ブリの下ごしらえとぶり大根|寒ブリと出世魚の呼び名、部位の使い分け、霜降りで臭みを抜くコツ
よくある失敗と直し方
生臭さが残る
いちばん多い失敗です。原因は、下ごしらえで血や水分を取りきれていないこと、焼いたときに出た脂をそのままにしていることがほとんどです。塩を振ったあとの水分は必ずふき取り、アラは霜降りのあと血の塊が残っていないかを確かめます。煮物なら、しょうがを多めに入れたり、酒の量を少し増やしたりするのも効果があります。
身が固くパサつく
加熱しすぎが主な原因です。ブリは火が通るのが比較的早い魚なので、照り焼きではたれを入れてからの加熱を短く、煮物では強く沸騰させないようにします。脂の少ない背身や小さめの若い魚は、特にパサつきやすい傾向があります。
煮崩れる
ぶり大根でブリの身がぼろぼろになるのは、煮ている間に何度も箸で動かしたり、強火で煮立てたりすることが原因です。落としぶたで煮汁を回し、身にはなるべく触らないようにします。皮と身の間がはがれやすいので、盛りつけるときは大きめのへらやおたまを使うと崩れにくくなります。
大根に味がしみない
大根の下ゆでが足りないか、煮る時間に比べて冷ます時間が短いことが多い原因です。煮物は冷めていく間に味が中へしみ込むので、作ってすぐに食べるより、数時間置いてから温め直すほうが味がなじみます。

保存のしかたと使い切り方
ブリの切り身は、買ってきたらできるだけその日のうちに調理するのが理想です。すぐに使わないときは、パックから出して水分をふき取り、一切れずつラップで包んで冷蔵庫のチルド室など低温の場所に入れます。冷蔵ならその日か翌日までに使い切るのを目安にしましょう。
それ以上置くなら冷凍します。塩を振って水分をふき取ってから、一切れずつラップで包み、空気を抜いて冷凍用の袋に入れます。照り焼き用なら、たれに漬けた状態で冷凍しておくと、解凍してそのまま焼けて便利です。冷凍した魚は時間とともに乾燥や酸化が進むので、2〜3週間を目安に使い切るとよいでしょう。冷凍と解凍の基本は、肉と魚の冷凍保存のコツも参考にしてください。
解凍は、冷蔵庫に移してゆっくり行うと、ドリップが出にくくなります。電子レンジの解凍は、部分的に火が通ってしまうことがあるので、焼き物や煮物に使う場合でも急がないなら冷蔵庫解凍が向いています。
刺身用のブリを扱うとき
生で食べる場合は、売り場で「刺身用」「生食用」として売られているものを選びます。加熱用の切り身は、生では食べないでください。刺身用のさくを買ったら、表示された期限内、できれば買った日のうちに食べ、切ったあとは常温に長く置かないようにします。食べきれなかった刺身は、翌日に照り焼きやしゃぶしゃぶなど、火を通す料理に回すと安心です。
あら汁としゃぶしゃぶ
ぶり大根でアラが余ったら、あら汁にするのもよい使い道です。霜降りしたアラを昆布と水から煮出し、あくを取って味噌で味をととのえます。ねぎや大根を加えると、寒い日の体が温まる一品になります。
脂ののった刺身用のさくがあれば、薄く切ってしゃぶしゃぶにすると、表面だけに火が通って脂の甘さが際立ちます。昆布だしをはった鍋にくぐらせ、色が変わったらすぐに引き上げるのがこつです。
まとめ
ブリは、出世魚として呼び名が変わる縁起のよい魚で、冬には寒ブリとして特に脂がのります。部位によって脂の量や食感が違うので、背身は刺身や塩焼き、腹身は照り焼き、アラはぶり大根やあら汁というように使い分けると、それぞれのよさが生きます。
おいしく仕上げるかぎは、塩を振って出た水分をふき取ること、アラは霜降りで血やうろこを落とすこと、そして強く煮立てないことです。最初の一歩として、次の買い物でブリのアラを一パック手に取り、霜降りをていねいにしたぶり大根を作ってみてください。下ごしらえの差が、煮汁の澄み方と香りにはっきり表れるはずです。
よくある質問
ハマチとブリは違う魚ですか?
同じ魚です。ブリは成長につれて呼び名が変わる出世魚で、関西ではハマチ、関東ではイナダなどと呼ばれる段階があります。売り場では、養殖ものを大きさにかかわらずハマチと呼ぶこともあります。
ぶり大根にはアラと切り身のどちらを使えばよいですか?
アラは頭やカマ、中骨まわりで、骨からうま味が出るので煮汁に深みが出ます。切り身は骨がなく食べやすいのが利点です。どちらでも作れますが、アラを使うときは霜降りをていねいにすると臭みが残りにくくなります。
霜降りをしないとどうなりますか?
表面のぬめりや血、うろこが残り、煮汁に生臭さが移りやすくなります。熱湯をかけてから冷水で洗うだけの手間なので、アラを煮るときは省かないことをおすすめします。
照り焼きが固くパサついてしまいます。
焼きすぎと、たれを入れてから長く煮詰めることが主な原因です。中まで火が通ったら一度取り出してたれを煮詰め、最後に身を戻して絡めると、身が固くなりにくくなります。
ブリの刺身は家で切ってもよいですか?
生で食べるなら、売り場で刺身用として売られているものを選び、表示された期限内、できれば買った日のうちに食べます。加熱用として売られている切り身は、生では食べないでください。











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