門松としめ飾りの飾り方|飾る日と松の内、地域で違う形、外したあとの納め方
買い方と選び方
いつ、どこで買うか
しめ飾りは12月に入るとスーパー、ホームセンター、花屋、百貨店で買えるようになります。門松は年末に花屋や造園業者が販売し、注文を受け付けるところもあります。大型のものを買うなら、配達と設置、回収まで頼めるかどうかを確かめておくと安心です。
神社で授与される注連飾りもあります。神社のものは、形がその土地の様式に沿っていることが多いので、地域の伝統に触れたい人に向いています。
大きさの選び方
玄関の幅や高さに対して、どのくらいの大きさがよいかは、飾ってみないとわかりにくいものです。買う前に飾る場所の幅と高さを測り、店で実物と比べると失敗が減ります。大きすぎるとドアの開閉のたびに揺れて、飾りが傷みます。
- 戸建ての玄関: 玉飾りの中型。門松は高さ数十センチの一対でも十分
- 集合住宅のドア: 小型のしめ飾り、リース形の飾り
- 室内: 卓上の門松、壁掛け用の小さな飾り
- 台所や洗面所: 輪飾り
素材を確かめる
最近のしめ飾りは、プラスチックの飾りや針金が使われていることがあります。どんど焼きに出すつもりなら、そのような部品を外しやすいかどうかも確かめましょう。わら、紙、竹などの自然素材だけで作られたものは、納めるときにも手間が少なく済みます。
飾る場所と安全の工夫
戸建ての場合
門松は、門や玄関の両脇に左右対称に置きます。玄関前の通行のじゃまにならず、強い風で倒れないように、重しや固定を確かめます。大型のものは倒れると危ないので、風の強い地域では高さを抑えるか、ひもで固定しましょう。
しめ飾りは玄関の正面、軒下やドアの上部中央が基本です。雨や雪が直接当たらない場所に掛けると、長く美しさを保てます。
マンションや集合住宅の場合
玄関ドアは専有部分のように見えても、外側は共用部分として扱われることがあります。管理規約で飾り物が制限されている場合もあるので、事前に確かめます。
ドアへの取り付けでは、次の工夫が役立ちます。
- 鉄製のドアなら、マグネットフックを使う。傷防止にテープや布を挟む
- 粘着式のフックは、はがすときの跡を確かめる
- ドアスコープやドアクローザーをふさがない
- 廊下を歩く人に当たらない厚さのものを選ぶ
共用部に飾れない場合は、玄関ドアの内側や、靴箱の上、居間の壁に飾っても問題ありません。もともと、飾りは住まいの入り口を清める目的のものです。形式より、清潔で落ち着く場所を選ぶことを優先しましょう。
火気と子ども、ペットへの注意
- ガスコンロの近くなど、火のそばには飾らない
- 乾いたわらは燃えやすいので、ストーブの近くを避ける
- 子どもやペットが飾りの小さな部品を口に入れないようにする
- 南天や松など、植物の葉や実をペットが食べないようにする
輪飾りを台所に掛けるときは、火と水の神に感謝するという意味があります。掛ける位置は、コンロの真上を避けて、熱と油が届きにくい場所を選びます。

喪中の年の扱い
身内に不幸があった年は、正月飾りを控えるのが一般的です。神道では忌の期間(一般に五十日ほど)に神社への参拝や祝いごとを控える考え方があります。仏教でも宗派によって考え方に違いがあります。迷う場合は、親族や菩提寺、神社に相談してください。
外したあとの納め方
どんど焼き
外した飾りは、小正月の前後に行われる「どんど焼き(左義長)」で焚き上げるのが、昔からの方法です。年神様を煙とともに送り出す行事と考えられています。左義長の名は、宮中で青竹に扇子などを結びつけて焼いた行事に由来すると言われ、吉田兼好の『徒然草』にも記述があります。

