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料理・食

大根の部位別の使い分け|上・真ん中・先端の味の違い、葉と皮の使い方、下ごしらえと保存まで

煮物の下ごしらえ

ふろふき大根やおでんのように大根を主役にした煮物は、下ごしらえで仕上がりが大きく変わります。少しの手間で、煮崩れを防ぎ、味をしみやすくできます。

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皮を厚めにむく

煮物にする大根は、皮を厚めにむきます。先に触れたように、皮のすぐ内側には筋っぽい繊維の層があり、ここが残っていると、煮ても口当たりが硬く感じられます。輪切りにしてから、切り口に見える筋の内側に包丁を入れるように、ぐるりと皮をむくと、なめらかな食感に仕上がります。

面取りと隠し包丁

輪切りにした大根の角を、包丁やピーラーで薄く削り落とすことを面取りと言います。角が立ったまま煮ると、煮ているうちに角がぶつかり合って崩れやすくなります。面取りしておくと、形がきれいに保たれます。

隠し包丁は、輪切りにした大根の片面に、十字や一文字に浅い切り込みを入れることです。切り込みから熱と味が伝わりやすくなり、中まで早くやわらかくなります。盛りつけるときは、切り込みを入れた面を下にすると、見た目もきれいです。

煮物用の大根の下ごしらえ(1. 厚めの輪切りにする、2. 皮を厚めにむく、3. 面取りをする、4. 隠し包丁を入れる、5. 下ゆでする)
下ゆでまで済ませると、味がしみやすい。

米のとぎ汁で下ゆでする

煮物に使う大根は、だしで煮る前に下ゆでしておくと、苦みや独特のにおいが和らぎ、だしの味がしみやすくなります。下ゆでには、米のとぎ汁を使うのが昔ながらの方法です。とぎ汁に含まれるでんぷんなどの働きで、大根が白くきれいに仕上がり、えぐみが抑えられると言われています。

とぎ汁がない場合は、水に米をひとつまみ入れてゆでても、同じように使えます。鍋に大根ととぎ汁を入れて火にかけ、沸騰したら火を弱めて、竹串がすっと通るくらいまでゆでます。ゆで上がったら水で洗い、表面のぬめりを落としてから、だしで煮ます。野菜を水からゆでるか湯からゆでるかの考え方は、野菜のゆで方の基本で紹介しています。

煮崩れと煮えむらを防ぐ火加減

だしで煮るときは、ぐらぐらと強く沸かさず、表面がふつふつと小さく揺れるくらいの火加減を保ちます。強火で煮立てると、大根どうしがぶつかって角が崩れたり、外側だけがやわらかくなって中に芯が残ったりしやすくなります。

鍋は、大根が重ならずに並ぶくらいの大きさのものを選び、煮汁は大根がかぶるくらいを目安にします。煮汁が少ないと上に出た部分だけ味が薄くなるので、落としぶたをすると、少ない煮汁でも全体に味が回りやすくなります。厚さをそろえて切っておくことも、煮えむらを防ぐ大切な下準備です。

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味をしみ込ませるには冷ます時間

煮物は、冷めていくときに味がしみ込んでいくと言われます。煮えた大根を一度火から下ろして冷まし、食べる前に温め直すと、中まで味がしみた大根になります。前の日の夜に煮ておいて、翌日に温め直すのも一つの方法です。

1本を使い切る献立の組み方

大根を1本買ったら、最初にどの部分を何に使うか、おおまかに決めておくと、使い切りやすくなります。ここでは、数日かけて1本を使い切る組み合わせの一例を紹介します。

部位ごとに割り振る

まず、大根を上・真ん中・先端の3つに切り分けます。葉が付いていれば、葉も切り分けて下ごしらえします。そのうえで、次のように料理を割り振ると、それぞれの部分の特徴を生かせます。

  1. 1日目は、真ん中を厚めの輪切りにして、ぶり大根やふろふき大根などの煮物にします。皮は厚めにむいて、きんぴらにします。
  2. 2日目は、上のほうを千切りにしてサラダやなますにし、残りは甘めの大根おろしにして、焼き魚や卵焼きに添えます。
  3. 3日目は、先端をいちょう切りにしてみそ汁の具にし、残りは辛みのある大根おろしにして、そばやうどんの薬味にします。
  4. 葉は、ゆでて刻んで炒め物やふりかけにし、残りは冷凍しておきます。

一度に使い切れないとき

数日で使い切るのが難しい場合は、最初の日に、使う予定のない部分を冷凍や干し大根にしておくと、無駄が出にくくなります。とくに先端は、辛みを生かす料理が続かないと余りやすいので、細切りにして干したり、冷凍して汁物用にしたりするとよいでしょう。

一人暮らしや少人数の家庭では、半分や3分の1にカットされた大根を買うのも一つの方法です。上のほうか下のほうかで売り分けられている場合は、作りたい料理に合わせて選べます。

