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趣味・ホビー

透明水彩の始め方|絵の具・紙・筆の選び方と、にじみ・ぼかし・重ね塗りの基本

よくある失敗と、その原因

色が濁る

色が濁る原因の多くは、三色以上を混ぜていること、筆洗いの水が汚れていること、下の色が乾く前に重ねていることのどれかです。混色は二色までを基本にし、筆洗いの水はこまめに替えます。重ね塗りは、下の色が完全に乾いてからにします。

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紙の上で何度も筆を往復させることも、濁りの原因になります。一度塗ったところは、なるべく触らずに乾かすように意識するだけで、色の鮮やかさが変わってきます。

輪じみ(バックラン)ができる

塗った色の中に、花びらのような、縁の濃い輪じみができることがあります。乾きかけた絵の具に、水の多い筆で触れると、水が絵の具を押し広げるために起こります。

避けるには、半乾きの部分には触らないことが大切です。色を足したいときは、完全に濡れているうちに足すか、完全に乾いてから重ねます。輪じみは、うまく使えば雲や花の模様の表現にもなります。

紙が波打つ

水をたっぷり使うと、紙が水を吸って伸び、乾くときに波打ったままになることがあります。厚い紙やブロックを使うと波打ちにくくなります。

一枚の紙を使う場合は、「水張り」という方法があります。紙全体を水で濡らして伸ばしてから、板に紙の四辺を水張りテープで貼りつけ、乾かします。乾くと紙がぴんと張った状態になり、描いている間に水を使っても波打ちにくくなります。

明るさがなくなる

透明水彩で絵全体が暗く重たくなるのは、明るく残すはずの部分まで塗ってしまったときに多く起こります。描き始める前に、いちばん明るい部分はどこかを決め、鉛筆で薄く印を付けておくと、塗り残しを忘れにくくなります。

失敗の主な原因(濁り、輪じみ、波打ち、暗さ)
多くは水の扱いと乾かす時間で防げる。

練習の進め方と、道具の手入れ

最初の練習は「色見本」と「小さな絵」

道具をそろえたら、いきなり大きな作品を描くより、まずは手持ちの色の色見本を作ってみるのがおすすめです。一色ずつ、濃く塗ったところから水で薄めていく帯を作ると、その色がどこまで明るくなるか、どんな質感になるかがわかります。二色を混ぜた見本を作れば、混色の感覚もつかめます。

次に、はがきほどの小さな紙に、空のグラデーションや、果物一つなど、単純な題材を描いてみます。小さな絵なら、失敗してもすぐに次を描けるので、水の量と紙の乾き具合の関係を体で覚えられます。

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筆と絵の具の手入れ

筆は使い終わったらよくすすぎ、布で水気を取って、穂先を指で整えてから乾かします。筆洗いに立てたままにすると穂先が曲がるので、横に寝かせるか、穂先を上にして乾かします。

パレットに残った絵の具は、乾かしておけば次回も水で溶かして使えます。ほこりが入らないよう、ふたを閉めるか布をかけておきます。

安全に楽しむために

絵の具の中には、顔料の成分として金属などを含むものがあります。筆先を口でなめてとがらせることは避け、描いている間に飲み物と筆洗いを間違えないよう、置く場所を分けておきましょう。小さな子どもと一緒に描くときは、子ども向けの画材を使い、絵の具を口に入れないよう見守ります。筆洗いの水の捨て方は、お住まいの自治体の案内も確認してください。

一歩進んだ楽しみ方

基本に慣れてきたら、ペンで描いた線に水彩で色をのせる「淡彩」や、外に小さなセットを持ち出して描く屋外スケッチに挑戦するのも楽しい方法です。文字と絵を組み合わせたい人は、カリグラフィーの始め方と合わせると、カードや手紙づくりの幅が広がります。ペンで線を描く場合は、水に溶けにくいインクを選ぶと、上から水彩を塗ってもにじみません。インクの性質は万年筆のインクの基本でも触れています。

まとめ

透明水彩は、薄く透ける絵の具を重ね、紙の白さで明るさを表す画材です。絵の具はチューブか固形かを使い方で選び、紙は素材・目の粗さ・厚さによって、にじみやすさや強さが変わります。技法の多くは、筆の水の量と紙の乾き具合の組み合わせで決まり、色の濁りや輪じみ、紙の波打ちといった失敗も、水の扱いと乾かす時間で防げます。

最初の一歩として、十二色前後の絵の具と中目の水彩紙を用意し、手持ちの色を一色ずつ、濃い色から水で薄めていく帯にして塗ってみてください。色見本が一枚できたら、はがきほどの紙に空のグラデーションを一枚描いてみましょう。水が紙の上で広がる様子を見ているうちに、透明水彩の扱い方が少しずつ手になじんでいきます。

よくある質問

透明水彩と不透明水彩(ガッシュ)は何が違いますか?

透明水彩は、絵の具の層が薄く透けて、紙の白さや下の色が見える絵の具です。不透明水彩は、白い顔料などを多く含み、下の色を覆い隠すように塗れます。透明水彩では、明るい部分は白い絵の具ではなく、紙の白を塗り残して表すのが基本です。

最初は何色そろえればよいですか?

十二色前後のセットから始めると、混色を学びながら困らずに描けます。慣れてきたら、よく使う色や、セットにない色を一本ずつ買い足していくと、自分のパレットが育っていきます。

安い紙と高い紙で、そんなに違いがありますか?

違いが出やすいのは、水をたっぷり使うにじみやぼかしの技法です。水を吸う速さや乾き方、重ね塗りや消しに耐える強さが紙によって大きく変わります。練習は手頃な紙でもかまいませんが、にじみがうまくいかないときは、紙を変えてみると原因がわかることがあります。

絵の具が乾いたパレットは、また使えますか?

透明水彩の多くは、乾いた後も水で濡らせば溶けて使えます。そのため、パレットに出した絵の具を乾かしておき、次に描くときに水で溶かして使う人も多くいます。ただし、絵の具の種類によっては溶けにくくなるものもあります。

使い終わった筆はどう手入れすればよいですか?

水でよくすすいで絵の具を落とし、布やティッシュで水気を取って、穂先の形を整えてから乾かします。穂先を下にして筆洗いの中に立てたままにすると、穂先が曲がって戻らなくなることがあるので、使い終わったら横に寝かせるか、穂先を上にして乾かしましょう。

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