書き初めを一緒に燃やして高く舞い上がると字が上達する、火で焼いた餅や団子を食べると一年無病息災で過ごせる、などの言い伝えが各地にあります。
神社に納めるときの手順
- 近くの神社のお知らせで、受け入れの有無と日付を確かめる
- ビニール、プラスチック、針金など、燃えない部品を外す
- 飾りに付いた裏白や橙も、指定があれば分ける
- お札やお守りは、受けた神社に納めるのが基本。飾りとは分けて出す
神社によっては、環境への配慮や防災のために焚き上げを中止していたり、持ち込みを制限していたりします。地域のどんど焼きは、消防署などと調整して開かれているものです。自宅の庭で燃やすことは、野焼きの禁止にあたる場合があり、火災の恐れもあるので避けてください。
自宅で納めるとき
神社に持っていけない場合は、自治体のごみの分別に従って処分しても差し支えありません。気持ちの整理として、次の手順がよく紹介されます。
- 飾りを半紙や新聞紙などに広げる
- 塩を軽く振って清める
- 燃えない部品を分けて、別に分別する
- 紙に包んで袋に入れ、ほかのごみと分ける
松の枝や竹の扱いは、自治体によって燃やすごみ、粗大ごみ、資源ごみと分かれることがあります。大型の門松は、業者に回収を頼むか、切ってから出す必要があるかを、早めに確かめておきましょう。
飾りを翌年も使ってよいか
わらや生の葉を使った飾りは、一年で役目を終えるものと考えられてきました。年神様を迎える清浄な印としての飾りなので、毎年新しくするのが基本です。リース風の造花の飾りなどは、インテリアとして毎年使っても構いません。その場合も、ほこりを拭いて、きれいな状態で出すと気持ちよく迎えられます。
小さなしめ飾りを手作りする
買う飾りに満足できなくなったら、小さな輪飾りを自分で作ってみる楽しみもあります。年末には、神社や公民館、農業体験の施設などでしめ縄作りの講習が開かれることがあります。縄を綯う手の動きは、文章より実際に見るほうがずっと早く覚えられるので、機会があれば参加してみるとよいでしょう。
用意するもの
- わら。手芸店や園芸店、農家の直売所などで手に入ることがある
- わらがなければ、麻ひもやジュートのひも
- 細い紐か水引。輪を留めるために使う
- はさみ
- 紙垂を作るための白い紙。半紙や奉書紙など
- 裏白や南天、小さな松の枝などの飾り
わらはそのままだと硬く、折れやすい素材です。作る前に霧吹きで軽く湿らせ、布に包んで少し置き、木槌などでやさしくたたくと、しなやかになって綯いやすくなります。乾いたまま無理にねじると、途中で切れてしまいます。
輪飾りの作り方
- わらを十数本ずつ二束に分け、根元をひとまとめに紐で縛る
- 縛った部分を足の指で挟むか、柱に結んで固定する
- それぞれの束を同じ向きにねじる
- ねじった二束を、ねじりとは逆の向きに交差させていく
- 端まで綯ったら紐で留める。ほどけないよう、きつめに結ぶ
- 縄を輪にして根元の近くで縛り、下に数本のわらを垂らす
- 紙垂や裏白、南天などを紐で結びつける
束のねじりと、二束の交差を逆向きにすることで、縄はほどけにくくなります。ふつうの右綯いと左綯いの見分け方は、地域や解説によって表現が違うことがあります。神社に納める物や地域の行事で使う物を作るときは、土地の作法に従ってください。
紙垂の折り方にも、吉田流や白川流など、いくつかの流派があります。家庭の飾りであれば、難しく考えなくても大丈夫です。きれいな白い紙を四角く切って、段を付けて折れば、それだけで清々しい印象になります。
完成した飾りには、既製品にはない味わいがあります。作っている間に、ひとつひとつの素材の意味を考える時間にもなるでしょう。手作りした飾りも、買った物と同じように松の内のあとで納めます。
まとめ
門松は年神様の目印、しめ飾りは清らかな入り口の印です。竹の切り口、松の左右、しめ飾りの形、松の内の日付には、地域や家ごとの違いがあり、どれが唯一の正解というものではありません。迷ったときは、飾る場所に合う大きさを選び、12月28日に飾って、住んでいる地域の松の内の終わりに外す、と考えると十分です。
最初の一歩として、今年の12月の予定表に「28日 しめ飾り」と「外す日」を書き込んでみましょう。外す日は、近所の神社のどんど焼きの日付を調べて決めます。それだけで、買うものの大きさと片付けの段取りが、自然に決まっていきます。
よくある質問
門松としめ飾りは、いつ飾るのがよいですか?
12月13日の正月事始めを過ぎれば飾ってよいとされ、実際には12月28日に飾る家が多く見られます。29日は「苦」に通じるとして、31日は一夜飾りになるとして避けることがあります。クリスマスのある家は、26日以降に飾ると切り替えやすいでしょう。
いつ外せばよいですか?
松の内が終わるころに外します。関東では1月7日、関西では1月15日までとする説明が多いものの、土地によって違いがあります。住んでいる地域の神社や、近所の習わしを確かめると確実です。
門松としめ飾りは両方必要ですか?
どちらか一方でも、大きな問題はありません。家の造りに合わせて、しめ飾りや小さな輪飾りだけにする家も多くあります。無理のない形で、清潔に飾ることが大切にされてきました。
マンションの玄関の外に飾ってもよいですか?
玄関ドアやその周りは共用部分にあたることがあるので、管理規約を確かめておくと安心です。ドアの内側に飾る、室内の壁に飾るなどの方法もあります。
どんど焼きがない地域では、どう処分しますか?
神社で正月飾りを受け付けていないか確かめます。難しい場合は、飾りを紙に包んで塩で清め、自治体の分別に従って出す方法が紹介されています。その際、ほかのごみとは分けて袋に入れる人もいます。










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