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歴史・文化

七草がゆと人日の節句|春の七草の名前と見分け、由来、七草たたき、作り方まで

野で摘まずに市販品を使う理由

昔は七草を野に摘みに行くのが当たり前でした。けれども今は、七草を自分で摘むことはおすすめできません。理由はいくつかあります。

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似た姿の毒草がある

最も大きな理由は、取り違えの危険です。たとえば、せりが生える水辺には、姿のよく似たドクゼリという毒草が生えることがあります。ドクゼリは強い毒を持ち、誤って食べると重い中毒を起こすおそれがあります。若い葉の段階では、慣れた人でも見分けるのが難しい場合があります。

ほかの七草も、冬から早春の小さな葉の状態では、似た植物との区別がつきにくいものが多くあります。図鑑の写真と見比べて「たぶんこれだろう」と判断するのは危険です。

野草を食べられるかどうかを、見た目や写真だけで判断しないでください。少しでも迷う植物は口にせず、食用として販売されているものを使います。誤って食べて体調に異変を感じたときは、すぐに医療機関に相談してください。

生えている場所の問題

道ばたや空き地の草は、車の排気や除草剤、犬の散歩などの影響を受けていることがあります。また、田畑のあぜや他人の土地、公園などでは、勝手に植物を採ることが禁じられている場合もあります。食べる目的で採るなら、どこに生えていたかまで含めて安心できる必要があります。

市販の七草セットを選ぶ

今は、正月明けになると七草を一式そろえたパックが店に並びます。多くは食用として栽培されたもので、七種類が少量ずつ入っています。これを使えば、取り違えや生育場所の心配をせずに、七草がゆを楽しめます。

七草セットの確認(葉がしおれたり黄ばんだりしていないか、根に土が残っていないか、七種類がそろっているか、使う日まで冷蔵庫で保存できるか、家族の食事の制限に合うか)
傷みやすいので、買ったら早めに使う。

七草セットは葉物なので傷みやすく、日持ちはあまりしません。6日か7日に買うのがちょうどよく、早めに買ったときは湿らせた紙で包んで袋に入れ、冷蔵庫の野菜室で保存します。

前の晩の「七草たたき」

七草がゆには、作る前の晩に行う「七草たたき」という習わしがあります。今では知らない人も増えましたが、七草がゆの行事の中でも特に古い形を残している部分です。

どんなことをするのか

1月6日の夜、まな板の上に七草を置き、包丁やすりこぎ、しゃもじなどで音を立てながら叩いて刻みます。このとき、決まった唱え言葉を口ずさむのが習わしでした。唱え言葉は地域によってさまざまですが、よく知られているのは次のようなものです。

七草なずな 唐土の鳥が 日本の土地に 渡らぬ先に

「唐土(とうど)の鳥」とは、海の向こうから飛んでくる鳥のことで、災いや病気、田畑を荒らす鳥を表していると考えられています。そうした鳥が来る前に追い払い、一年の豊作と無事を願う、鳥追いの行事と結びついたものです。

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地域によって違う唱え言葉と手順

唱え言葉は、言い回しや続きの文句が地域ごとに少しずつ違います。叩く回数を決めている地域や、まな板の向きを決めている地域、恵方(その年の縁起のよい方角)を向いて叩くとする地域もありました。家族の出身地に伝わる言い方があれば、それを大切にするとよいでしょう。

今の暮らしで取り入れるなら

夜に音を立てるのが難しい集合住宅などでは、無理に大きな音を出す必要はありません。刻むときに唱え言葉を小さく口ずさむだけでも、行事の雰囲気は十分に味わえます。子どもと一緒に、包丁を使わずにキッチンばさみで切りながら唱えるのもひとつの方法です。

七草たたきの四つの要素(6日の夜、音を立てる、唱え言葉、7日の朝)
形は地域によって違う。

七草がゆの作り方

七草がゆは、米から炊く方法と、炊いたご飯から作る方法があります。米から炊くと米粒がやわらかく、とろりとした仕上がりになります。ご飯から作ると時間が短く、朝の忙しい時間にも向いています。

米から炊くか、ご飯から作るか(米から炊くとご飯から作るの比較)
時間と仕上がりで選ぶ。

七草の下ごしらえ

どちらの方法でも、七草の下ごしらえは同じです。

  1. 七草をボウルにためた水の中でふり洗いし、根元の土や枯れた葉を取り除きます。水を替えて2〜3回洗います。
  2. すずな(かぶ)とすずしろ(大根)は、根と葉に分けます。根は皮ごと薄切りかいちょう切りにします。
  3. 鍋に湯を沸かして塩を少し入れ、葉を根元からさっとゆでます。色が鮮やかになったら冷水にとり、水気をしぼります。
  4. ゆでた葉を細かく刻みます。前の晩に七草たたきをする場合は、このときに行います。
  5. 刻んだ葉はラップで包み、使うまで冷蔵庫に入れておきます。

葉を先にゆでておくのは、アクを抜き、青い色をきれいに残すためです。生のままかゆに入れて長く煮ると、色がくすみ、えぐみが出ることがあります。

米から炊く手順

米から炊くときは、米と水の割合で仕上がりが変わります。米1に対して水5ほどで「全がゆ」と呼ばれる、ふつうのかゆになります。水を多くするほど、さらさらとしたかゆになります。

  1. 米を洗い、ざるに上げて水気を切ります。
  2. 厚手の鍋に米と水を入れ、30分ほど浸します。
  3. ふたをせずに強めの中火にかけ、沸騰したら鍋底から一度だけ大きく混ぜます。
  4. 火を弱め、ふたを少しずらしてのせ、吹きこぼれないように30〜40分ほどことことと炊きます。この間はあまり混ぜません。
  5. すずな・すずしろの根を加えて、やわらかくなるまで数分煮ます。
  6. 塩で味を調え、火を止める直前に刻んだ葉を加えて、さっと混ぜます。
  7. 火を止めてふたをし、5分ほど蒸らします。

途中で何度も混ぜると、米の粒がつぶれて粘りが出てしまいます。混ぜるのは最初の沸騰のときと、最後に葉を入れるときくらいにとどめます。鍋でご飯を炊くときの火加減の考え方は、鍋でご飯を炊く方法の記事でも詳しく紹介しています。

ご飯から作る手順

  1. ご飯をざるに入れ、さっと水で洗ってぬめりを落とします。こうすると、さらりとした仕上がりになります。
  2. 鍋にご飯と、その2〜3倍の水を入れて中火にかけます。
  3. 沸騰したら弱火にし、すずな・すずしろの根を加えて、10分ほど煮ます。
  4. 塩で味を調え、刻んだ葉を加えて火を止めます。

ご飯を洗うかどうかは好みです。洗わずに煮ると、とろみのあるかゆになります。土鍋で作る場合は、使い始めの準備や急な温度変化に気をつけましょう。

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  1. 秋の戸口に並ぶかぼちゃの明かりとかぶ、麦束
  2. 資料を手に落ち着いて話し合う二人
  3. ノートパソコンと資料、外付け記憶装置がある机
  4. 冬の木で越冬する卵のうやミノムシ、テントウムシ
  5. 青い折り鶴と三角に折った紙、無地の折り紙