大根の保存の仕方

大根は、保存の仕方で日持ちが大きく変わります。丸ごとの場合と、カットした場合、長く保存したい場合とで、それぞれ方法を変えます。

丸ごと・カットの冷蔵保存

丸ごとの大根は、葉を切り落とし、新聞紙やキッチンペーパーで包んで、冷暗所か冷蔵庫の野菜室に入れます。できれば、畑で育っていたときのように立てて保存すると、長持ちしやすいと言われます。

カットした大根は、切り口から水分が抜けて傷みやすくなります。切り口をラップでぴったり包み、野菜室で保存して、なるべく早めに使い切りましょう。上のほうと下のほうを分けて保存しておくと、使いたい部位を取り出しやすくなります。

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冷凍して煮物に使う

大根は冷凍もできます。冷凍すると細胞が壊れるため、生で食べるような食感はなくなりますが、その代わり、煮物にすると味がしみやすく、煮る時間も短くなります。

冷凍するときは、使いやすい大きさに切ってから、保存袋に平らに入れて冷凍します。煮物用なら、下ゆでしてから冷凍すると、凍ったまま煮汁に入れて使えます。大根おろしも、小分けにして冷凍しておけば、必要な分だけ解凍して使えます。冷凍保存の基本については、肉と魚の冷凍保存のコツも参考になります。

冷凍した大根を使うときは、解凍せずにそのまま煮汁に入れるのが基本です。一度解凍すると水分が出て、うま味も一緒に流れ出てしまいます。冷凍したものは、1か月ほどを目安に使い切ると、においや乾燥が気になりにくくなります。

干して切り干し大根風に

大根を細切りにして、ざるに広げて天日に干すと、切り干し大根のような保存食になります。干すことで水分が抜けて甘みが凝縮され、生とは違う歯ごたえとうま味が出ます。

冬の晴れて乾燥した日は、干し大根を作るのに向いています。ただし、雨や夜露に当たると傷みやすくなるので、夕方には取り込み、何日かかけてよく乾かします。十分に乾いたものは、保存袋に入れて保存し、水で戻して煮物やサラダに使います。

保存の方法 向く使い方 ポイント
丸ごと冷蔵 どの料理にも 葉を切り落とし、包んで立てる
カットして冷蔵 早めに使う料理 切り口をラップで包む
冷凍 煮物・汁物・おろし 下ゆでしてから凍らせると便利
干す 煮物・サラダ 雨や夜露を避けてよく乾かす

まとめ

大根は、葉に近い上のほうほど甘くみずみずしく、先端に向かうほど辛みと繊維が多くなります。生で食べるなら上、煮物には真ん中、辛みを生かす薬味や汁物には先端、という目安を持っておくと、それぞれの部分をおいしく食べられます。葉や皮も、炒め物やきんぴらにすれば、1本を無駄なく使い切れます。

次に大根を1本買ったら、まず葉を切り落として、上・真ん中・先端の3つに切り分けてみてください。それぞれの部分を少しずつ生で味見してみると、甘みと辛みの違いがはっきり分かります。その違いを確かめてから、今日はどの部分を何に使うかを決めると、大根料理がぐっと楽しくなります。

よくある質問

大根おろしにはどの部分を使えばよいですか?

辛みが少なく甘いおろしにしたいなら、葉に近い上のほうが向いています。焼き魚やそばの薬味など、辛みを効かせたいときは先端のほうを使います。同じ大根でも、おろす部分を変えるだけで味の印象がかなり変わります。

煮物の下ゆでに米のとぎ汁を使うのはなぜですか?

とぎ汁に含まれるでんぷんなどが、大根の苦みやにおいをやわらげ、白く仕上げるのに役立つと言われます。とぎ汁がなければ、水に米をひとつまみ入れてゆでても同じように使えます。下ゆでしておくと、だしの味もしみやすくなります。

大根の葉は買ってきたらどうすればよいですか?

葉が付いたままだと、根の水分が葉のほうへ引かれて、大根がしなびやすくなります。買ってきたら早めに葉を切り落とし、根と葉を分けて保存しましょう。葉は傷みやすいので、ゆでて刻んでおくと使いやすくなります。

大根を冷凍すると味はどうなりますか?

冷凍すると細胞が壊れるため、生で食べるようなシャキッとした食感はなくなります。その代わり、煮物にすると味がしみやすく、煮る時間も短くなります。冷凍した大根は、煮物や汁物に使うのがおすすめです。

大根に「す」が入っているかは、どうやって見分けますか?

持ったときに見た目よりも軽いものは、中に「す」が入っていることがあります。カットされたものなら、切り口に白っぽいすき間や筋がないかを見ます。すが入った部分は食感が悪くなるので、煮物や炒め物に回すと食べやすくなります。

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