でも、受け取る側が喪中でも、贈って差し支えないとされています。
ただし、相手が喪中の場合は、紅白の水引ののし紙は使いません。白無地の奉書紙か、白い短冊に「御歳暮」と書いて贈ります。送り状にも、「おめでとう」などの祝いの言葉や、にぎやかな表現は入れないようにします。
四十九日前は時期をずらす
不幸があってから日が浅く、四十九日を過ぎていない場合は、相手が気持ちの整理や手続きで忙しい時期です。この場合は年内のお歳暮を見送り、松の内が明けてから「寒中御見舞」として贈ると、相手の負担になりにくくなります。自分の側が喪中で、四十九日を過ぎていない場合も同じように考えます。
| 状況 | 贈ってよいか | 気をつけること |
|---|---|---|
| 相手が喪中(四十九日を過ぎている) | 贈ってよい | 紅白の水引を避け、白無地の紙にする |
| 相手が喪中(四十九日前) | 時期をずらす | 松の内明けに寒中見舞いとして |
| 自分が喪中(四十九日を過ぎている) | 贈ってよい | 送り状に祝いの言葉を入れない |
| 自分が喪中(四十九日前) | 時期をずらす | 落ち着いてから寒中見舞いとして |
喪中の年の年末年始のあいさつ全体については、年賀状の書き方とマナー|賀詞の選び方、喪中のとき、年賀状じまいまでもあわせて参考にしてください。
年内に間に合わないときは表書きを変える
手配が遅れて年内に届かない場合は、表書きを変えて贈ります。年明けの松の内のあいだに届くなら「御年賀」、松の内を過ぎてしまうなら、立春の前日ごろまでに「寒中御見舞」とします。目上の人には「見舞う」という言葉を避けて「寒中御伺」とすることもあります。
年が明けてから「御歳暮」の表書きで届くと、時期を外れた印象になってしまいます。注文した日から届く日を見積もり、年内に届かないと分かった時点で、のし紙の表書きを変えてもらうよう店に頼みます。











