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学び・仕事術

ホールパート法の使い方|全体を先に示す話し方の例文、PREP法との使い分け

ホールパート法の組み立て手順

慣れないうちは、話す前に紙やメモアプリで次の五つを行います。1分あれば終わる作業ですが、話の明瞭さは大きく変わります。

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  1. 目的を決める。この話が終わったあと、相手に何を知ってほしいか、何をしてほしいかを一文で書きます。「進捗を理解してもらう」「金曜までに承認してもらう」のように書きます。
  2. 話したいことを書き出す。順番を気にせず、思いつく項目を短い言葉で並べます。
  3. まとめる。似た内容をグループにして、それぞれに短い名前をつけます。これが「部分」になります。
  4. 順番を決める。聞き手が理解しやすい順に並べます。順番の決め方は次の章で説明します。
  5. 最初の一文を作る。「〇〇について、△つあります。Aと、Bと、Cです」の形で書きます。

たとえば、「新しい経費システムの変更について部内に説明する」という場合を考えます。書き出した内容は次のようになります。

  • 申請画面が変わる
  • 領収書を写真で添付できる
  • 紙の提出が不要になる
  • 締め切りが月末から25日に変わる
  • 承認者の設定が必要
  • 説明会が来週ある
  • 問い合わせ先が変わる

このままでは七つあり、聞き手は覚えられません。そこで「変わること」「いつから、いつまで」「やること」の三つにまとめ直します。最初の一文は次のようになります。

経費システムの変更について、三点ご説明します。何が変わるか、いつまでの申請が対象か、皆さんにお願いしたいことです。

このように、項目名はできるだけ短く、聞いてすぐ内容が想像できるものにします。「その他」という項目は、なるべく作らないようにします。その他の中身が重要なら、独立した項目にするべきですし、重要でないなら、話さなくても差し支えありません。

部分の分け方と並べ方

ホールパート法の質は、部分の分け方でほぼ決まります。よい分け方には三つの条件があります。

色ごとに三つの山に分けた無地のカードと鉛筆
項目は大きさをそろえて分ける

数は二つから四つを目安にする

耳で聞いて覚えられる項目数には限りがあります。「三つ」がよく使われるのは、少なすぎず多すぎず、聞いた人が思い出しやすいからです。ただ、三つにする必要はありません。内容が二つなら二つで構いません。五つ以上になったら、上の階層でまとめられないか考えます。

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重なりと抜けをなくす

項目同士の内容が重なっていると、聞き手は混乱します。「売上」と「収益」と「営業の成果」を並べたら、どれがどう違うのか分かりません。項目を並べたら、同じ話をしていないか、大事な話が抜けていないかを確認します。この考え方は MECE(漏れなく重なりなく)と呼ばれ、ロジックツリーの作り方の記事で詳しく説明しています。

厳密に分ける必要はありません。話の目的に対して、聞き手が迷わない程度に整理できていれば十分です。

粒度をそろえる

「粒度」は、項目の大きさのことです。「旅行の計画」の説明で、「移動」「宿泊」「二日目の昼食」と並べると、三つ目だけが細かすぎます。「移動」「宿泊」「食事」のようにそろえます。

順番の決め方

順番の決め方 向いている話 例
時間の順 手順、経緯、予定 準備→当日→片づけ
重要な順 忙しい相手への報告 問題→進捗→連絡事項
原因から対策の順 トラブルの説明 現状→原因→対策
全体から細部の順 仕組みの説明 全体の流れ→各担当の作業
相手の関心の順 説得、提案 費用→効果→導入方法

迷ったら、重要な順に並べます。話を途中で打ち切られても、大事なことが先に伝わっているからです。忙しい上司への報告では、これがとても役に立ちます。

場面別の例文

実際の言い回しを場面別に示します。自分の話に置き換えて試してみてください。

週次の進捗報告

今週の進捗について、二点報告します。一つは順調な作業、もう一つは遅れている作業です。 まず順調な作業です。Aの資料は予定どおり木曜に完成します。 次に遅れている作業です。Bの確認は先方の返事待ちで、一日遅れています。明日の午前に電話で確認します。 以上、Aは順調、Bは一日遅れで明日確認します。

新人への業務説明

請求書の処理について、順番に説明します。全体は「受け取る」「確認する」「回す」の三段階です。 まず受け取りです。メールで届いたらフォルダに保存します。 次に確認です。金額、宛名、振込先の三点を発注書と照らし合わせます。 最後に回す作業です。確認が終わったら申請を立てて、課長に回します。 以上の三段階です。今日は一緒に一件やってみましょう。

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改善の提案

問い合わせ対応の改善について、三点お話しします。今の課題、改善案、試す進め方です。 課題は、同じ質問の回答に時間がかかっていることです。 改善案は、よくある質問を社内で共有する一覧を作ることです。 進め方としては、まず一か月、一つのチームで試して効果を確かめたいと考えています。 以上から、来月の試行について、ご判断をお願いします。

提案の例では、各項目の説明は短くしていますが、実際にはそこにPREP法を組み合わせて、理由と例を足すことができます。

面接の自己紹介

前職での経験を二つお話しします。顧客対応と、業務の改善です。 顧客対応では、法人のお客様を担当し、問い合わせの窓口を務めました。 業務の改善では、受付の手順を見直して、担当者の負担を減らしました。 この二つの経験を、御社の業務でも生かしたいと考えています。

朝礼の短いスピーチ

今日は、最近気づいたことを一つと、お願いを一つお話しします。 気づいたことは、共有フォルダの資料が増えて探しにくくなっていることです。 お願いは、今週中に自分の古い資料を整理していただきたいということです。 以上、整理へのご協力をお願いします。

短いスピーチでは、「一つと一つ」という小さな分け方でも効果があります。聞く側は「二つの話」と分かっているので、途中で集中が切れにくくなります。

次のページへ話すときの言葉のつなぎ方
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  1. 秋の戸口に並ぶかぼちゃの明かりとかぶ、麦束
  2. 冬の木で越冬する卵のうやミノムシ、テントウムシ
  3. 酉の市で縁起熊手の店を眺める人々の後ろ姿
  4. ノートパソコンと資料、外付け記憶装置がある机
  5. 灯明と花びらの模様で飾られた夜の玄関先